谷澤まさみ
谷澤まさみ

パッケージ破損や賞味期限間近などで行き場を失ったOEM・PB商品の在庫。安売りせずに価値を守りながら販売する方法とは?目次を見て必要なところから読んでみてください。

パッケージ破損の在庫、どう扱う?OEM担当者のよくある悩み

OEMやPB商品の担当をしていると、どうしても避けられないのが「パッケージ破損」の問題です。中身にはまったく問題がないのに、外装のちょっとした傷やつぶれで返品されたり、出荷できずに倉庫に残ってしまったり……。この在庫、どうすればいいのでしょうか? 捨てるには惜しい、でも正規品としては売れない——そんな悩みに、そっと寄り添いたいと思います。

「中身に問題はないけど…」捨てるしかない現実

たとえば、ダンボールの角が少し凹んでしまっただけ。パッケージに擦り傷があるだけ。それだけで商品が「不良在庫」になってしまうことは、本当によくある話です。

しかもOEM商品では、パートナー先からの検品基準が厳しく、ちょっとしたパッケージ不備でもNGとされてしまうことも多いのではないでしょうか。実際には中身も賞味期限も問題なし。それでも“出せない”。

そんな在庫を前に、「このまま廃棄するしかないのかな……」と、ため息をついたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

廃棄するには費用がかかり、環境にもよくない。
でも、正規ルートでの販売はできない。

そんなジレンマの中で、もがいている担当者の姿が目に浮かびます。

ブランド毀損・取引先との関係を懸念して踏み切れない

訳あり商品を値下げして販売すれば、たしかに在庫は減るかもしれません。ですが、「安売り=ブランドイメージを壊すのでは?」という不安がつきまといます。

とくに、他社ブランドとの共同開発品や、PB商品の場合、販売価格のコントロールはとても繊細な問題です。

✅ 正規ルートで売っている他の取引先からクレームが来ないか?
✅ 定価で買ったお客様が「損した」と感じないか?
✅ 今後の契約や取引に悪影響を与えないか?

こうした“ブランド毀損のリスク”を考えると、なかなかアウトレット的な展開に踏み切れないのが実情です。

ですが、実は「価格は見えるけれど、買えるのは限定された会員だけ」という仕組みを活用すれば、その壁を越えられる可能性があるんです。

ちょっと先の章では、その“安心できる選択肢”について、もう少し深くご紹介していきますね。

「もったいない在庫」に、もう一度チャンスを——。
そんな優しい循環のヒントが、きっと見つかるはずです。

“訳あり福袋”という新しい選択肢

谷澤まさみ
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「パッケージにキズがある」「シーズン外れ」「賞味期限が近い」——それだけで、商品としての価値を見失ってしまうのは、本当にもったいないことです。でも、そんな在庫にこそ、“福袋”という形で新しい命を吹き込めることがあります。単なる値下げではなく、ワクワク感や発見が詰まった体験として届ける方法。それが「訳あり福袋」というアイデアです。

セット売り×数量限定=価値の演出とロス削減

単品では売りにくい訳あり商品も、数点まとめて“福袋形式”でセット販売にすれば、それだけで特別感が生まれます。「中身はおまかせ」「数量限定」「お得感あり」——この組み合わせは、お客様の購買意欲をぐっと引き上げてくれます。

とくにエシカル意識のあるお客様は、こうした販売方法に対してとてもポジティブ。「まだ使えるものを捨てたくない」「楽しみながら社会貢献したい」という気持ちとぴったり重なるからです。

福袋販売は、こんなメリットもあります:

メリット解説
廃棄コスト削減単品では売れない商品もセット化で販売可能に
特別感の演出「数量限定」「中身はお楽しみ」でお得感を演出
販売ロスの軽減シーズン品や在庫過多商品を自然にさばける
バリュー感の提供ユーザーが“宝探し”感覚で楽しめる

福袋といっても、必ずしも年始の販促企画である必要はありません。
在庫の状況に合わせて、いつでも“エシカル福袋”を組むことができるのがこの戦略の良いところです。

実は「福袋形式」はファンづくりにも効果あり?

福袋って、ちょっとドキドキしますよね。「何が入ってるんだろう」「試してみたかったあの商品が入ってるかも?」そんな気持ちで購入した商品に“嬉しい驚き”があったとき、そこからブランドへの信頼感がグッと深まることもあるんです。

とくに、普段なかなか手が出せなかった商品が入っていると、「これ、すごく良かった!次は通常価格でも買いたい」とリピートにつながる可能性も。

✅ まだ知られていない商品をお試ししてもらえる
✅ ブランド全体の“世界観”を体験してもらえる
✅ SNSなどで「福袋開封レビュー」が拡散されやすい

こんなふうに、「訳あり福袋」は、単なる在庫処分にとどまらず、“ファンづくりの入り口”としても活躍してくれるのです。

これまで廃棄するしかなかった商品が、“出会いのきっかけ”になる。そんな可能性を考えると、福袋はまさに「訳あり」なモノたちのリスタートの場とも言えるのではないでしょうか。

在庫処分でもブランドを守る販売設計とは

谷澤まさみ
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在庫処分と聞くと、どうしても「安売り」や「ワゴンセール」のようなイメージを持たれるかもしれません。でも、きちんと設計された販路を使えば、ブランド価値を損なうことなく、在庫を“活かす”ことができるのです。キーワードは「オープン表示」と「クローズド購買」。これをうまく組み合わせることで、価格への影響や他社との摩擦を避けながら、販路として成立させることができます。

オープン表示×クローズド購買=市場価格への影響ゼロ

在庫をアウトレット価格で販売するとなると、気になるのが“価格の見られ方”ですよね。とくにOEM商品やPB商品では、他の販売先との価格整合性が求められるため、「安く売っていること」が第三者に知られてしまうと、取引関係にひびが入る可能性もあります。

ですが、「誰でも価格は見られるけれど、実際に購入できるのは限定された会員だけ」という仕組みならどうでしょうか?

この「クローズド・バイイングモデル」では、商品情報や価格はあえてオープンにすることで“透明性”を保ちつつ、実際の取引はクローズドに。つまり、“広く見せて、狭く売る”という形です。これにより、ブランドの市場価格を崩さずに済むのです。

✅ 誰でも見られるから“隠している感”がない
✅ 会員制だからこそ「特別価格」が許される
✅ 購入データも管理され、過剰拡散リスクが低い

このように、“安心して出品できる構造”が整っていることが、サステナブルな在庫処分のカギになります。

会員限定で“理解ある顧客”にだけ届ける安心感

このモデルのもうひとつの大きな魅力は、購入者が“選ばれた人”であること。つまり、「その価値を理解し、共感してくれる人にだけ届けられる」という点です。

たとえば、多少のパッケージ傷や期限の短さがあっても、「問題なく使えるし、もったいないから活用したい」と思ってくれる方がいます。そうした“共感性の高い顧客”にだけ届けられる設計は、出品者にとっても安心感があります

そして、会員にはエシカルな買い物への理解や関心がある人が多いため、商品の背景や事情をきちんと伝えれば、むしろ応援の気持ちで購入してくれることさえあります。

たとえば:
✅ 「福袋形式で届くのが楽しみ」
✅ 「訳あり品でも品質に問題ないならお得」
✅ 「買い物がフードロス削減につながるのが嬉しい」

このように、在庫処分でありながらブランドの信頼感を守り、顧客との関係性を深めるきっかけになるのです。

在庫を活かすということは、ただ売り切ることではありません。価値を理解してくれる人に、正直に、あたたかく届けること——それが、これからの在庫販売の新しいかたちだと感じています。

エシカルと経済性を両立する、新しい販路

谷澤まさみ
谷澤まさみ

「サステナブルな社会を目指したい」その想いと、「ビジネスとしての利益を出したい」現実。どちらか一方を選ぶしかないと思われがちですが、今はその両方を同時に叶える方法がある時代です。廃棄コストをかけていた在庫が、きちんと売上になる。そして、それが社会貢献にもつながる。そんな逆転の仕組みが、少しずつ広がっています。

廃棄コストを利益化に変える逆転アイデア

これまで「仕方ない」と諦めていた在庫処分。でも本当は、その商品たちにはまだ“ちゃんと価値”が残っていることが多いですよね。賞味期限が近い、季節を過ぎた、パッケージが少し破れている……そんな理由で使われなくなるのは、本当に悲しいことです。

実際に、多くの企業では、こうした在庫にかかる廃棄処理費用(廃棄コスト)が年間で数十万〜数百万円にものぼることもあります。しかも、そのコストをかけてまで「捨てる」という選択肢しかなかったのが、これまでの常識でした。

でも、共感性の高い“会員制EC”を活用することで、こうした在庫を利益に変えることが可能になります。

✅ 販売価格を下げることで即現金化できる
✅ 廃棄にかかるコスト(焼却費・運搬費)をゼロにできる
✅ 「サステナブルな企業活動」として発信できる

“もったいない”から“もっとうれしい”へ。
そんな価値転換の仕組みは、今の時代にこそ必要とされているのだと感じています。

サステナブル企業としての姿勢も評価される時代

近年、多くの消費者が「どこから買うか」「どんな企業から買うか」を大切にするようになりました。価格だけでなく、企業の姿勢や想いに共感できるかどうかが、購買の決め手になりつつあります。

特に若い世代では、SNSを通じて企業の取り組みをチェックしていたり、「この会社、エシカルな活動をしているから応援したい」といった声もよく聞きます。

つまり、廃棄を減らす取り組みは、ただのコスト対策ではなく、ブランドの価値そのものを高めるチャンスなのです。

✅ ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みとして評価される
✅ 社内のSDGs活動とリンクして報告資料に活用できる
✅ 採用やPRにも効果があり、共感層の増加につながる

一見「訳あり」に見える商品も、「社会と調和した販売のかたち」として提示すれば、むしろプラスの評価に変わることも多いのです。

エシカルであることと、利益を出すことは、もう両立できないものではありません。むしろ、今の時代に合った販路設計をすることで、両方を最大化できる。そうした新しい選択肢が、これからの企業の力になると信じています。

OEM・PB商品の“福袋販売”ならこの方法|サステナブル販路の活用事例

谷澤まさみ
谷澤まさみ

これまで見てきたように、パッケージ破損品や訳あり在庫も、売り方次第でしっかり価値を届けることができます。とくにOEM・PB商品にとっては、「どう売るか」がとても重要なポイント。そんな中で注目されているのが、OEFというエシカルECの“クローズド・バイイングモデル”です。ここでは、福袋形式で在庫を活かす方法と、その仕組みのやさしさをご紹介します。

OEFでは、福袋販売もサブスク会員限定=価値と信頼を両立

OEFでは、商品情報や価格は誰でも見られるように“オープン”にしていますが、実際に購入できるのは月額会員のみという仕組みを採用しています。つまり、価格が見えたとしても、流通には制限があるため、市場価格に与える影響はほとんどありません。

このモデルは、「訳ありだけど品質に問題のない在庫」を、理解あるお客様にだけ届ける設計になっています。

✅ 安売り感を演出せず、ブランド価値を守れる
✅ 商品の背景やストーリーも伝えられる
✅ 一般流通とは分離された“安心の販路”として活用可能

さらに、“福袋販売”のような形でセットにすることで、価格ではなく「体験価値」での提案」ができるのもOEFならではです。

「訳あり=ラッキー」
「知らなかった商品との出会いがうれしい」

そんなポジティブな体験を、ユーザーと一緒に育てていく場として活用できます。

出品費用は売れた分だけ・物流も自由設計で導入しやすい

「でも、導入コストや運用が大変なのでは…?」
そんな心配をされる方もいるかもしれません。でも、OEFでは初期費用を最小限に抑えた仕組みを用意しています。

項目内容
初期登録費用15,400円(税込)※初回のみ
月額費用2,980円(税込)
販売手数料10%(クレジット決済手数料込み)
物流サプライヤー側で自由に対応OK

このように、「売れたときだけ手数料」「物流はお任せ」でリスクを最小限にしつつ、在庫の販路として導入できるのが魅力です。

実際に、OEFには賞味期限が近い食品や、パッケージにキズのある日用品、シーズンを過ぎた美容品など、多様な商品が“福袋形式”で出品されています。

そして何よりも、「この商品に、もう一度チャンスを」という思いに共感するお客様が集まっている場所だからこそ、出品側も安心して販売できるのです。

訳あり在庫に、誇りを持てる売り方がある。
それを実現できるのが、OEFのサステナブル販路の強みだと私は思います。

廃棄ではなく、価値ある“次の行き先”を選びたい。
そんな時は、ぜひ一度OEFを活用してみてください。

ブランドを傷つけずにアウトレット販売を行う方法を知る

✅ 在庫処分に悩んでいる
✅ ECに出したけど広告費ばかりかかる
✅ ブランド価値を守りながら売りたい
その悩み、OEFでまるごと解決できます!
初期費用を抑えて、今ある在庫を新しい売上に。