谷澤まさみ
谷澤まさみ

OEM在庫は企業にとって悩ましい存在。でも「売れ残り」ではなく「価値ある商品」として再活用する道もあります。目次を見て必要なところから読んでみてください。

在庫問題の具体的な解決策はこちらをご覧ください

OEM在庫とは?基本からわかりやすく解説

日々の暮らしの中で、ふと手に取った商品。実はそれが「OEM商品」だった…ということも、少なくありません。聞きなれない言葉かもしれませんが、OEM(オーイーエム)は、私たちの身の回りにたくさんあるんです。

とくに近年では、OEM商品の「在庫」をどうするかという問題が、メーカーさんや販売店さんにとって大きなテーマになっています。この記事では、「OEM在庫とは何か?」をやさしく解説しながら、その背景や仕組みをひもといていきますね。

OEM商品の意味と特徴とは

OEMとは、「Original Equipment Manufacturer」の略語です。簡単に言えば、「ある会社が製造した商品を、別の会社のブランド名で販売する仕組み」のこと。

たとえば、ある化粧品メーカーがつくったスキンケア商品に、異なる企業のロゴがついて売られている…そんなケースはOEMです。製造のプロと、販売のプロが手を組むことで、専門性を活かした商品展開ができるのが特徴です。

✅OEMの特徴

  • 自社で製造設備を持たずにブランド展開できる
  • 小ロット対応やオリジナル仕様も可能
  • 製造元の技術や品質を活かせる

ただし自由度が高い分、在庫管理や販売計画がうまくいかないと“余剰在庫”が発生しやすいという一面もあります。

OEM在庫が発生する理由とは?

OEM在庫が生まれる背景には、さまざまな事情があります。たとえば、販売先の見込みが外れてしまった、急なキャンセルが入った、仕様変更で旧型商品が残ってしまった…など。

よくある原因は、こちらの3つです。

  1. 販路の変更・縮小
     → 予定していた店舗やECでの販売がなくなることがあります。
  2. パッケージや仕様のリニューアル
     → 中身は変わらないのに、新パッケージに切り替えることで旧商品が余ります。
  3. 生産ロットの都合
     → 工場が「最低○個からしか作れない」ため、使い切れない数量を抱えることに。

とくに食品や化粧品など、賞味期限や使用期限がある商品は、販路を失うとすぐに“もったいない在庫”になってしまいます。廃棄にかかるコストや環境負荷も、企業にとっては大きな悩みどころです。

OEMとPB(プライベートブランド)の違い

OEMとよく混同されやすい言葉に、「PB(プライベートブランド)」があります。どちらも「他社が作った商品を、自社ブランドで販売する」という点では似ていますが、実は立ち位置が少し違います。

比較項目OEMPB(プライベートブランド)
製造元他社主に大手小売企業が主導
発注者ブランド側(販売者)小売企業(スーパー、ドラッグストアなど)
目的オリジナル商品開発店舗の収益向上・差別化
販売先自社またはBtoB中心自社店舗・系列店中心

※このように、PBは“量販店発信”の商品で、OEMは“企業同士の協業”によって生まれる商品とイメージすると分かりやすいです。

OEM商品は自由度が高く、独自性を打ち出せる一方で、「在庫」という問題がついて回ることも。だからこそ、適切な販路やリスク分散の仕組みが大切になるのです。

次回は、OEM在庫の具体的な処分方法や、エシカルな活用事例についても触れていきますね。OEM在庫が「ムダ」ではなく、「新しい価値」へとつながる方法、いっしょに考えていきましょう。

OEM在庫の問題点とリスク

OEM在庫は、目に見える以上に企業に大きな負担をもたらすことがあります。ただ「在庫があるだけ」と思われがちですが、実はそれが経営やブランドに深く関わってくるのです。

ここでは、OEM在庫が企業に与える影響とリスクについて、具体的に見ていきましょう。

在庫が企業に与える影響とは?

在庫を抱えるということは、それだけでお金が眠ってしまう状態です。とくにOEM商品のように大量ロットで作るケースでは、在庫が長期間売れないだけで、企業にとって大きな損失となります。

✅OEM在庫による影響

  • 資金繰りが苦しくなる(仕入れ代金はすでに発生済み)
  • 倉庫代・保管費用がかさむ
  • 廃棄リスクが高まり、環境負荷も増える

たとえば、季節商品や流行性のあるアイテムだと、売り時を逃すだけで価値が大きく下がってしまいます。こうした在庫をどうするかが、企業の経営に直結してしまうんですね。

販路が限られるOEM商品の課題

OEM商品は、ブランド側のオリジナル商品として流通するため、基本的に他の販路で自由に販売できないというケースが多くあります。

これはつまり、以下のような課題を抱えることになります。

✅OEM商品の販路制限によるリスク

  • 契約上、オープンなマーケットでの販売が制限されることがある
  • 販路がひとつに偏ると、売れ残りのリスクが増す
  • 再販やアウトレット販売への移行が難しい

このように、「売る先が限られている」のに、「在庫は残る」というジレンマを抱えがちです。とくに流通が止まりやすいコロナ禍や自然災害時には、大きな課題として浮き彫りになります。

ブランド毀損を防ぐための注意点

OEM商品の“在庫処分”という言葉に、どこかネガティブな印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。それは「安売りしてブランド価値が下がるのでは?」という不安があるからです。

たしかに、売れ残った商品を無計画に値下げして販売すると、ブランドイメージに傷がつくリスクはあります。

ただし、その商品が「なぜ残ってしまったのか」「どんな価値があるのか」をしっかり伝えることで、むしろブランドへの信頼を高めることも可能です。

たとえば、エシカルな視点を取り入れて、「まだ使えるのに廃棄される商品を、きちんと届けたい」という想いを打ち出せば、社会貢献としての在庫活用という新しい価値を生み出すことができます。

✅ブランドを守るための工夫

  • 限定公開の販路を使う(サブスク会員限定販売など)
  • 「アウトレット=安売り」ではなく「エシカル消費」として訴求する
  • 商品のストーリーを添えて販売する

こうした工夫によって、OEM在庫をただの“余りもの”ではなく、共感を呼ぶエシカルな商品として再活用することができるのです。

OEM在庫に悩む企業にとって、「売れなかった」ことはマイナスかもしれません。でも、そこから“売り方”を変えることで、新しい価値が生まれる可能性があることを、どうか忘れないでいてほしいなと思います。

OEM在庫の処分・活用方法とは

「どうしても売れ残ってしまったOEM商品、どうすればいいのか…?」
そんな声をよく耳にします。在庫を抱える企業にとって、処分は決して簡単なテーマではありません。けれども、その在庫にはまだ“活かせる価値”が眠っているかもしれません。

ここでは、OEM在庫の処分や活用方法について、現実的かつエシカルな選択肢をご紹介します。廃棄ではなく、未来につながる選択を一緒に探してみませんか?

アウトレット販売・訳あり販売の選択肢

まず最も一般的なのが、「アウトレット販売」や「訳あり販売」という方法です。商品に問題はなくても、パッケージの変更や季節のズレなどで販売機会を逃した場合など、この手法はとても有効です。

✅アウトレット販売のポイント

  • 正規価格よりもお得に提供することで、需要を喚起
  • “訳あり”をあえて正直に伝えることで、信頼感を高める
  • 廃棄を減らす取り組みとして消費者から支持されやすい

たとえば、「賞味期限が近い」「箱が少しつぶれてしまった」など、理由をきちんと伝えることで、消費者にとっても“納得して選べる”商品になります。

また、まとめ売りやセット販売を活用することで、在庫回転率も高まりやすくなります。

エシカル消費を活かしたサステナブルな販路

ここ数年、「エシカル消費」という言葉を目にすることが増えました。環境や社会に配慮した消費行動のことですが、OEM在庫も、そのままエシカルな商品になり得るのです。

たとえば、「廃棄予定だった商品を、きちんと価値ある形で販売する」ことは、それ自体が社会貢献です。とくに若い世代を中心に、“お得”と“共感”の両方を求める消費者が増えています。

✅エシカルな販路で大切な視点

  • 「もったいない」を共感できるストーリーとして伝える
  • 売上よりも“なぜこの商品を売っているのか”を丁寧に説明する
  • 安心・信頼できるプラットフォームを選ぶことが重要

今の時代、単に「安いから売れる」ではなく、「その買い物に意味がある」と感じてもらえることが、継続的な販路につながっていきます。

OEFのような「価値観で選ばれるEC」の活用事例

もしあなたが、在庫を「誰かにとって価値ある商品」として届けたいと考えているなら、OEFのようなエシカルECプラットフォームの活用を視野に入れてみてください。

OEFでは、「賞味期限が近い」「パッケージに少し傷がある」などの理由で流通できなくなった商品を、“レスキュー商品”として再提案しています。

✅OEFの特徴

  • サブスク会員向けの限定販売で価格の乱れを防げる
  • ブランドの価値を守りながら、在庫を必要な人に届けられる
  • フードロスやエシカル消費に関心の高いユーザーが集まるため、共感力が高い

【OEFでOEM在庫を活用した例】
ある食品メーカーが、販路縮小によって余ってしまったスープをOEFに出品。サブスク会員限定で販売したところ、約2週間で完売し、しかも新たなファン層の獲得にも成功しました。

このように、「在庫=マイナス」と捉えるのではなく、社会に役立つ価値として届ける仕組みを選ぶことが大切です。

OEM在庫の活用は、単なる在庫処分ではなく、「誰かの暮らしを支える、小さな選択」になるかもしれません。そんな未来の可能性を、一緒に育てていけたら嬉しいです。

OEM在庫を“負債”から“価値”に変えるには?

在庫が倉庫にたまっていくたびに、「このままじゃ赤字になるかも…」と不安を感じたことはありませんか?
とくにOEM商品の在庫は、仕様や販路が限られている分、行き場を失いやすい存在でもあります。

でも、ちょっと見方を変えるだけで、その“売れ残り”は誰かにとって必要なもの=価値ある商品になることもあるんです。

ここでは、OEM在庫を負債から価値に変えるための3つのヒントをお伝えします。

「売れ残り」ではなく「レスキュー商品」として再定義

「売れなかったもの=悪いもの」と思われがちですが、実際には品質にまったく問題がない在庫もたくさんあります。
そんな商品たちを、「訳あり」ではなく、“レスキューされた価値あるもの”として伝えることができたら、どうでしょう?

✅再定義のポイント

  • 賞味期限が迫っていても「美味しさはそのまま」
  • パッケージ不良でも「中身は正規品」
  • シーズンオフでも「季節を問わず使える」

つまり、「まだ十分に使えるのに、行き場をなくしてしまった商品たち」を、レスキューするという社会的な意味づけをするんです。

そうすることで、消費者の目線も「安売り品」から「エシカルな選択」へと切り替わります。

価格を下げずに価値を伝える方法とは?

「在庫を処分する=値下げ」ではありません。むしろ、安売りだけでは、ブランド価値を下げてしまうこともあります。

そこで大切なのが、商品の背景やストーリーをていねいに伝えることです。

たとえば、

  • なぜこの商品がレスキューされたのか
  • 製造工程でどんなこだわりがあるのか
  • どんな人に届けたい商品なのか

こうした情報を伝えることで、「お得だから買う」から「想いに共感して買う」という購買行動へつながっていきます。

✅価値を伝える工夫

  • 写真だけでなく、開発者の言葉や製造背景を紹介
  • 購入者のリアルな声を掲載
  • SNSやストーリー形式で「共感」を伝える

「いいものを、いい理由で買う」――そんな選択肢をつくることで、価格ではなく価値で選ばれる商品へと変わっていきます。

OEFでOEM在庫を活かしたい方へ(導線)

もし、今まさに在庫に悩んでいるなら。
そして、「どうせなら社会の役に立てる形で届けたい」と思われているなら――OEFという場をぜひ活用してください。

OEFは、賞味期限間近の商品やパッケージ不良品などを、“エシカルなレスキュー商品”としてサブスク会員向けに販売するECサイトです。

✅OEFの特徴

特徴内容
限定販売サブスク会員向けのみの販売で、市場価格への影響を防ぎます
ブランド価値を守る一般公開されないため、過剰な値引きイメージがつきません
「共感で買う」顧客層エシカル消費に興味のあるファンが集まっています

このように、「無駄にしない選択」を応援してくれる場所が、OEFです。
ぜひ、あなたのOEM在庫を、誰かの“エシカルな買い物”へとつなげてみませんか?

商品が届いた先には、「この商品に出会えてよかった」と思ってくれる誰かが、きっといます。
その小さなつながりが、ブランドの信頼にも、企業の未来にも、やさしく影響していくはずです。

OEFの出品について詳しくはこちらをご覧ください▼

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