谷澤まさみ
谷澤まさみ

季節イベントが終わったあとの在庫…「来年まで保管するしかない」と思っていませんか?
実は、今すぐ現金化しながらブランドも守れる方法があるんです。
目次を見て必要なところから読んでみてください。

季節イベント後の「売れ残り問題」はなぜ起きるのか?

季節イベントが終わったあと、倉庫に並んだままの在庫を見て、ため息をついたことはありませんか?
バレンタイン、ホワイトデー、ハロウィン、クリスマス…。華やかで楽しいイベントの裏側で、売れ残った商品が静かに積まれている現実は、食品業界や卸売の現場では決して珍しくありません。

ここでは、なぜこうした「季節イベント後の在庫」が発生するのかを、いっしょに考えてみたいと思います。

バレンタインやハロウィン後に在庫が溜まる理由

イベントに向けての生産や仕入れは、どうしても“予測”が勝負になります。昨年より売れるかもしれない、SNSで話題になるかもしれない…。そんな期待も込めて、少し多めに準備するのが現場のリアルです。

ですが、天候の影響や競合のキャンペーン、さらには社会情勢によって、思うように売れ行きが伸びないこともあります

とくに、イベント色の強いパッケージや限定商品は、イベントが終わると一気に「旬」を過ぎてしまうため、通常商品として販売しづらくなります。

たとえば、ハロウィン柄のチョコレートやクリスマス限定の焼き菓子は、11月に入った瞬間に棚から姿を消していくことが多いですよね。その結果、価値ある商品が“時期を逃した”というだけで売れなくなってしまうのです。

来シーズンまで保管するコストとリスクとは

「じゃあ来年まで保管しておこう」と思うかもしれませんが、実はそれも簡単ではないのです。

保管には当然、倉庫代や温度管理などのコストがかかります。とくに食品の場合は、賞味期限や品質劣化への配慮が必要になるため、安心して保管できる期間は限られています

以下のようなリスクも見逃せません。

リスク内容
保管コスト倉庫のスペース確保・冷蔵冷凍の電気代などがかかる
品質劣化時間とともに風味や見た目が落ちるリスク
ブランドイメージ劣化品を販売すれば、企業の信用にも影響が

とくに、「来年も使えるから…」と思って保管した商品が、翌年にはトレンドから外れていたということも少なくありません。

つまり、「来シーズンに回す」という判断は、コストとブランドの両面から見てもハイリスクなんです。


季節イベント商品は、うまく売れれば華やかな利益を生んでくれます。でも、売れ残り=“価値がなくなる”わけではありません
次の記事では、価値を守りながら、売れ残り商品を再活用する方法についてご紹介していきますね。

在庫処分=値崩れではない!ブランドを守る販売戦略

谷澤まさみ
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「在庫処分」と聞くと、どうしても「値引き=ブランドの価値が下がる」と感じてしまう方が多いのではないでしょうか?
たしかに、ただ単に“安売り”をしてしまうと、そう思われても仕方がありません。ですが、在庫処分=ブランドが傷つくとは限らないのです。
ここでは、「訳あり販売」や「アウトレット活用」に対する誤解をやさしくほどきながら、ブランド価値を守りつつ在庫を動かす方法をいっしょに考えていきましょう。

アウトレットや訳あり販売に対する誤解

「アウトレットで売ると、本来の価格帯が崩れてしまう」
「訳ありって、なんだか印象が悪い…」

そんなふうに感じてしまう気持ち、よくわかります。
でも実際には、“理由のある価格”であれば、購入者の納得度はとても高いのです。

たとえばこんなケースがよくあります。

✅ 賞味期限が近いだけで中身は同じ
✅ パッケージにわずかな汚れがあるだけ
✅ 季節限定のデザインが過ぎたもの

こうした商品は、品質そのものには問題がないのに、「通常ルートでは売りづらい」という理由で“在庫”になってしまいます。

でも、それって本当に“訳あり”でしょうか?
見る人が変われば、「お得でうれしい選択」になる可能性だってあるんです。

実際、多くのエシカル志向のユーザーは、「安いから」ではなく、「まだ使えるものを捨てるのはもったいない」という価値観で商品を選んでいます。

B品・時期ズレ品でも「価値」は売れる理由

では、なぜB品や時期ズレ品でも価値を保てるのでしょうか?

その理由はとてもシンプルです。“価値”とは、商品そのものだけでなく、「誰に」「どの場面で」届けるかによっても変わるからです。

たとえば…

商品の状態購買される背景
バレンタイン後のチョコ自分用・お得に楽しみたい人に人気
パッケージ不備のクッキー子どものおやつ用として支持される
季節外れのスイーツギフト社内の差し入れ用に重宝される

このように、「見せ方」や「届け方」を工夫することで、ちゃんと価値は伝わるのです。

そしてなにより、エシカル消費という価値観が少しずつ広がっている今、「まだ使えるものを大切に使う」という考え方に共感してくれる人たちが確実に増えています

在庫は“余りもの”ではありません。届ける場所さえ間違えなければ、それはきちんとした「資産」なのです。

次の記事では、そうした在庫の“出口戦略”として注目されているクローズドバイイングモデルについて、ご紹介していきますね。

食品卸が今すぐ使える「在庫レスキュー販路」の種類

谷澤まさみ
谷澤まさみ

在庫をどうにかしたい。でも、「既存の取引先に安売りの話は持ちかけづらい」「安価で放出すると取引先に睨まれそう」…。
そんな声を、これまで何度も聞いてきました。
特に賞味期限が近い商品や時期ズレ商品を抱える食品卸の方にとって、「売りたいけど売れない」ジレンマは深刻ですよね。
ここでは、そうした在庫をムリなく動かす「在庫レスキュー販路」の選択肢を整理してみましょう。

既存の販路では難しい理由

通常の卸ルートや小売への販売では、在庫処分は簡単ではありません。理由はいくつかあります。

値崩れへの懸念
大幅な値引きが必要な在庫を既存の取引先に流すと、他の取引価格に影響する恐れがあります。

ブランドとの兼ね合い
一部のメーカーは、「安売り=ブランド毀損」と捉える傾向があり、勝手な販促が難しいことも。

売り場のスペース制約
店舗側も、限られた棚に「季節外れの商品」を並べづらいため、販路としては限界があります。

つまり、既存の販路は「定価・タイミング・棚事情」などの条件に縛られるため、レスキューには不向きなことが多いのです。

会員制モデルやクローズドバイイングの活用法

そこで注目されているのが、「クローズドバイイング型のECプラットフォーム」です。
これは、商品情報は誰でも見られるけれど、実際の購入は会員限定という仕組み。

このモデルには、以下のようなメリットがあります。

特徴メリット
会員制ブランド価値を守りつつ販売できる
限定流通一般市場への価格影響を最小限に
ストーリー性「食品ロス削減」という文脈で支持されやすい

このような販路であれば、たとえばバレンタインが終わった高級チョコや、春限定だった和菓子ギフトも、「もったいないから買って応援したい」という購買動機で売れていきます。

売れ残った理由=商品に問題があるわけではない。
ただ、売る場所と相手が違っただけ。
だからこそ、「理解ある相手に、適切な場所で」売る設計が、これからの卸には求められているんだと思います。

次の記事では、そんな考え方をかたちにしたOEFというプラットフォームが、どんな仕組みで在庫レスキューを実現しているのか、詳しくご紹介します。

OEFで余剰在庫を“価値”に変える具体的な仕組み

谷澤まさみ
谷澤まさみ

「もう使い道がないかも…」と感じる在庫にも、実はまだ“命”があります。
その価値を、正しく伝えて、適切な人に届ける。
そんなやさしい循環をかたちにしたのが、OEF(Outlet, Ecology, Foodloss)です。
ここでは、OEFがどんな仕組みで食品卸やメーカーの在庫を「ムダ」にせず、「価値」に変えているのか、具体的にご紹介します。

「価格は見えるが、買えるのは選ばれた会員だけ」の安心設計

OEFは、価格をオープンに表示しながらも、実際の購入は月額制の会員限定という“クローズド・バイイングモデル”を採用しています。

これにより、

誰でも商品情報にアクセスできる透明性
価格崩壊を防ぎつつ、新しい販路を確保
「選ばれた会員にだけ届く」プレミアム感

を実現しているのです。

つまり、ブランド価値や市場価格を守りながら、“売りたい人”と“欲しい人”をクローズドな環境でつなぐ
これが、OEFの安心して出品できる理由です。

実際、「一般には流せないけど、まだ売れる」と判断されたギフト商品や、賞味期限が迫る高級食材などが、想定以上のスピードで“レスキュー”されている事例も増えています。

次シーズンまで寝かせずに、キャッシュ化できるサイクルとは

在庫の問題は、「いつ売るか」も重要な視点です。
OEFでは、余剰在庫をすぐに会員に届けることで、“今”の売上に変える仕組みが整っています。

OEFで出品される商品の多くは、以下のようなサイクルで動いています。

  1. イベント終了後すぐに出品依頼(フォーム申請)
  2. 審査・登録後、即販売ページに掲載
  3. エシカル意識の高い会員が、ストーリーごと購入
  4. 売上は翌月末に入金、キャッシュ化までスムーズ

このスピード感が、「来年まで寝かせておく」という無理な選択を避ける助けになります。

また、「食品ロスを減らしたい」「お得に買って応援したい」という“買う理由”が明確な会員層に向けて販売できるため、ただの値引き販売とは違い、ポジティブな体験としての購買が生まれるのもOEFの特徴です。

在庫は、価値を失ったものではありません。届け方を変えるだけで、企業にも消費者にも喜ばれる“資産”になる
それを実現するOEFは、これからの時代に必要な「やさしい循環型販路」だと、私は感じています。

👉 滞留在庫やB品を捨てずに売るテクニックはこちら

✅ 在庫処分に悩んでいる
✅ ECに出したけど広告費ばかりかかる
✅ ブランド価値を守りながら売りたい
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