
販路縮小や在庫過多に悩む卸売業者の方へ。
今、注目されているのは“売れるだけじゃない”デジタル販路。
目次を見て必要なところから読んでみてください。
卸売業に求められる「販路の再構築」
卸売業を取り巻く環境は、いま確実に変化しています。これまで当たり前だった「展示会での商談」や「ルート営業での受注」が、少しずつ通用しなくなってきているのを感じている方も多いのではないでしょうか。
時代が求めているのは、場所や時間に縛られない販路の確保です。そしてその鍵を握るのが、デジタル販路の構築。まだ踏み出せていない方も、ご安心ください。無理のない一歩からでも始めることができる方法があります。
展示会・外商頼みの時代に終止符を
「商談は顔を合わせてこそ」。そう思ってきた方も少なくないと思います。実際、長年築いた関係性や対面の信頼感が商売の基盤になっていたのは事実です。
でも今、多くの現場ではこんな声が増えています。
✅ 展示会の開催自体が減っている
✅ 担当者の異動や引き継ぎで、関係性が途切れてしまった
✅ 営業に出向くコストや時間が、もったいなく感じるようになった
これらは、単なる“時代の流れ”ではありません。顧客自身の購買行動が変化しているサインなのです。
買い手側も「まずはネットで調べてから」という姿勢が当たり前になりました。価格比較や他社商品との違いを、事前にチェックしてから問い合わせをしてくるケースも増えています。
つまり、「出会いの入り口」がデジタルに移行しているのです。そこに対応できないと、せっかくの良い商品も“見つけてもらえない”ままになってしまいます。
「デジタル販路」こそ次の収益柱になる理由
「ネットで売るなんて、うちの商品には合わない」と感じている方もいるかもしれません。でも、ここでのポイントは“一般消費者に向けて売る”ということではないのです。
今注目されているのは、卸売業者向けの“クローズド型”のデジタル販路です。
たとえば、限られた会員だけが購入できるオンラインプラットフォームなら、価格競争を避けながら在庫をさばくことができます。しかも、誰がどの商品をいつ購入したかという「リアルなデータ」も蓄積されていくので、その後の提案営業や新商品の販促にも役立てることができます。
デジタル販路を活用することで得られるメリットは、決して「オンラインで安く売ること」だけではありません。
デジタル販路の主な利点:
内容 | メリット |
---|---|
顧客データの蓄積 | 売れ筋やリピート傾向が見える |
非対面でも商談可 | 営業コストの削減につながる |
ブランド価値の維持 | 購買は限定されているため安心 |
在庫活用の柔軟性 | 少量ロット・スポット販売も可能 |
このように、「売る」だけでなく、“次にどう売るか”を見極めるための資産が手に入るのが、デジタル販路の魅力です。
誰でもいきなりECをフル活用するのは難しいもの。でも、まずは試してみる。そこから新しい販路の形が見えてくるのではないでしょうか。
この変化の時代にこそ、「販路をどう再構築するか」が企業の未来を分けるタイミングなのだと思います。
在庫をチャンスに変えるデジタルの力

「本当はまだ売れるはずだったのに…」
そう感じながら、倉庫に積まれていく在庫を見つめたことはありませんか?
賞味期限が近い食品、季節を過ぎた日用品、パッケージに少し傷があるだけの化粧品。品質にはまったく問題がないのに、“売る先がない”という理由だけで廃棄されてしまう商品たち。
でも、ちょっと見方を変えてみると、それはただの“余りもの”ではありません。
「新しい収益につながるチャンス」でもあるのです。
保管・廃棄のコストを“売上化”する仕組み
在庫を長く抱えていると、保管コストはどんどん積み重なります。それだけでなく、商品の鮮度や価値が時間とともに下がり、最後には「仕方なく捨てる」なんてことも。
でも、それってもったいないですよね。
そこで注目されているのが、“期限つき在庫”を抱える企業のための専用販路。
いわゆる「エシカルEC」と呼ばれるジャンルでは、“ちょっとした理由で行き場を失った商品”に価値を見出す消費者が増えています。
たとえば、以下のような商品は特に歓迎される傾向があります。
- パッケージにキズがあるが中身は問題なし
- 規格外や季節外れだけど品質に問題なし
- 店舗販売終了後の余剰在庫
こうした商品を、一般公開の価格で紹介しつつ、購入は会員限定にする「クローズド販売」にすることで、
価格は守りながら、在庫は減らすというバランスがとれるようになります。
つまり、保管・廃棄にかかっていたコストが、「売上」へと変わるんです。
値崩れせずに売るための「販路設計」
「安く売る=ブランド価値が下がる」と考えてしまうのは当然です。
でも、売る相手を限定するという設計を取り入れることで、この課題はクリアできます。
たとえば、次のような仕組みが用いられています。
販売モデル | メリット |
---|---|
購入はサブスク会員限定 | 一般市場への影響を最小限にできる |
商品ページはオープン表示 | SEO効果・認知拡大が見込める |
値引率は明示しない設計も可能 | ブランド毀損を避けやすい |
このように、「誰にどう見せて、誰にどう売るか」を丁寧に設計することで、
値崩れせずに在庫をさばくことができるのです。
特に、食品や化粧品などの生活必需品は、値ごろ感と安心感があれば“お得に試してみたい”というユーザーが非常に多く、
むしろブランドの新たなファン獲得にもつながるケースが増えています。
“もったいない”を“ありがたい”に変える。
そんな新しい販路の使い方が、卸売業にも広がりつつあります。
クローズド・バイイングモデルが生む3つの安心

「アウトレット販売を始めたいけれど、価格が外に出たら取引先に説明がつかない…」
「値引き販売をしたいけれど、既存のお客様との関係が崩れてしまいそう…」
こうした不安は、多くの卸売事業者の方が感じているものです。
とくにBtoBの世界では、ブランド信頼と価格の整合性が命。だからこそ、「売りたいのに売れない」というジレンマが生まれてしまいます。
そんなときにこそ、クローズド・バイイングモデルが大きな力を発揮します。
価格は見せる、買えるのは会員だけ
OEFのようなプラットフォームでは、商品ページの価格表示はあえてオープンにされています。これは検索エンジンへの露出や消費者の関心を引くための仕掛けです。
でも、実際に購入できるのは会員だけ。つまり、“誰でも見られるが、誰でも買えるわけではない”という絶妙な設計になっています。
この仕組みによって、
✅ 商品の魅力を広く伝えられる
✅ 割引価格が乱用されることはない
✅ 情報は開かれていても、購買は管理された空間内だけ
という状態が保たれます。
透明性と限定性を両立できる設計が、ブランドにとっての安心材料になるのです。
BtoBでもブランド価値を守れる仕組み
「安売りしていると思われたら、正規ルートで扱っている取引先にどう説明するのか…」
そう悩む企業が多い中、クローズド販売は価格維持と在庫処分を両立する現実的な手段になりつつあります。
その理由は、見せ方と買い方を分けている点にあります。
たとえば、同じ商品でも「小売向けの通常流通」では正価販売を続け、
「会員制EC」では期間・数量限定で別ルートとして販売することで、双方のチャネルの役割を明確に切り分けることができます。
これにより、
- 卸値や正価を守ることができる
- 顧客からの問い合わせにも説明がしやすい
- ブランドの価値が傷つきにくい
という、現場に寄り添った設計が可能になります。
既存の営業チャネルを壊さない設計
「この販路を始めたことで、取引先から“もう取らない”って言われたらどうしよう…」
この恐れが、新たなチャレンジを妨げてしまうケースは本当に多いです。
ですが、クローズド・バイイングモデルは、あくまで“補完的な販路”として設計することができます。
ポイントは、
- 少量・スポット販売に限定する
- サブスク会員への特別提供と位置づける
- 廃棄や寄付に回す前の“最終手段”として活用する
こうした立て付けにすることで、本業チャネルへの影響を最小限に抑えられます。
卸売業にとって、「余ってしまったから捨てる」ではなく
「販路を分けて、最後まで届ける」ことが求められる時代になってきました。
クローズドECは、その新しい答えのひとつなのかもしれません。
顧客データを「提案営業」の武器に

これまでの卸売ビジネスでは、「一度きりの受注」や「勘と経験に頼った営業」が中心だったかもしれません。でも、デジタル販路を活用すると、営業の質そのものが変わっていきます。
その鍵を握るのが、顧客データです。
「誰が、何を、いつ買ったのか」
この基本的な情報が手に入るだけで、営業の精度は驚くほど上がります。
単なる「データベース」ではなく、“提案の材料”として活かせる仕組みがあれば、営業はもっと楽に、もっと成果につながるものになるのです。
何が・いつ・誰に売れたかが一目で分かる
たとえば、「3か月前に“ドレッシングのセット”を購入したバイヤーがいた」とします。
それが分かっていれば、次の提案はどうなるでしょうか?
✅ 賞味期限が近い“別フレーバー”を提案する
✅ 同じカテゴリの“サラダ用食材”を合わせて提案する
✅ 一定周期での“定期発注”として案内する
このように、一度の販売で終わらせず、「次の一手」へとつなげる営業が可能になります。
OEFのような仕組みでは、購入履歴がデータとして可視化されているため、営業が「何を提案すればよいか」に悩む時間を減らすことができます。
数字ではなく“ストーリーとしての購買情報”が手に入るイメージです。
定期購入・再注文につなげるフォロー設計
「気に入ってもらえたけれど、それっきりになってしまった…」
そんな経験、ありますよね。
でも、デジタル販路なら、購入後のフォローまで自動化することができます。
たとえば、
- 前回の購入から3週間後に「在庫いかがですか?」の案内
- よく購入される商品カテゴリごとにおすすめ商品の配信
- 1回きりではなく「定期割引」などの継続購入プランのご提案
これらをメールやLINEなどで届けるだけで、継続率は目に見えて変わってきます。
表には出ないけれど、こうした細やかな配慮こそが
「取引先からの信頼」や「選ばれ続ける理由」になっていきます。
「売れ筋」が見えることで営業も効率化
「とりあえずこの商品を勧めてみよう」
そんな手探りの営業は、もう終わりにしましょう。
データがあれば、「売れている商品」や「反応がよかった時期」がはっきりと見えてきます。
その結果、“売れる確率の高い提案”ができるようになるのです。
以下のような情報があれば、営業はもっと戦略的になります。
データの種類 | 活用シーン |
---|---|
販売数量の推移 | 季節ごとの需要傾向を把握 |
リピート率 | 長く付き合える商品を把握 |
購入者属性 | 提案の切り口を明確にできる |
このように、「ただ売る」のではなく
「この人に、これを、こう売れば届く」という視点が手に入るのが、デジタル販路の強みです。
営業スタイルそのものを変えるのではなく、
今ある努力に“根拠”と“方向性”を加えることができる。
それだけで、卸売業の営業は、ぐっと前向きな仕事になるはずです。
卸売業者がDXに踏み出す3ステップ

「デジタル化が必要なのは分かっている。でも、何から始めればいいのか分からない」
そんな戸惑いの声を、これまで何度も耳にしてきました。
特に卸売業は、“デジタル=難しそう”というイメージが根強く残っている業界でもあります。
でも実は、やることはとてもシンプル。3つのステップを踏むだけで、無理なくデジタル販路の第一歩を踏み出せます。
「最初から完璧じゃなくていい」
その気持ちさえ持てれば、DXはぐっと身近になります。
試験出品で市場の反応を見る
まずは、“お試し”感覚での出品から始めてみましょう。
全商品を載せる必要はありません。むしろ、在庫になりかけている数点だけで十分です。
例えば、
✅ 賞味期限が迫っている商品
✅ パッケージ変更で現行販売できない商品
✅ 少し余ったスポット在庫
これらを数セット用意して出品するだけで、思いがけない反応が得られることもあります。
市場の声を“生で聞ける”のは、店舗販売にはないメリット。
売れ筋の傾向や、意外なニーズに気づけることもあり、今後の企画や営業のヒントにもつながります。
「まずは一回やってみる」
それが何よりの第一歩です。
ITに詳しくなくても始められる
「うちはデジタルに弱くて…」
そうおっしゃる方ほど、意外とスムーズに始められているのが最近のEC事情です。
というのも、今は誰でも使える管理画面やテンプレート化された出品システムが用意されているため、
パソコンやスマホの基本操作ができれば、すぐにスタートできる環境が整っているからです。
実際に出品している企業の中には、
- EC未経験の食品卸
- 高齢のご夫婦だけで運営している農産物加工業者
- IT部門のない小規模メーカー
なども多く含まれており、「やってみたら思ったより簡単だった」という声が多数寄せられています。
難しそうに見えても、やってみれば案外すぐ慣れます。
それくらい、今の仕組みは“優しい設計”になっているのです。
サポート体制が整ったECなら安心
とはいえ、最初はやっぱり不安なもの。
そんなときに頼れるのが、サポート体制がしっかりしているECプラットフォームです。
たとえば、
- 出品方法のマニュアルがわかりやすい
- チャットや電話で相談できる窓口がある
- データ分析の仕方まで教えてくれる
こういったサポートが整っていれば、つまずいたときも安心して続けることができます。
また、「どんな写真を載せればいいの?」「タイトルって何を書けばいいの?」など、細かいポイントも丁寧にフォローしてくれるところなら、社内に専門人材がいなくても十分対応可能です。
今は、「ひとりで頑張る時代」ではなく、「一緒に並走してくれるプラットフォーム」が選ばれる時代。
“できること”から始めて、“わからないこと”は頼るというスタンスで、ぜひ一歩を踏み出してみてください。
その小さな一歩が、きっとこれからの事業にとって大きな武器になるはずです。
出店企業の声とOEFが選ばれる理由

「今の販路だけでは限界がある」
「在庫を抱えてしまったとき、他に手段があれば…」
そんな課題感を持つ卸売業の方々から、今、OEFという選択肢に注目が集まっています。
ただの“売れる場所”ではなく、ブランドを守りながら在庫を動かせる新しい販路。
しかも、それが社会貢献にもつながるということで、多くの出店者に選ばれているのです。
ここでは、実際に出店している企業の声とともに、OEFがなぜ支持されているのかをお伝えします。
コストを抑えて在庫を売上に変える
OEFでは、初期費用と月額利用料が非常に抑えられているのが特徴です。
- 初期登録費用:15,400円(税込・初回のみ)
- 月額固定費:2,980円(税込)
- 販売手数料:10%(決済手数料込み)
これだけシンプルな料金体系で、廃棄寸前だった在庫が売上に変わるのです。
実際に出店しているある食品メーカーからは、
「賞味期限が1か月を切った商品をOEFに出したら、3日で完売した」
という声も届いています。
✅ 少量のスポット販売もOK
✅ 出品手数料は無料、売れたときだけ課金
✅ 倉庫や物流は自社のペースで対応できる
この柔軟性が、多くの企業にとって大きな魅力になっています。
販路拡大と同時に社会課題にも貢献
OEFが提供するのは、単なる“アウトレット”の仕組みではありません。
エシカル消費を広めるプラットフォームという、社会的な意義を持った場です。
つまり、「売れること」がそのまま「貢献」になるのです。
出店者からはこんな声もあります。
「廃棄するしかなかった商品が、エシカルな選択として喜ばれていることに驚いた」
「商品だけでなく、私たちの取り組み自体に共感してもらえた」
今の時代、“何を売るか”だけでなく、“どう売るか”が問われる時代。
だからこそ、社会課題と向き合う販路は、企業の姿勢としても評価されやすくなっています。
OEFが支持される“新しい卸のかたち”
OEFが卸売業者から支持される理由は、これまでの販路にない柔軟性と安心感にあります。
ポイントは、価格はオープンでも購入はクローズドという設計。
OEFの特徴 | 従来のアウトレット販路との違い |
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会員制で購入を限定 | 市場価格への影響を最小限に |
ブランド価値を守る設計 | 安売り感を与えずに販売 |
売上も社会貢献も両立 | SDGs対応・PRにも活用可 |
このように、“見せて、選ばれて、売る”という新しい卸のスタイルが、着実に評価を集めています。
「在庫がある」ことは、決して悪いことではありません。
それをどう生かすかが、これからの卸売業に求められる視点なのです。
OEFなら、その答えが、きっと見つかります。