谷澤まさみ
谷澤まさみ

賞味期限が近づいた飲料や販路を失った商品、どう処分していますか?ブランドを守りながら在庫を活かす新しい販路のヒントをまとめました。目次を見て必要なところから読んでみてください。

飲料在庫、どこで売ってる?増える「フリマアプリ頼み」の現実

賞味期限が近づいた飲料や、販路を失ったドリンク商品が、いま“駆け込み寺”のようにフリマアプリに出品されているのをご存じですか? たしかに、すぐに売れる・在庫を減らせるという面では便利ですが、その裏で「これで本当にいいのかな」と感じている方も少なくないようです。今回はそんな飲料業界のリアルに、そっと光を当ててみたいと思います。

賞味期限が近い飲料はフリマに流れる

飲料って、在庫になりやすい商材のひとつですよね。天候の影響、イベントの中止、販路の打ち切りなど……予想できない事情で売場が消えてしまうことは、決して珍しくありません。

そんなとき、手軽な解決策として選ばれるのがフリマアプリ。
スマホひとつで出品できるし、個人の買い手がつきやすいのも魅力です。

でも、ふと気づくと──
「思っていたより安くしないと売れない」
「何件もやりとりが発生して、思ったより手間がかかる」
そんな声もよく耳にします。

そして何より、本来はもっと価値のある商品を、ただ“安さ”だけで売ってしまっていることに、違和感を覚えてしまう……そんな瞬間もあるのではないでしょうか。

「安く売るしかない」現場の葛藤

実は私自身も、過去に似たような経験をしたことがあります。
コロナ禍で販路が一気に途絶え、「賞味期限はまだあるのに、もう売れないかもしれない」と不安に押しつぶされそうでした。

そのとき私が感じたのは、「安くすること」と「価値を下げること」は違うということです。
安く売らなければ在庫は動かない。けれど、“安くしなければ売れない場所”ばかりで販売していては、商品そのものの価値を伝えることはできません

飲料をつくる工程には、想いがあります。
原材料の選定、製造のこだわり、味への工夫──
それらがすべて、1本のペットボトルに詰まっています。

だからこそ、「値段」だけじゃなく、その商品の背景にあるストーリーを理解してくれるお客さまに届けたい
そう願う方も多いのではないでしょうか。

販路が限られる中で「売れる場所」は確かに必要。でも、本当に大切なのは「どう売るか」。

フリマアプリが悪いわけではありません。
ただ、そこに頼りきってしまうと、「ただ捨てられないからとりあえず安く売る」──そんな売り方に、知らず知らずのうちに巻き込まれてしまうこともあるのです。

「安くても、想いは届けたい」
そんなふうに感じている方にこそ、次の章でご紹介する「新しい選択肢」を知っていただきたいなと思います。

フリマアプリ販売の落とし穴|メリットとリスクを再確認

谷澤まさみ
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「とりあえずフリマに出してみよう」──そんな気軽な判断が、後から思わぬ問題を呼ぶこともあります。
たしかにフリマアプリは便利で、多くの在庫が一時的に“動く”のも事実。
でも、その先に本当に守りたいもの──ブランドの信頼や収益性が置き去りになっていないでしょうか?
今回は、見落としがちなリスクにそっと光をあててみたいと思います。

手軽さの裏にあるブランド毀損のリスク

スマホひとつで出品できる気軽さは、フリマアプリ最大の魅力です。
ですがその手軽さこそが、ときに「売り手の顔が見えにくくなる」という危うさにもつながります。

たとえば、賞味期限が迫っていたり、訳あり品だったりしても、商品名や画像だけが切り取られて表示されてしまう
購入者はその背景を知らずに、ただ「このブランド、安くなってる」とだけ受け取ります。

結果的に、「あのブランドって安売りしてるよね」といった印象がついてしまうことも。

そうなると、正規の販売チャネルでの価値や価格が下がってしまうリスクも無視できません。
「一度でもフリマで出した商品は、もう定価では売りにくくなった」──そんな実感を持つ企業もあるのではないでしょうか。

値下げ販売で利益が出ない問題

もうひとつの大きな悩みは、思ったほど利益が出ないという点です。

もちろん、処分目的で“少しでも現金化したい”という考え方もあります。
でも実際には、フリマアプリには以下のような見えにくいコストがついてきます。

コスト項目内容
出品手数料売上の5〜10%前後が差し引かれる
梱包資材・発送費自前で対応する必要あり
購入者とのやり取り質問やクレーム対応に時間がかかる

このように、「売れたけど手元に残るのはほんのわずか」というケースも少なくありません。
売るたびにコストがかかり、数をさばいても利益が薄くなる……それって、けっこう苦しいですよね。

法人販売でのトラブルや規約違反も?

フリマアプリは、もともと個人間取引を前提としたサービスです。
そのため、法人が業務で継続的に販売する場合、規約違反とみなされるリスクがあります。

✅ 一部のアプリでは、法人利用そのものを制限しているケースもあるのです。

また、購入者が「企業から買っている」という認識がないまま取引が進むことで、
クレームやトラブル時の責任の所在があいまいになりやすいのも事実です。

たとえばこんな事例もありました。

「ちゃんとした業者だと思って買ったのに、対応が遅くて不安になった」
「商品に不備があったけど、個人扱いなのか対応が曖昧だった」

こうしたトラブルは、1件起きただけでも信頼を損ねるきっかけになります。

フリマアプリの“便利さ”の裏には、こうしたリスクが潜んでいることを、いま一度見直してもよいかもしれません。
在庫を動かすことは大事。でも同時に、「どう売るか」で、未来のブランドや顧客との関係も変わっていくのです。

在庫処分=“安売り”だけじゃない|新しい販路の選び方

谷澤まさみ
谷澤まさみ

在庫処分と聞くと、どうしても「安く売るしかない」と思ってしまいがちです。でも本当にそれだけでしょうか?
捨てるよりはマシ、という考え方もありますが、もっと商品を大切にしながら、しかもブランドを守れる方法があるとしたら──そんな“もう一つの選択肢”について、一緒に考えてみませんか。

ブランド価値を守りながら販売するには?

まず大切なのは、「安く売ること」と「価値を落とすこと」を、ちゃんと分けて考えることです。
価格を下げること自体は、決して悪いことではありません。
問題なのは、その“売り方”がブランドの信頼や世界観を傷つけてしまうときなんです。

たとえば、通常の商品と混在して“投げ売り”のように扱われてしまったり、
理由の説明なく安く売られて「品質に問題があるのでは?」と誤解されてしまったり。

そうならないためには、在庫処分専用の“別のステージ”を用意することが有効です。

・アウトレット専用のチャネルで販売する
・購入者を絞った限定的な環境で提供する
・「なぜ安くなるのか」を丁寧に伝える

このように、“ブランド価値を損なわない場所”で、“ストーリーと一緒に販売する”ことで、
商品の背景や想いをちゃんと伝えながら、在庫に再び価値を持たせることができるのです。

会員制販売・エシカル消費という選択肢

そこで、いま注目されているのが「クローズド・バイイングモデル」という考え方です。

これは、商品情報は誰でも見られるけれど、実際に買えるのは会員に限られるという仕組み。
この形式をとることで、価格をオープンにしながらも、「誰に売っているか」をコントロールすることができます。

✅ 会員制にすることで…

  • ブランドの世界観を理解している人にだけ届けられる
  • 通常チャネルとの価格競合が起きにくい
  • 購入者の声をダイレクトに集められる

さらに、こうした仕組みと相性が良いのが「エシカル消費」の考え方です。

エシカル消費とは、「モノの背景や作り手の想いに目を向けながら買い物をすること」
たとえば、賞味期限が近いだけで廃棄されるはずだった飲料に「もう一度、ちゃんと届けたい」という願いを込めるような行動です。

こうした買い方は、安さだけを求めるのではなく、「誰かを助けたい」「もったいないを減らしたい」という気持ちが土台にあります。
だからこそ、ブランドの価値と共感が両立できるのです。

在庫を「余ったモノ」ではなく、「まだ届けたい価値」として扱う。
その姿勢が、結果として売り手も買い手も、どちらも大切にする販路になっていくのだと思います。

OEFという選択肢|フリマ販売とどう違うのか?

谷澤まさみ
谷澤まさみ

「売り切りたいけど、ブランドは守りたい」──そう思ったときに、たどり着く先は意外と限られています。
そんな中でいま、飲料メーカーや食品卸の方々から選ばれはじめている新しい販路があるのをご存知ですか?
それが、エシカル消費をベースにしたプラットフォーム「OEF(Outlet, Ecology, Foodloss)」です。
フリマとは違う、価値と信頼を守る“もうひとつの売り方”をご紹介します。

商品情報は見える、でも買えるのは会員だけ

OEFでは、商品の内容や価格を誰でも見られるようにしています。
一見すると普通の通販サイトのように見えるかもしれませんが、実際に購入できるのは「サブスク会員」だけ

この仕組みにより、こういったことが可能になります。

誰に届くかをコントロールしながら、広く“伝える”ことはできる

たとえば、商品ページを見た飲料業界の関係者が「これ、BtoCでこんなふうに伝えてるんだ」と思ってくれることもあります。
でも、購入できるのはOEFに共感して登録してくれた“選ばれた会員”だけなんです。

この「価格はオープン、でも購買はクローズド」という設計が、OEFの大きな強みです。

クローズド・バイイングモデルで値崩れを防ぐ

OEFが採用しているのは、クローズド・バイイングモデル
これは、会員制にすることで、出品企業のブランド価値を守る仕組みでもあります。

フリマのように誰でも買えてしまうオープンな環境では、
どうしても「安売りされてる=ブランドが落ちた」という印象を持たれやすくなります。

でもOEFでは、こうしたリスクを未然に防ぐことができます。

✅ クローズド・バイイングのメリット

項目内容
購入者の限定会員のみが購入できるため、流通先を制御できる
ブランド保護一般流通とは別ルートとして認識され、値崩れを防げる
特別感の演出会員限定という仕組みで、商品への信頼感が高まる

「どこで、どう売るか」が、これからの販売にとっては本当に大切なんです。

飲料メーカーの信頼を守りながらフードロス削減

OEFのもうひとつの特徴は、「エシカル消費」という視点です。
「まだ飲めるけれど、もう店には出せない」そんな飲料が、OEFの中では“レスキュー商品”として新しい価値を持ちます。

会員たちは、“安いから”ではなく“意味があるから”買う
そして購入後には「この商品、もったいなかったよね。買えてよかった」とSNSで発信してくれたりもします。

✅ 安くてうれしい
✅ フードロス削減にもつながる
✅ 企業の社会的な取り組みとしても評価される

ただの在庫処分ではなく、「共感される選択」になること
それが、OEFという販路の最大の魅力です。

もしあなたの飲料に、「まだ届けたい想い」があるなら──
OEFは、それをちゃんと受け取ってくれるお客さまが待っている場所かもしれません。

👉 廃棄せずに在庫を活かす5つの方法をチェックする

✅ 在庫処分に悩んでいる
✅ ECに出したけど広告費ばかりかかる
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