谷澤まさみ
谷澤まさみ

日用品の規格外品、ただ処分するのはもう古いかも?ブランドを守りながらお得に売れる「ロスリーダー戦略」の活用法をわかりやすく解説します。目次を見て必要なところから読んでみてください。

なぜ今、日用品の規格外品が注目されているのか?

ふだんのお買い物で、「ちょっとパッケージがつぶれている」「形がいびつ」などの理由で売り場に並ばない商品があること、ご存じですか?
そんな“規格外品”が、いま新しい価値を持ちはじめています。とくに日用品のように毎日使うものは、品質よりも“役割”が大切にされる場面が多く、ロスを減らしながら、家計にもやさしい選択肢として注目されているんです。

「規格外=売れない」はもう古い

一昔前まで、「ちょっとでも傷があると売れない」「見た目が悪いとクレームがくる」――そんな声が当たり前のように聞かれていました。けれど最近では、「多少の見た目より中身が大事」と感じている方が、じわじわと増えてきています。

たとえば、ラベルが少し曲がっただけでB品扱いされたハンドソープ。使うたびに手をきれいにしてくれるその中身には、なんの問題もありませんよね。
私たちの意識が変われば、“見た目だけで価値を決める時代”は終わります。

見た目の違い=個性としてとらえる視点が広がってきている

「訳あり商品=安かろう悪かろう」ではなくなってきている

こうした変化は、単に「もったいない精神」だけでなく、「ちゃんと選ぶ」「自分で選ぶ」という暮らしのあり方を、大切にしたいという人たちの想いから生まれているように思います。

SDGsや物価高の影響で再評価される在庫の価値

さらにこの流れを加速させているのが、SDGsの広まりと物価上昇です。
“誰ひとり取り残さない”というSDGsの理念のもと、「まだ使えるのに捨てられるモノ」へのまなざしが社会全体で変わってきました。

そして、毎日のように値上げが続くなか、“良いモノを、お得に、気持ちよく買う”という選択は、ますます現実的で大切なことになっています。

たとえば、こんなふうに考える方も増えています。

商品の状態従来の価値観今の価値観
パッケージに傷がある売れない、返品対象問題なし。中身が同じなら買いたい
セット内容が変更された旧パッケージ値引き・廃棄お得な商品として再注目
消費期限が近いが未開封在庫処分食べきれるなら積極的に選びたい

この表のように、「売れ残り」ではなく「選ばれ待ちの商品」としての視点が広がること。
それが、規格外品やB品が再び価値を持ち始めた理由なのだと思います。

買う側も売る側も、どちらかが“ガマンする”のではなく、お互いに気持ちのいい選択ができる。
そんな流通の形が、いま日用品の分野から、静かに広がってきています。

卸販売で規格外品を活用するメリットとは?

谷澤まさみ
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規格外品というと「処分するしかないもの」と捉えられがちですが、見方を変えれば、卸業者にとって大きなチャンスでもあります。
とくに日用品のようにリピート性が高い商材は、規格外品を“きっかけ商品”として上手に使うことで、お店の集客や顧客体験にしっかりと貢献してくれるのです。

小売業者にとっての集客効果が高い

お客様は、“ちょっとしたお得”に敏感です。
たとえば「有名メーカーの洗剤が半額以下で買える」と聞けば、それだけで来店の理由になります。

このような商品は、いわゆる「ロスリーダー(集客目玉商品)」として機能します。利益率は低くても、それを目当てに足を運んでくれたお客様が、他の商品も一緒に買ってくれる——そんな連鎖が生まれやすいのです。

SNSでの拡散や口コミ効果も期待できる
「掘り出し物を見つけた!」という体験は、自然と人に話したくなるもの。そうした喜びの共有が、お店の認知やファンづくりにつながります。

仕入れコストが抑えられることで価格競争力が上がる

価格競争の激しい日用品カテゴリでは、どれだけ原価をコントロールできるかが生き残りの鍵です。
規格外品や余剰在庫を取り入れることで、同等の品質を持ちながらも、通常仕入れよりも低いコストでラインナップを揃えることができます

これにより、価格に敏感なお客様にも訴求しやすくなり、競合との差別化にもつながっていきます。

たとえば、以下のような仕入れ戦略が考えられます。

商品タイプ通常仕入価格規格外品仕入価格利益率の変化
某メーカー洗剤180円80円仕入れコスト約55%削減
ハンドソープ詰替150円70円原価を抑えながら売価を維持可能

※この表は一例であり、実際の価格はケースによって異なります

利益をしっかり残しながら、「お得さ」も打ち出せる構造が魅力です。

商品を“試してもらう”導線づくりに最適

まだあまり知られていないブランドや、シリーズの新商品を展開する際、“試してもらう”ことの価値はとても大きいです。
そのハードルを下げてくれるのが、訳あり価格で提供できる規格外品なのです。

「いつも買っているものじゃないけど、安いから試してみようかな」
そんな気軽な気持ちからファンになる方は、本当にたくさんいらっしゃいます。

初回購入=“出会いの場”
次回購入=“信頼の証”

このサイクルを回していくことで、ただ安く売って終わりではなく、継続的な売上につなげていく戦略的な販売が可能になります。

「訳あり品」というと、どうしても消極的な言葉に聞こえがちですが、実はその先には、お客様との関係を育てる可能性がたくさん詰まっているのです。

ロスリーダー戦略とは?|値引き商品で売上を上げる逆転の考え方

谷澤まさみ
谷澤まさみ

「安く売るなんて、利益が出ないのでは?」
そう感じたことがある方にこそ知ってほしいのが、ロスリーダー戦略という考え方です。
これは、一部の商品をあえて“赤字覚悟”で販売することで、他の売上や顧客のファン化につなげていくマーケティング手法。単に安売りをするのではなく、“次のアクション”を見越した価格設計がカギになります。

あえて利益度外視で売る理由

ロスリーダー戦略では、「この商品は売っても利益にならない」と分かっていながら、あえて目玉商品として大幅に値下げします。
すると、「こんなに安くていいの?」という驚きが起点となって、多くのお客様が店舗やECサイトに足を運んでくれるようになります。

これは、たとえばスーパーで「卵が98円!」というチラシを見て買いに行き、ついでに他の食材も買ってしまう…という行動と同じ。お得な商品が“来店動機”になってくれるんですね。

“最初の1商品”が与えるインパクトは、とても大きい

「損して得を取る」発想が、結果的にトータルでの売上につながる

とくに日用品や食品は、リピート性が高いため、一度購入してもらえれば次の購買につながりやすいジャンルでもあります。

本命商品の売上や会員獲得につなげる導線設計

ロスリーダーで集まったお客様に、ただ安いモノを届けて終わってしまっては、もったいないですよね。
ここで大切なのは、お得感の次にどんな“価値”を体験してもらうかという視点です。

たとえばOEFでは、こんな導線が組まれています。

✅ 【1】値引きされた規格外品を見て興味を持つ
✅ 【2】「どうして安く買えるの?」という疑問が生まれる
✅ 【3】サステナブルな背景や仕組みに共感
✅ 【4】「どうせなら登録して他の商品も見てみよう」とサブスク検討へ

この流れを意識した設計をすることで、単なる「安いモノを売る場所」ではなく、価値ある消費体験ができる場としてお客様に印象づけることができるのです。

実際、ロスリーダー商品からスタートして、
「この商品、訳ありだったけどすごく良かった」
「もっと色んな商品を試してみたい」
そんな声がきっかけで、サブスク登録や継続購入につながったケースも多くあります。

お得からはじまって、共感で広がる。
それが、ロスリーダー戦略の本当の強みです。
“値引き”はただの数字ではなく、「関係づくりの入り口」として考えてみると、販路の可能性がぐっと広がっていきます。

ブランド価値を守るための販売チャネル設計

谷澤まさみ
谷澤まさみ

どれだけ素敵な商品であっても、「売り方」ひとつでブランドイメージは大きく変わります。
とくに規格外品やアウトレット品を扱うときには、ただ安く売るだけではなく、「どこで」「誰に」「どう届けるか」を丁寧に設計することが、これからのブランド戦略では欠かせません。
商品の価値を守りながら、無駄も出さない——そんな理想のバランスを目指していきましょう。

“どこで売るか”がブランド戦略を左右する

価格や見た目の話だけでなく、「どこで販売されているか」という情報も、ブランドの印象を大きく左右します。
たとえば、高級感のあるボディケア商品が、何の説明もない激安サイトに並んでいたら…。
それだけで「このブランド、大丈夫かな?」と感じる人も少なくないはずです。

販売チャネル=ブランドの“発信拠点”
出品先の信頼性が、そのまま商品の信頼性として伝わる

そのため、ブランドイメージを大切にしたい企業にとっては、ただ在庫を処分できればいい、という考え方ではもはや通用しません。
大切なのは、「納得できる理由」と「共感できる場」で商品を届けることなんです。

オープンな価格 × クローズドな購入=理想の販路

OEFが採用している販売モデルのひとつに、「価格表示はオープン、でも購入はクローズド(会員限定)」という仕組みがあります。
これは、ブランド価値を守りながら規格外品を流通させるうえで、とても有効な方法です。

価格は誰でも見られる → 不透明さがなく安心感がある
購入できるのは選ばれた会員だけ → 市場価格に影響を与えにくい

この「クローズド・バイイングモデル」によって、“商品が安くなっている理由”がきちんと伝えられ、ブランド毀損を防ぎながらファンづくりにつなげることができるのです。

たとえば、こんなケースがあります。

商品タイプ表示価格購入対象ブランド価値への影響
規格外の日用品オープン会員のみ限定販売で市場価格を維持
通常販売品定価全員ブランドの通常ラインとして継続

このように、「見せる」と「売る」を分けることで、企業は在庫を活かしながらブランドポジションを守ることができるんですね。

「値引き=ブランド崩壊」ではなく、「値引きも価値の一部」として設計すれば、お客様の信頼と企業の信念、どちらも守れる販売のかたちが実現できます。

それは、まさに「エシカルな売り方」と言えるのではないでしょうか。

OEFという新しい選択肢|日用品もロスリーダーとして活用できる

谷澤まさみ
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これまで「規格外品=安く売るしかないもの」というイメージが強かったかもしれません。でも今、その考え方が静かに変わりはじめています。
OEFでは、日用品の規格外品やB品を、単なる値引き商品ではなく、“選ばれし買い物”として届けるしくみを整えています。
ふだんの暮らしに欠かせないアイテムこそ、「どこで・どう買うか」が未来への選択になります。
その選択肢のひとつとして、OEFを知ってもらえたらうれしいです。

誰でも商品は見られる、でも買えるのは選ばれた会員だけ

OEFの特徴は、「価格はオープン、でも購入は会員限定」という販売モデル。
この仕組みによって、メーカーさんや卸業者さんは安心して在庫を出品でき、お客様も正直で透明な販売環境
の中で買い物ができます。

誰でも価格は見られる=“怪しくない”安心感
でも、買えるのは選ばれた会員だけ=“特別感”とブランド保護

この「クローズド・バイイングモデル」は、値崩れを防ぎながら販路を広げる方法として、注目されています。

とくに日用品は「どこでも買える」からこそ、“どこで買うか”が選ばれる理由になります。
OEFを通じて買うということは、単に安く買うだけでなく、“価値ある買い方”をしているという感覚にもつながるのです。

日用品でも価値を伝える“ストーリー販売”ができる

洗剤や石けん、タオルや保存袋。
日用品はつい“消耗品”として扱われがちですが、その背景にはそれぞれ「まだ使えるのに捨てられそうだった理由」があります。

OEFでは、ただ「安い」だけではなく、「なぜここにあるのか」「どんな人がつくったのか」というストーリーも一緒に届けています。

たとえば…

✅ パッケージ変更のため流通に乗れなかった柔軟剤
✅ 小さなロットで残ってしまったオーガニック洗顔料
✅ ラベル印字ミスで正規品として扱われなかったハンドソープ

こうした商品たちは、「訳あり」ではなく「選ばれ待ち」だったとも言えます。
OEFでは、その背景を丁寧に伝えることで、“共感からはじまる買い物”を生み出しているのです。

そして何より、OEFでのお買い物は、「使うことで社会にもやさしい選択」
ロスリーダーとしての役割を担いながら、お客様の暮らしに気持ちのいい循環を届けることができます。

お得で、気持ちよくて、ちゃんと意味がある。
それが、OEFという新しい選択肢なのだと思います。

👉 エシカルに在庫を処分する方法がまとめられた記事はこちら

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