谷澤まさみ
谷澤まさみ

PMSで感情が爆発してしまい、パートナーとの関係がぎくしゃく…そんな悩みを体験談と対策で解説します。目次を見て必要なところから読んでみてください。

PMSで感情が爆発してしまう理由【体のメカニズムを知る】

PMSのとき感情がコントロールできなくなるのは「性格の問題」ではありません。背景にはホルモンの変化と、それに伴う脳や神経の働きの変化があります。この仕組みを知ることで、自分を責めずに「対策」に意識を向けられるようになります。

PMSが引き起こすホルモン変化と感情の関係

PMSは、生理前の約2週間に起きる黄体期のホルモン変化が主な原因です。排卵後、エストロゲンとプロゲステロンという2つの女性ホルモンが急増し、その後一気に低下します。この急降下が、脳内のセロトニン(幸福感を感じる物質)の分泌にも影響し、気分の落ち込みやイライラが出やすくなるのです。
ホルモン変動 → 神経伝達物質の変化 → 感情の揺れという流れを理解することが、自己否定を減らす第一歩です。

感情のコントロールが難しくなるタイミングとは

感情が爆発しやすいのは、生理予定日の3〜5日前に集中しやすい傾向があります。これはホルモンが最も低下し、体温が高くなって疲れやすい時期でもあるからです。
例えば、普段なら笑って流せるパートナーの一言に涙が出たり、些細なことで声を荒げてしまったり…。私も「自分じゃないみたい」と感じた経験が何度もあります。この時期をカレンダーやアプリで把握しておくと、「あ、今は揺れやすい時期だな」と冷静に受け止めやすくなります。

「私だけじゃない」PMSに伴う一般的な症状

PMSの症状は人それぞれですが、代表的なのは以下のようなものです。

身体症状心の症状
下腹部の張りイライラ・怒りっぽくなる
胸の張り・痛み涙もろくなる
むくみ集中力の低下
頭痛不安感・落ち込み

ポイント:感情面の変化は、身体の症状と同じく「PMSの一部」です。自分を責めるより、「これはホルモンのせい」と切り離して考える方が、パートナーにも冷静に伝えやすくなります。

パートナーにPMSを理解してもらうための準備

PMSによる感情の変化をパートナーに理解してもらうには、事前の準備がとても大切です。感情が爆発してから説明するより、落ち着いて話せるタイミングで共有しておく方が、相手も受け止めやすくなります。ここでは、実際に私が試して効果を感じた3つのステップをご紹介します。

まずは自分自身の状態を言語化する

パートナーに説明する前に、自分でも自分の状態を整理することが必要です。例えば、PMSの時に「泣きたくなる」「怒りっぽくなる」「集中できない」など、具体的な変化を書き出してみます。
✅ 私の場合は、スマホのメモに「胸が張って息苦しい」「相手の声のトーンに敏感になる」などを記録しました。こうして言語化すると、「ただ不安定なわけじゃない」と自分でも納得でき、相手にも伝えやすくなります。

タイミングと環境を選ぶ大切さ

感情がピークのときに話し合おうとすると、お互いに冷静さを失いがちです。生理後〜排卵前の安定期など、心が落ち着いている時期を選ぶと良いです。
さらに、話す環境も重要。テレビやスマホを消して、静かな空間で向き合うと相手の意識が自分に集中します。食事中や寝る前など、リラックスできる時間を選ぶと会話がスムーズになります。

感情ではなく「事実」で伝える方法

伝えるときは「あなたが○○するから怒る」ではなく、「私の体がこう変化している」と事実ベースで話すことが大切です。
例えば、

  • 「生理前は眠れなくなって、朝からイライラしやすい」
  • 「胸が痛くて、動くのもしんどくなる」
    といった具体的な状況を説明します。
    ✅ 感情をぶつけるより、事実を淡々と共有することで、相手は防御的にならずに受け止めやすくなります。

この準備段階ができていると、次の「実際に私がパートナーに伝えた言葉と反応」での会話もスムーズになります。

実際に私がパートナーに伝えた言葉と反応

ここからは、私自身がPMS期に感情を爆発させてしまったときのこと、そしてその後どうやってパートナーに伝えたのかをリアルにお話しします。失敗も含めてお伝えすることで、同じような状況にいる方が少しでも参考にできるはずです。

感情爆発のエピソードと、その後の話し合い

ある日、生理予定日の3日前。パートナーの何気ない「今日は晩ごはんどうする?」の一言に、なぜか涙が止まらなくなりました。「なんで全部私が決めなきゃいけないの!」と声を荒げ、その場を離れてしまったんです。
その夜、落ち着いてから「今日は生理前で心がすごく揺れていた」と説明しました。最初は戸惑っていた彼も、「そういう時期があるんだね」と聞いてくれました。あの時、感情のままに話し続けなかったことが、後の冷静な話し合いにつながったと思います。

「責める」ではなく「共有する」伝え方の工夫

私が意識したのは、相手を責める言葉を避けることです。
例えば、

  • NG:「あなたの言い方がムカつく」
  • OK:「今はちょっと敏感になっていて、その言葉が重く感じた」
    前者は相手を攻撃しますが、後者は自分の状態を説明しているだけなので、相手が防御的になりません。
    ✅ 伝える目的は「理解してもらうこと」であって、「罪悪感を与えること」ではない。この意識を持つだけで、会話の空気は変わります。

パートナーからの意外なリアクション

正直、最初は「面倒くさいと思われるかも」と不安でした。でも、私がPMSの状態を具体的に説明したことで、彼は「それなら事前に教えてくれたら助けになれるかも」と言ってくれたんです。
驚いたのは、その後の彼の行動です。私が「今、生理前だよ」と伝えると、自然に家事を分担してくれたり、会話のペースを合わせてくれたりするようになりました。
この経験で、「理解してもらう」ことは、相手に負担をかけることではなく、お互いを助けるための準備なんだと実感しました。

この流れを踏まえて、次は「関係悪化を防ぐためのルール作り」に入ると自然に繋がります。

パートナーとの関係が変わった瞬間

PMSをきっかけに関係が悪化するカップルも多いですが、正しく理解し合えるようになると、むしろ関係は深まります。ここでは、私自身が「伝えてよかった」と心から思えた瞬間と、その後の変化をお話しします。

理解が深まってケンカが減った事例

以前は、生理前の私の態度にパートナーが戸惑い、「何か悪いことした?」と聞かれるたびに、さらにイライラしていました。でも、PMSの仕組みと自分の状態を説明してからは、「あ、今はそういう時期なんだね」と冷静に受け止めてもらえるように。
その結果、無駄な言い合いがほぼゼロになりました。✅ ケンカを減らすカギは「理解」ではなく、「理解のきっかけを作ること」だったと実感しました。

「察してほしい」から「伝えてよかった」への変化

昔の私は「言わなくても分かってほしい」と思っていました。でも、それはほとんどの場合、相手にとっては謎解きゲームのようなもの。
思い切って「今はこういう状態だから、こうしてくれると助かる」と伝えるようにしたら、想像以上にスムーズに動いてくれるようになりました。伝えることは弱さではなく、むしろ関係を守るための力だと感じます。

二人でPMSに向き合う習慣化

今では、生理周期や体調の変化を一緒にカレンダーで共有しています。例えば「来週は黄体期だから、家事の量を減らそう」とか「外食を多めにしよう」と、事前に作戦を立てる習慣ができました。
これにより、PMSは私一人の問題ではなく、「二人で向き合う日常の一部」になりました。お互いの負担が減るだけでなく、信頼関係も自然に深まります。

この関係性が築けると、次の「セルフケア」もより効果的に取り入れられます。

PMSと感情ケアに役立つセルフケアアイデア

PMSによる感情の波は、生活習慣やちょっとしたセルフケアで和らげることができます。ここでは、私が実際に取り入れて効果を感じた方法を3つご紹介します。どれも特別な道具や高額なサービスは不要で、今日から始められるものばかりです。

食事・睡眠・運動で感情の波を緩やかにする

  • 食事:生理前は甘いものやジャンクフードが欲しくなりますが、血糖値の急上昇は気分の乱れを招きやすいです。タンパク質や食物繊維を多く含む食事を心がけるだけで安定感が違います。
  • 睡眠:夜更かしが続くと、脳が休まらず感情のブレーキが効きにくくなります。最低7時間、できれば同じ時間に寝起きすることが理想です。
  • 運動:激しい運動でなくても、軽いストレッチや散歩で血流を促すと、ホルモンバランスが整いやすくなります。

✅ この3つは「すぐ結果が出る」よりも、「積み重ねると効果が出る」ケアです。

リラックス習慣で心の余裕をつくる

生理前は自律神経が乱れやすく、交感神経が優位になりがちです。意識的に副交感神経を優位にする時間を持つことが大切。
私の場合は、夜にお気に入りのハーブティーを淹れて、照明を落とし、アロマを焚く時間を作っています。5分でもいいので「脳が休まる時間」を持つと、感情の高ぶりが和らぎます。

感情日記・アプリで自分の変化を見える化する

PMSの症状は毎月似ていても、強さや出方は微妙に違います。感情日記やアプリで記録をつけると、自分のパターンが見えてきます。
記録のポイントは「怒った・泣いた」などの出来事だけでなく、その日の睡眠時間や食事内容も一緒に書くこと。これにより、何が感情の波を強めるのかがわかり、対策を立てやすくなります。
✅ 見える化は、パートナーへの説明にも役立ちます。「この時期はこうなる」という証拠があれば、理解してもらいやすくなります。

こうしたセルフケアを取り入れることで、PMSは「毎月の憂うつ」から「うまく付き合える周期的な変化」へと変わっていきます。

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