谷澤まさみ
谷澤まさみ

滞留在庫に悩む問屋・卸業者さんへ。商品鮮度を保ちながら、ブランド価値も守って売り切るヒントをお伝えします。目次を見て必要なところから読んでみてください。

問屋・卸売業における「在庫鮮度」の重要性

滞留在庫という言葉を耳にしたとき、どんなイメージが浮かびますか?
売れ残った商品が倉庫に積まれたまま、気づけば賞味期限が迫っていたり、パッケージに少し傷がついていたり…。
本当は価値のある商品なのに、流通のタイミングを逃してしまうだけで「売れないもの」に見えてしまう。 そんなもどかしさを感じた経験はありませんか?

問屋・卸売業においては、「どんな商品を持っているか」よりも、「どれだけ鮮度高く届けられるか」が信頼に直結します。
お客さまは目に見えない“新鮮さ”を、パッケージや購入体験から感じ取っているのです。

売れ残りがブランドと信頼を損なう理由

在庫が長く残ると、見た目に変化が出るだけでなく、“売れ残っている”という事実自体が商品価値を下げてしまうことがあります。

たとえば、店頭でずっと同じ商品が並び続けていたら、「あれ?あんまり人気ないのかな」と思ってしまいますよね。
それは問屋の商品であっても同じ。流通していない=価値がないと見なされてしまうのは、本当に惜しいことです。

また、取引先や小売店からも、「ここは在庫をさばききれない業者なのかも…」と、見えない信頼残高を削ってしまうことにもなりかねません。
信頼を築くには時間がかかりますが、崩れるのは一瞬です。だからこそ、売れ残りは“在庫”ではなく、“ブランドの顔”として丁寧に扱いたいのです。

滞留在庫が引き起こす5つの経営リスク

滞留在庫は、見た目以上に多くのコストやリスクを抱えています。以下の表に、よくある5つのリスクをまとめてみました。

リスクの種類内容
キャッシュフローの悪化資金が在庫に固定され、次の仕入れや投資ができなくなる
倉庫コストの増加長期間の保管でスペースも費用も圧迫される
品質の劣化食品や日用品は、時間とともに使用感や鮮度が落ちる
価格の下落売れ残り品は値崩れを起こしやすく、利益が削られる
スタッフの心理的負担売れない在庫を見るたびに、チームの士気が下がることも

これらのリスクは、単に「在庫がある」状態から派生していきます。
でも、見方を変えれば、このリスクを最小限にする工夫こそが、顧客満足度を上げるチャンスにもなるのです。

滞留在庫をただの「余りもの」として見るのではなく、「次の誰かに必要とされる商品」へと転換することで、ビジネスの循環は大きく変わります。

在庫を鮮度高く回転させる3つの基本戦略

谷澤まさみ
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在庫を持つこと自体は悪いことではありません。
でも、それが“長く居座る”ようになると、商品の鮮度だけでなく、ビジネス全体の勢いも落としてしまいます。
大切なのは、「在庫を早く減らす」ことではなく、“鮮度を保ったまま、心地よく循環させる”こと
そのために押さえておきたい、3つの基本戦略をご紹介します。

鮮度の見える化と回転率のモニタリング

まず最初のポイントは、「今、どんな在庫が、どれだけ動いていないか?」をちゃんと“見える化”することです。

商品の入荷日や賞味期限、最終出荷日などを一覧で管理し、“在庫の鮮度スコア”のような視点でチェックしてみてください。
たとえばこんな風に、ABCランクで分けてみるのもおすすめです。

ランク基準アクション例
✅ A入荷から30日以内通常販売ルートでOK
✅ B入荷から31〜90日別販路への出し直しや販促連携を検討
✅ C入荷から90日以上早期販売チャネルの活用を優先

このように定期的に“鮮度棚卸し”をすることで、売り時を逃さず、商品の魅力を保ったまま出荷する流れがつくれます。

販路の多角化で「売り時」を逃さない

どんなにいい商品でも、「出す場所」や「タイミング」が合わなければ、スルーされてしまいます。
だからこそ大切なのが、販路の多角化です。

たとえば通常は業務用卸を中心にしていても、
✅ 少量ロット向けにECに出す
✅ 季節や地域限定の企画に組み込む
✅ アウトレットやサブスク向け販路と連携する

といった方法を組み合わせることで、「あ、今この商品が必要だった!」という“ピンポイントの売り時”を逃さずに済むようになります。

特に食品や日用品のようにライフスタイルに直結するアイテムは、
「いつも通り」だけに頼らず、“どこかで喜ばれる場所”を見つけに行く姿勢が、在庫鮮度を保つカギになります。

「使い切り需要」を捉えるパッケージ戦略

最後のポイントは、“パッケージ”そのものの見直しです。
最近、「ちょっとだけ試したい」「一人暮らしだから小分けがうれしい」といった声がとても増えています。

こうした「使い切りたい」「ムダにしたくない」というニーズに合わせて、
✅ 小容量でのお試しサイズ化
✅ ファミリーパックから個包装へ再パッケージ
✅ 外装をエコ素材に変更し、価値訴求を加える

といった対応をすることで、これまで出会えなかったお客さまと商品がマッチすることも少なくありません。

特にエシカル志向の高い層にとっては、「ちょっと古いけど、ちゃんと使い切れる」が嬉しい選択肢になることもあります。

顧客満足度を上げながら在庫を捌く方法

谷澤まさみ
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「売れ残った在庫をどうさばくか?」と考えると、つい“値下げするしかない”と思いがちです。
でも、価格だけで勝負してしまうと、消耗戦になってしまいがちですよね。
大切なのは、「お得だ」と感じてもらいながら、納得感と満足度をきちんと届けること。
ここでは、価格を落とさずに喜ばれ、リピートにつながる3つの考え方をご紹介します。

価格競争に巻き込まれずにお得感を出すには?

価格を下げずに「お得」を感じてもらうには、“セット”や“目的”を添えることがとても効果的です。

たとえば、単品で販売するよりも、
✅「朝ごはん応援セット」
✅「今だけ賞味期限間近!食べきりセット」
のように、“テーマ”を加えて再構成するだけで、「安いから買う」から「ちょうど欲しかった!」に変わるんです。

また、「これを買えば食品ロス削減に貢献できる」など、社会貢献の文脈を加えるのもポイントです。

価格以上の価値を伝えることで、価格だけではない納得感を育てられる。
これが、価格競争から一歩抜け出すヒントになります。

高評価レビューが次の購買を生む仕組みづくり

在庫処分品でも、お客さまの満足度が高ければ、それは新たな“信頼の証”になります。
特にECでは、「誰かのレビュー」が次の購買行動に大きく影響します。

レビューをもらいやすくするために、
✅ 商品発送時に「一言レビューで次回〇%OFFクーポン」
✅ サンクスメールで「感想をSNSでシェアしてくれた方にプレゼント」

といった仕組みを取り入れてみると、自然な形で“声”が集まりやすくなります。

そして大切なのは、良いレビューだけでなく、丁寧な返信で“信頼”を育てること。
「きちんと見てくれているお店」という印象が、次の購入の後押しになります。

「もったいない」から「嬉しい」へ変える提案力

在庫を売るときに、「売れ残り」や「賞味期限間近」などネガティブな印象を持たせてしまうと、お客さまはどこかで“妥協”を感じてしまいます。

でも、伝え方ひとつでそれが“嬉しい掘り出しもの”に変わるんです。

たとえば、
✅「まだまだおいしい、だけどちょっと訳あり」
✅「ちょっと先取り、お試しサイズ」
✅「気軽に始めるエシカルな選択」

など、言葉に込めるストーリーを少しだけ工夫することで、“選ぶ理由”が生まれます。

在庫を「もったいないから売る」のではなく、
「必要としてくれる誰かに、ちょうどよく届ける」という視点で伝えることが、顧客満足と販売成果の両立に繋がっていきます。

在庫処分と鮮度管理を両立できる販売チャネルの選び方

谷澤まさみ
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在庫をスムーズに回転させたい。でも、「値崩れはしたくない」「ブランドの格も落としたくない」
そんなふうに感じている卸・問屋の方も多いのではないでしょうか。
実は、在庫処分とブランド保全は、両立できる時代になっています。
ここでは、価格競争に巻き込まれず、鮮度管理まで見据えた販売チャネルの選び方をご紹介します。

BtoBだけに頼らない「ラストワンマイル」の販路

これまで在庫処分といえば、BtoBのセールス先や業者間取引に頼ることが多かったかもしれません。
でも、今は“誰かにちょうど届く場所”を自分たちで選べる時代です。

たとえば、
✅ エシカルECサイトでの直販
✅ サブスク型の食体験プランに組み込み
✅ フードロスに敏感な個人ユーザーへの販路開拓

など、BtoC向けの“ラストワンマイル”を活用することで、単なる在庫処分ではなく、“ファンづくり”にもつながります。

誰が使ってくれるのかが見える販路は、ただ在庫を減らすだけでなく、次の需要を育てる“新しい入り口”にもなります。

市場価格を崩さず売り切る“クローズドモデル”とは?

販売先を増やしたい。でも、取引先との関係性や市場価格は守りたい
そんなジレンマを解決してくれるのが、“クローズド・バイイングモデル”という考え方です。

このモデルでは、
✅ 商品情報は公開されているけれど
✅ 実際に購入できるのは“限定された会員”のみ

という販売設計になっています。

つまり、「売っているのに、誰でも買えるわけじゃない」という絶妙な仕組み。
これにより、ブランド価値や価格の秩序を保ったまま、新しい販路として在庫を循環させることが可能になるんです。

特に高単価商品やギフト向け商品を扱う業者さんにとっては、信頼を守りながら販路を広げる安心な選択肢です。

「値下げ」ではなく「ストーリー」で売る販路戦略

在庫をさばく際に、価格を下げるしかないと思ってしまうと、どうしても「処分」感が出てしまいます。
でも、売れ方そのものをデザインすれば、“特別な体験”として届けることができるんです。

たとえば、
✅ 地域の食文化を伝えるセットにして「旅する味」企画に
✅ 商品が持つ背景や、ロス削減につながる取り組みを一緒に紹介
✅ 季節に合わせて「今しか味わえない理由」を明確にする

など、“ストーリーある販路”に乗せることで、商品そのものの印象がガラッと変わります。

お客さまも、「これはいいことをしてるな」と感じながら手に取ってくれる。
そんな“エシカルな納得感”が、売上と満足度の両方をつくってくれるのです。

OEFという選択肢:在庫鮮度を保ち、顧客満足も高める仕組み

谷澤まさみ
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ここまでご紹介してきたように、在庫を“さばく”のではなく、「誰かのよろこびにつなげる」視点に変えることで、ブランドもお客さまも笑顔になる循環が生まれます。
そしてその循環を、全国規模で、しかも低コストで始められるのが「OEF(Outlet, Ecology, Foodloss)」というエシカルECの仕組みです。
ここでは、OEFがどうして問屋・卸の在庫流通に向いているのか、3つの視点からご紹介します。

「会員限定販売」でブランド価値を守る理由

OEFでは、商品の情報はオープンにしつつも、実際に購入できるのは「月額会員」のみに限定されています。
この仕組みを「クローズド・バイイングモデル」といい、以下のような安心感をつくり出しています。

✅ 誰でも商品を見られるけど、価格訴求がバレにくい
✅ 市場価格への影響が最小限
✅ 一般流通との価格バランスも崩さない

つまり、「在庫を出しても、ブランド価値が損なわれない」。これが、多くのメーカーさんや卸業者さんに支持されている大きな理由です。

お得を求めるエシカル会員だけに届くからこそ、販路として安心して使えるのです。

OEFで実現するスピーディな在庫回転と定期収益

OEFでは、エシカル消費に高い関心を持つサブスク会員が、毎月の予算をもって商品を探しています。
そのため、「今欲しい」「すぐ買いたい」ユーザーが常に存在する環境が整っています。

特に、
✅ 賞味期限が近い商品
✅ パッケージにわずかな傷があるアウトレット品
✅ 余剰で倉庫に滞留している日用品

などは、掲載後すぐに売れ始めるケースも多く、在庫が“スピーディに回転”していくのが実感できるのが特徴です。

さらに、サブスク会員のリピート性が高いため、「毎月この商品は完売する」という“定期収益化”も可能になってきます。

実際の販売事例から見る顧客のリアルな反応

OEFに出品している卸・メーカーの方々からは、こんな声が寄せられています。

✅ 「他販路で売れ残っていた商品が、3日で完売して驚いた」
✅ 「値崩れの不安があったけれど、ブランドイメージは守られた」
✅ 「購入者から“また出してほしい”というコメントが届き、在庫が“ファンづくり”のきっかけになった」

一方で、購入者側からは――
✅ 「フードロス削減に貢献できてうれしい」
✅ 「いつもは出会えない商品に出会えるのが楽しみ」
✅ 「ちょっと訳ありでも十分満足!次回もチェックしたい」

こうした“お互いにうれしい体験”が、次の購買へと自然につながっていくのが、OEFの大きな強みです。


在庫を売ることが、企業の想いを伝える場になり、ファンを増やすきっかけになる――
そんな流通の形が、今、OEFを通じて全国で広がり始めています。

「ムダなく売りたい」「でも、ブランドは守りたい」
そんな願いを持つ方にこそ、この販路の選択肢を一度、見ていただきたいと心から思います。

👉✅ 滞留在庫やB品を捨てずに売るテクニックはこちら

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