谷澤まさみ
谷澤まさみ

化粧品の納品キャンセルや在庫ロスに悩んでいませんか?この記事では、訳あり品をブランド価値を守りながら販売し、定期便につなげる方法を紹介します。目次を見て必要なところから読んでみてください。

納品キャンセルされた化粧品、どうするのが正解?

納品予定だった化粧品が突然キャンセルになってしまう——そんな事態が、今いろんなメーカーさんの間で起きています。丹精込めてつくった商品が倉庫に眠り続ける…その現実に、戸惑いと不安を感じる方も多いのではないでしょうか。今回は、化粧品の納品キャンセルが起きる背景と、その後の“もったいない”をどう価値に変えるか、一緒に考えてみたいと思います。

卸先都合のキャンセルが増えている背景とは?

最近、「予定していた納品が直前でキャンセルされた」という声をよく耳にします。特に多いのが、大手の流通や小売からの一方的な発注取り下げです。理由としては、販売計画の見直しや棚替え、人員不足、そして天候不順など、いろいろありますが、メーカー側にはどうすることもできないことがほとんどです。

近年はEC化の加速により、実店舗の動きが読みにくくなっているため、小売現場が慎重になり、結果的にキャンセルや縮小発注が増えている傾向にあります。

中には、季節モノの限定パッケージや、タイアップ企画のアイテムなど、“今このタイミングでしか売れない”前提で製造されたものもあり、販売機会の損失は非常に大きな問題です。

それでも、責任はメーカー側に押しつけられがちです。「もう作ってしまったのに…」という悔しさと無力感。現場のリアルな声が、今も胸に残っています。

廃棄コストと在庫リスクが経営を圧迫

納品できなかった化粧品たちは、どこへ行くのでしょうか?
行き場を失った在庫は、多くの場合、倉庫に積まれたまま、“廃棄”という選択肢に近づいていきます。

✅ 化粧品は食品と違ってすぐには悪くなりませんが、製造ロットによる販売期限や、パッケージの鮮度などが重視されるため、売り遅れると価値が大きく下がってしまいます。

以下は、ある国内メーカーさんのケースです:

状況発生コスト
百貨店向け春コスメの納品キャンセル(5000個)約150万円の在庫原価
倉庫保管費(3ヶ月)約6万円
廃棄・処理費約12万円(人件費含む)

※上記は一例です。商品特性によってコストは変動します。

このように、在庫をただ“持っている”だけでもコストがかさみ、利益を大きく圧迫することになります。しかも、余剰在庫が積み上がると、新しい商品の製造や販売にも支障が出てしまう。つまり、“動かない在庫”が事業全体を鈍らせるリスクもはらんでいます。

「作ってよかった」と思える未来に変えるために、私たちにできることは何でしょうか。
次の章では、“訳あり”であっても、価値を伝えていく方法についてお話ししていきます。

訳あり化粧品の販路選び、ブランド価値を守る視点がカギ

谷澤まさみ
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「訳ありでも品質にはまったく問題がない」。それでも、販売の仕方によっては、ブランドのイメージが傷ついてしまう…そんなジレンマに頭を抱えていませんか?大切なのは、“安さ”で勝負するのではなく、“伝え方”で信頼を守ること。ここでは、訳あり化粧品の販路を選ぶ際に押さえておきたいポイントをお伝えします。

安売りに見せない「クローズド販売」とは?

販路選びで特におすすめしたいのが、クローズド販売(会員限定販売)という考え方です。

✅ クローズド販売とは
「誰でも商品情報は見られるけれど、実際に購入できるのは登録された会員のみ」という販売方式のことです。

この仕組みを取り入れると、以下のようなメリットがあります:

  • ブランド価値の保護:価格が公開されても、“限定的な購買”にすることで、広く市場価格に影響を与えません
  • ファン層への販売:商品に共感したユーザーに届けられるため、“安売り感”ではなく“応援購入”として受け取られます
  • 継続的な接点づくり:会員登録によって、リピーターや定期便への展開も見込めます

大切なのは、「なぜ安く売っているのか」を明確に伝えること。「賞味期限が近いから」や「外装に傷があるから」といった正直な理由とともに、“それでも選びたいと思えるストーリー”を添えてあげることで、価値は守られます。

一般ECとアウトレットの違いを理解する

アウトレット販売というと、どこか「売れ残り」「在庫処分」というネガティブな印象を持たれがちかもしれません。でも、それは伝え方と販売の場によって大きく変わるのです。

たとえば、以下のような違いがあります:

販路タイプ特徴ブランドへの影響
一般EC(モール型)誰でも購入可。価格比較されやすい値崩れリスクが高い
セレクト型アウトレット世界観に共感するユーザーが集まる“安い”より“もったいない”が主語に
会員制クローズドEC閉じた環境での限定販売ブランド価値を守りやすい

※それぞれの販路にはメリットと注意点があるため、目的に応じた選定が必要です。

とくにクローズド販売を活用したアウトレット型ECでは、“在庫を救う”という社会的意義が共感を生むため、「処分」ではなく「レスキュー」として商品を再定義できます。

「訳あり=売れない」ではありません。
“訳があるからこそ、伝わる価値”を信じて、その価値を丁寧に届けられる場を選んでいきましょう。

キャンペーン販売で“お試し需要”をつかむ方法

谷澤まさみ
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「いきなり通常価格で買うのはちょっと勇気がいる…」そんな消費者心理をやさしく後押ししてくれるのが、“お試しキャンペーン”です。とくに訳ありや納品キャンセル品は、限定性や共感ストーリーを掛け合わせることで、強い関心を引くことができます。ここでは、今すぐ活用できる「レスキューセール」の組み立て方と、SNSを活かした“共感づくり”のコツをご紹介します。

タイミングを限定して販売する「レスキューセール」の設計法

まず取り入れてほしいのが、「このタイミングだけの特別価格」という演出です。これは、消費者にとっての“買う理由”を明確にするためにとても有効です。

✅ レスキューセールの基本構造:

  • 期間限定(例:3日間限定/週末だけ)
  • 数量限定(例:先着100セットのみ)
  • 背景のストーリーを明示(例:納品キャンセルで行き場を失った…など)

この3つを組み合わせることで、「今だけ」「あなただけ」というプレミア感が生まれます。

たとえば…

「本来は百貨店に並ぶ予定だった限定パッケージ。流通の都合で販売できなくなってしまいました。そこで、応援してくださる方にだけ、レスキュー価格でお届けします。」

というような案内を出すと、ただの割引ではなく、“共感のあるお得”として届きます。

ここでのポイントは、安売り感を出さないこと。あくまで「価値ある商品をレスキューする」という文脈を大切にしてください。

SNSで共感を集める“ストーリーマーケティング”活用例

販路を広げるだけでなく、「この商品には、こんな背景があるんです」と語ることができるのが、SNSの強みです。とくにInstagramやX(旧Twitter)では、“ストーリー性”のある投稿が心に響きやすくなっています。

✅ SNSで伝えたいポイント:

  • 商品ではなく背景のストーリーを主語にする
  • 生産者や担当者の想いにフォーカスする
  • 「私も応援したい」と思ってもらえる共感のきっかけを用意する

たとえばこんな投稿内容が効果的です:

「春の新作として企画されたこの美容液。パッケージの印刷トラブルで納品がストップしてしまい、行き場を失っていました。成分・中身は100%そのまま。必要としてくれる方のもとへ届けたくて、“レスキューキャンペーン”をはじめます。」

こうした言葉は、“商品説明”ではなく、“誰かに届けたい気持ち”として響いていきます。

✅ハッシュタグ例
#レスキューコスメ
#もったいないから美しく
#化粧品ロスをなくそう
#訳ありだけど優秀

これらを使って投稿すれば、同じような価値観をもった方たちとのつながりも生まれやすくなります。

お試しキャンペーンは、一度きりの売上だけでなく、その後のリピートや定期便につながる“はじめの一歩”にもなります。
「ただのセール」ではなく、「応援購入」「レスキュー体験」として、やさしく丁寧に届けていきましょう。

なぜ1回の購入が定期便につながるのか?

谷澤まさみ
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「まずは試してみたい」という気持ち。それがリピートや定期便につながる、大切な入口になることがあります。特に訳ありやキャンセル在庫の場合でも、“一度の出会い”が未来のファンを生むことがあるんです。ここでは、「お試し」と「定期便」のあいだにある、信頼のつながり方を見ていきましょう。

“安心して試せる”からこそリピートにつながる

どんなに良い商品でも、「自分の肌に合うか」「香りは好みか」など、使ってみないとわからない不安はありますよね。

訳あり品であっても、内容や品質に問題がないことをしっかり伝え、“まずは一度使ってみてください”というハードルの低さを設計しておくと、初回購入の壁がぐっと下がります。

✅ 一度の体験でリピートされやすい理由:

  • 想像以上に品質がよかった
  • 「訳あり」なのにしっかりしたパッケージや香りで驚いた
  • 応援購入したつもりが、気づけば手放せなくなっていた

こうした声は、実際にOEFでもよくいただきます。

そしてもう一つ大切なのは、「訳ありだから安かった」ということよりも、「誰かの想いが詰まった商品だった」と感じられる体験です。

共感を伴った“お試し体験”は、価格以上の価値を生み出し、リピートへ自然につながっていきます。

データで見る:訳あり販売→定期購入への転換率

OEFでの実例からも、「訳あり商品から始まった定期購入」は確実に成果を上げています。

以下は、あるスキンケア商品のケースです:

フェーズ割引率購入者のうち定期便化した割合
初回:レスキュー価格(限定販売)-60%約24%
2回目以降(通常価格)継続率:78%(3ヶ月以内)

この商品は、百貨店向けの納品が急遽キャンセルされたものでしたが、「品質に惚れて定期に切り替えた」というお客様が多くいらっしゃいました。

✅ ここからわかること

  • 割引販売でも、“使ってみたら良かった”という体験が最強のマーケティング
  • 一度満足すれば、定価でも買いたいと思ってもらえる
  • 値段ではなく、「理由がある安さ」だから、価値が崩れない

「訳あり」という言葉の裏にあるストーリーと、「ちょっと試してみようかな」の気軽さ。その掛け算が、定期便という“信頼の積み重ね”につながっているのです。

一度の購入がゴールではありません。
むしろ、ここから始まる関係づくりが、ブランドにとっての本当の財産になります。

OEFという選択肢|ブランドも守れるサブスク販路とは?

谷澤まさみ
谷澤まさみ

「在庫を手放したい。でも、ブランドの価値は守りたい」——そんな想いに、真正面から応える仕組みがOEFにはあります。
廃棄を避けながら、ブランドの世界観を壊さない。そして、ただの“処分”ではなく、次につながる“出会い”をつくる。ここでは、OEFのサブスク販路がどうその課題を解決するのかを、具体的にお話しします。

価格は見えるが、購入できるのは選ばれた会員のみ

OEFでは、商品ページ自体は一般に公開しています。でも、実際に購入できるのは、月額制の会員の方だけに限定されています。

✅ この仕組みが生み出す3つのメリット:

  • 価格がオープンでも、取引はクローズドだから安心
  • 会員制により、価格比較サイトへの転載リスクを最小限に抑制
  • ブランド価値を理解し共感する人だけに届く設計

このような「クローズド・バイイングモデル」により、
“訳あり=安売り”という誤解ではなく、
「この商品、もったいないよね。一緒に活かそう」という共感が育まれるのです。

しかも、会員登録には月額費用がかかるため、ただの“割安狙い”の人ではなく、エシカル消費を大切にする本気のユーザーに届けることができます。

「安く売って終わり」ではない。
“価値を守りながら、必要な人の元へ届ける”というOEFの仕組みは、在庫をただ減らすための販路とは明確に異なります。

定期便設計+ポイント制度でロス商品に“未来”をつける

OEFでは、一度購入して終わりではなく、サブスクと連動した“続く体験”も用意されています。

✅ たとえばこんな展開が可能です:

  • 初回:納品キャンセル品を“レスキュー価格”でお試し販売
  • 2回目以降:気に入った方には定期便プランへの案内
  • 継続するごとにEPポイント(エシカルポイント)が貯まる仕組み
  • ポイントは次回の買い物に使えるので、実質的な値引き効果+リピート導線

さらに、「ポイント還元」「限定セット」などの工夫をすることで、“在庫”を“定番商品”に育てることも可能です。

OEFでの購入は、単なる“お得な買い物”ではありません。
「あなたが買ってくれたことで、この商品が救われました」というストーリーが、ブランドとお客様の関係性を深めてくれるのです。

売ることが、信頼を積み重ねる行為になる
そんな新しい循環を、ぜひ一緒につくっていきましょう。

👉 安売りに見せずに在庫を売るOEFの仕組みをチェックする

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