谷澤まさみ
谷澤まさみ

エシカル消費ってよく聞くけれど、実際どれくらい広がっているの?金額や海外との違い、私たちにできることをやさしく解説します。目次を見て必要なところから読んでみてください。

エシカル消費額はいくらですか?

エシカル消費はどれくらい広がっているのでしょうか?
2022年に発表された調査によると、日本国内のエシカル消費の市場規模はおよそ8兆円にものぼるそうです。

分野別の内訳を見てみると、次のような特徴があります。

分野市場規模(2022年)
連帯消費(寄付や被災地支援など)約2.3兆円
エネルギー(再エネなど)約1.5兆円
日用品・個人ケア商品約1.1兆円

※これは一部の例です

この表からもわかるように、エシカル消費は特別なことではなく、すでに私たちの暮らしの中に根づいているということが見えてきます。

エシカル消費とは何か?

「エシカル消費」と聞いて、なんとなく“いいこと”っぽいイメージはあるけれど、具体的にはどんな意味なんだろう?と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。

エシカル(ethical)は、「倫理的な」「人や社会、環境に配慮する」という意味の言葉です。つまり、エシカル消費とは、「誰か」や「どこか」を犠牲にしないお買い物のことなんです。

「モノを買う」という行為の背景には、作り手の想いや、地球環境、地域社会とのつながりがあります。エシカル消費は、そんな“見えないストーリー”に目を向けて、「どんな選択をするか」を考えることから始まります。

少しずつでいいんです。日々の買い物のなかで、“やさしい選択肢”を選んでみること。それが、エシカル消費の第一歩です。


環境・社会・人にやさしい選択のこと

エシカル消費には、いろいろな形があります。でも共通しているのは、「誰かの幸せを大切にする」視点です。

✅ 自然環境への負荷を減らす商品を選ぶ
✅ 働く人たちが適正な条件でつくられたモノを買う
✅ 地元の農産物や工芸品を選んで地域を応援する

こうした行動は、すべてエシカルな消費につながります。
たとえば、「再生素材でつくられた服を選ぶ」ことも、プラスチックゴミを減らす大切な一歩ですし、「近くの生産者さんから野菜を買う」ことも、地域に循環するエネルギーのひとつです。

エシカル消費は、“誰か”のためでもあり、“じぶん”の暮らしを心地よくするためでもある。そんな、やさしくて前向きな考え方なんです。


フードロス削減やフェアトレードもエシカル消費の一部

「もったいない」から始まるアクションも、立派なエシカル消費です。

✅ まだ食べられるのに捨てられてしまう食品を選んで買う
✅ 製造過程で余ったけれど、品質には問題のない商品をレスキューする

こうした行動は、フードロス削減に直結します。日本では毎年、まだ食べられる食品が600万トン以上も廃棄されていると言われています。
その現実を知るだけでも、私たちにできることが見えてくるはずです。

また、フェアトレードもエシカル消費の大切な柱です。発展途上国の生産者が、適正な価格で取引されるしくみは、貧困の連鎖を断ち切る力になります。
たとえば、フェアトレードのチョコレートやコーヒーを選ぶことで、遠く離れた場所で暮らす誰かの暮らしがちょっとよくなる。そんなつながりが、とてもあたたかくて、やさしいんです。

エシカル消費に正解はありません。でも、「これって誰かの役に立つかも」と思った瞬間から、もうあなたの行動はエシカルなんだと思います。
一緒に、少しずつ。できるところから始めてみませんか?

日本のエシカル消費市場はどれくらい?

「エシカルって気になるけど、実際どのくらい広がってるの?」
そんなふうに感じている方もいらっしゃるかもしれません。最近では少しずつ耳にする機会が増えてきた“エシカル消費”ですが、日本全体で見ると、かなり大きな市場になっていることがわかってきました。

2022年の市場規模は約8兆円

2022年、日本国内のエシカル消費の市場規模は、なんと約8兆円に達したと推計されています。
数字だけ聞くとピンとこないかもしれませんが、これは家電やレジャーに匹敵するような大きな経済圏です。

つまり、エシカル消費は「意識の高い一部の人だけがするもの」ではなく、もうすでに多くの人が日常的に取り入れている消費スタイルだということ。
たとえば、エコバッグを使うことや地元の野菜を選ぶことも、その一部なんです。

「知らないうちにエシカルな選択をしていた」という方も、きっと少なくないはずです。

分野別では「連帯消費」「再エネ」「日用品」が中心

この8兆円という規模の内訳を見てみると、いくつかのジャンルで特に注目されています。
以下の表をご覧ください。

分野主な内容推定市場規模
連帯消費寄付・被災地支援・地域応援など約2.3兆円
エシカルエネルギー再生可能エネルギーの選択(グリーン電力など)約1.5兆円
日用品・個人用品オーガニック・フェアトレード製品、環境配慮パッケージなど約1.1兆円

※これは一例であり、他にも衣料・食品・サービスなど多様な分野に広がっています

このように、エシカル消費は特定の分野にとどまらず、日常のあらゆる場面に関わっているのが特徴です。
特に、連帯消費のような“誰かを想う”行動が大きな割合を占めているのは、日本ならではのやさしさかもしれませんね。

✅ 知らないうちに誰かのためになる
✅ 自分にできる範囲で未来に貢献できる

そんな消費のあり方が、少しずつ社会に広がり始めているのは、なんだか心が温かくなるニュースです。
「モノの背景を考えることが、やさしさにつながる」──エシカル消費は、そんな日常の選択肢を、私たちにそっと差し出してくれているのかもしれません。

海外と比べてどうなの?

日本でも少しずつ広がってきたエシカル消費ですが、ふと気になるのが「他の国ではどうなんだろう?」ということ。
実は、海外、とくにヨーロッパではもっと身近で当たり前の習慣として、エシカルな選択が日常に根づいているんです。

イギリスは日本の約3倍、22兆円規模

イギリスにおけるエシカル市場の規模は、2022年時点で約22兆円にのぼるとされています。
これは日本の約8兆円に対して、およそ3倍の大きさです。

もちろん、国の規模や経済状況にも差はありますが、それでもこの数字を見ると「エシカルって、海外ではもっと日常的なんだな」と感じますよね。

イギリスでは、オーガニック食品や再生可能エネルギーの契約が当たり前になっていたり、大手スーパーでもフェアトレード製品がごく普通に並んでいたりします。
「環境に配慮した商品かどうか」は、すでに価格やデザインと同じように重視される“当たり前の判断基準”になっているのです。

ヨーロッパでは「エシカル=生活の一部」が当たり前に

イギリスに限らず、ヨーロッパ全体でもエシカル消費は「選ばれし人のこだわり」ではなく、日々の暮らしの中にごく自然に溶け込んでいる感覚があります。

✅ 使い捨てではなく、リユース・リサイクルが前提の暮らし
✅ 「地元でつくられたモノを選ぶ」ローカルファーストの考え方
✅ ファッションでも“サステナブル素材”が人気の選択肢に

こうした文化的な背景には、「自然と共に生きること」や「社会とのつながりを大切にすること」への、長年の価値観があるように思います。

日本でも、少しずつ「地元野菜の直売所が好き」「古着屋さんでお気に入りを探すのが楽しい」という方が増えてきました。
それって、まさにエシカル消費のはじまりなんです。

海外と比べてまだ発展途上に見える日本のエシカル市場ですが、だからこそ、これから広がる余白もたっぷりあります。
「気持ちのいい選択をする人が増えるほど、社会がやさしくなる」。そんな未来が、すぐそばにあるような気がしています。

なぜエシカル消費が広がっているの?

エシカル消費という言葉が、だんだん身近になってきました。
「いいことだとは思うけど、なんで今こんなに注目されてるの?」という疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。

その背景には、地球規模の課題に対する危機感や、世代を超えた意識の変化があるんです。
ここでは、そんな“今、エシカルが選ばれている理由”を一緒に見ていきましょう。

気候危機やSDGsへの関心の高まり

最近、気候変動のニュースを目にする機会が増えたと思いませんか?
猛暑や豪雨、異常気象が「いつものこと」になってしまっている今、私たち一人ひとりの暮らし方が問われているように感じます。

✅ プラスチックゴミの増加
✅ 大量生産・大量廃棄の仕組み
✅ 温室効果ガスの増加による気温上昇

こうした問題は、すべて私たちの日常とつながっています。

そして、国連が掲げたSDGs(持続可能な開発目標)も、エシカル消費の広がりに大きな影響を与えています。

とくに注目したいのが、以下の3つの目標です。

SDGs目標番号内容
12つくる責任・つかう責任
13気候変動に具体的な対策を
17パートナーシップで目標を達成しよう

このような目標が、企業や自治体、そして私たち消費者にとっての「行動の指針」となっているのです。

「買う」という行動が、環境や社会の未来に影響を与える――
そんな気づきが、エシカル消費の広がりにつながっているのだと思います。

「自分ごと化」する若い世代の価値観の変化

もうひとつ、大きな変化があるのが若い世代の“価値観です。

昔は「安くて便利」が何よりの優先事項でしたが、今はちょっと違います。
Z世代を中心に、「誰かのためになってる?」「環境に悪くない?」といった視点が、お買い物の選択基準に入るようになってきました。

✅ 少し高くても、フェアトレードの商品を選ぶ
✅ 地元のクラフト品や農産物を応援する
✅ SNSで「買った理由」をシェアする

こうした行動には、「自分がどう暮らしたいか」という意思がしっかり感じられます。

エシカル消費は、ただの“モノ選び”ではなく、価値観の表現になってきているのです。
そして何より、こうした変化が、“じぶんらしい生き方”を見つけるヒントにもなっているように思います。

「ちょっと気になる」から始めても大丈夫です。
大切なのは、自分の選択にちょっとだけやさしさを足してみること。
そのやさしさが、社会や地球にやさしい循環をつくっていくのだと、私は信じています。

私たちができるエシカル消費の第一歩

エシカル消費って大切なことだとわかっていても、「じゃあ何から始めればいいの?」と迷ってしまう方も多いかもしれません。
実は、はじめの一歩はとっても身近なところにあるんです。買い物の選択を少しだけ変えるだけで、地球にも、社会にも、やさしい影響を与えることができます。

ここでは、気軽にできるエシカルな選択肢を2つ、ご紹介します。

レスキュー商品やアウトレットを選ぶ

賞味期限が近かったり、パッケージにちょっとした傷があったり。そんな理由でお店に並ばなくなった商品たち。
でも、中身はまったく問題がないものがほとんどなんです。

✅ フードロスを減らせる
✅ 環境負荷を抑えられる
✅ 通常よりお得に手に入る

たとえば、「レスキュー商品」や「アウトレット品」を選ぶことは、立派なエシカル行動のひとつです。
「まだ食べられるのに捨てられる」そんな食品たちを、美味しく食べきること。
それだけで、地球にやさしい選択ができるなんて、ちょっと嬉しくなりますね。

しかも、「お得に買える」のも大きなポイント。無理なく続けられるって、エシカルの大切な条件のひとつかもしれません。

OEFのようなプラットフォームで“やさしい選択”を

「どこでそんな商品を買えるの?」という方にぜひ知ってほしいのが、エシカル消費専門のECサイトやプラットフォームの存在です。

たとえば、OEF(Outlet, Ecology, Foodloss)は、エシカル消費をテーマにした通販サイト。
賞味期限が近い食品や、在庫処分のコスメなどを、お得な価格でレスキューできる仕組みが整っています。

✅ サステナブルな買い物が“日常”になる
✅ 全国の生産者やメーカーとつながれる
✅ 「エシカルって気持ちいい」と実感できる

OEFのような場所では、ただ商品を買うだけじゃなく、「誰の手を経てここに届いたのか」を感じられるのも魅力です。
選ぶこと自体が、応援になったり、共感の輪を広げることにつながったり。
そんな体験が、きっとこれからの“あたらしい消費のかたち”になっていくのだと思います。

エシカルな選択は、決して特別なことじゃありません。
自分にとっても心地よくて、誰かにとってもやさしい。
そんな一歩を、今日から一緒に踏み出してみませんか?

✅ 在庫処分に悩んでいる
✅ ECに出したけど広告費ばかりかかる
✅ ブランド価値を守りながら売りたい
その悩み、OEFでまるごと解決できます!
初期費用を抑えて、今ある在庫を新しい売上に。