谷澤まさみ
谷澤まさみ

在庫を廃棄するしかなかった…そんな常識を変える「サステナブルで利益につながる販路戦略」をまとめました。目次を見て必要なところから読んでみてください。

季節商品の在庫、どう処分する?廃棄せずに利益に変える方法

季節ごとに商品を切り替える企業やメーカーにとって、毎年のように発生するのが「販売終了後の在庫問題」です。せっかく作った商品を廃棄するのはもったいないし、できることなら無駄なく活かしたい。でも、どうすれば?そんな悩みに寄り添いながら、在庫を「利益」に変える選択肢について一緒に考えていきます。

販売終了後に在庫が残る理由と、そのリスクとは?

たとえば、夏用の冷感マスクや冬限定のお鍋の素など、季節感を重視した商品ほど、販売期間が限られてしまいます。小売先の棚替えや新商品の投入などのタイミングで、「販売終了」となった商品が残ってしまうことも珍しくありません。

✅ 仕入れすぎた
✅ 予測より売れ行きが鈍かった
✅ 販売先から返品があった

このような理由で在庫が倉庫に残り続けると、保管コストがかさむだけでなく、商品の鮮度や価値も目に見えないかたちで下がっていきます。

特に賞味期限がある食品や、流行り廃りのあるビューティー商品は、「来シーズンにまた売ろう」と簡単にはいきません。こうした“売るに売れない在庫”をどう扱うかで、企業の姿勢や将来の収益構造が大きく左右されてしまうのです。

「いつか売れるかも」ではなく、「今どうするか」が問われる。
在庫との向き合い方は、今や経営判断のひとつとも言えるかもしれません。

廃棄コストが経営を圧迫する実情

「売れなかったら捨てるしかない」—— そう考えてしまうのも無理はありません。ですが、実際に在庫を廃棄するには、意外とさまざまなコストがかかってきます。

廃棄にかかる主なコスト内容の一例
処分費用産廃業者による回収・処理費(重量・内容物により高額に)
運搬費用倉庫から処分場までの移送コスト
機会損失売上・ブランド価値・リピート機会の損失

※このように、廃棄は「無料で手放せる」わけではなく、お金と信頼を失う行為でもあります。

また、「まだ使えるものを捨てる」という行為が、社内外にどんな印象を与えるかも忘れてはいけません。エシカル消費やSDGsが当たり前になりつつある今、「捨てて終わり」は選ばれにくい企業姿勢になってしまうことも。

廃棄による一時的な損失を受け入れるよりも、“再流通の方法”を探す方が、持続可能な経営にはつながるのです。

では、どうやって在庫を“利益”に変えていけばよいのでしょうか?
次回は、法人向けに注目されている「BtoB在庫買取」という選択肢と、その活用法についてご紹介していきます。

BtoBでの在庫買取が注目される理由

谷澤まさみ
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まだ使えるのに行き場を失ってしまった商品たちを、どうやって「価値あるもの」として届け直すか。その選択肢のひとつとして、いま多くの企業から注目されているのがBtoBでの在庫買取です。個人向けに安売りするのとは異なり、卸や法人向けだからこそできる“守りながら活かす”方法があるんです。

一般向けセールでは難しい「ブランド価値の維持」

在庫処分といえば、真っ先に思いつくのは「セール」や「アウトレット販売」かもしれません。でも、一般消費者に向けたセールは、価格競争に巻き込まれたり、ブランドのイメージが下がってしまうリスクがあります。

たとえば、百貨店や高級スーパーで扱われていた商品が、ネットで大幅割引されていたらどうでしょうか?
「なんでこんなに安いの?」という疑問が生まれ、“本来の価値”まで疑われてしまうことがあるんです。

こうしたリスクを避けたいメーカーさんにとって、限定された販路での販売=クローズドなBtoB取引は大きな安心材料になります。

✅ 誰に売るかを選べる
✅ “見せる価格”と“売る価格”を分けられる
✅ 市場での値崩れを防げる

これらは、BtoBならではの大きなメリットです。
“守りながら売る”という新しい選択肢、それが今、ブランド重視の企業に選ばれている理由です。

卸・法人向け販売だからできる価格コントロール

BtoBでの在庫販売は、単に「まとめて安く売る」だけではありません。販売先と目的をコントロールしやすいという点が、さらに大きな魅力となっています。

たとえば、こんなケースもあります。

✅ 社内福利厚生向けのセット販売(社員食堂・社内マルシェなど)
✅ 福祉施設・教育現場での提供(品質を重視した用途)
✅ ギフト・ノベルティ用途(パッケージが少し傷ついていてもOK)

こうしたニーズに合わせて、用途や見せ方を調整することで、「価格の理由」に納得してもらえる販路が生まれます。

また、法人向けであれば価格交渉の柔軟性も高く、在庫の回収スピードも早まりやすいのが現実です。BtoCでは難しい「一度にまとまった数量を処分したい」というニーズにも、しっかり応えられるのがBtoBの強みです。

「在庫は“売れ残り”じゃない。“活かし待ち”の商品です」
そんな考え方で、次の販路を見つけることができたら、きっと商品たちも喜んでくれるはずです。

広告を活用したBtoB在庫買取ルートの作り方

谷澤まさみ
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「この在庫、誰か使ってくれないかな…」と頭を抱えながら、結局いつも同じ業者に買い叩かれてしまう——そんなご経験、ありませんか?
いま、BtoB在庫の販売ルートを「自社で作る」動きが広がりつつあります。カギになるのが、広告の活用です。広告は“売りたい相手”に直接届けられる時代ですから、活かさない手はありません。

買取業者への依存から脱却する「自社主導」の販売チャネル

在庫が出たとき、真っ先に思い浮かぶのが「在庫買取業者」。たしかに手間もかからず、処分はスピーディー。ただその分、価格は二束三文になってしまうことも多いですよね。

でも、こんなふうに考えてみてください。

✅ そもそもその商品、欲しい法人は他にもいたのでは?
✅ でもその人たちは、商品があること自体を知らなかっただけかも?

ここに広告の力が生きてきます。
「●●の在庫あります」「期限●月まで/法人向け価格で提供中」
といったメッセージを、“必要としている相手”にだけ届けることができれば、業者に安く売るより、ずっと納得のいく取引が生まれます。

自分たちで価格を決めて、販路を築く
これはただの“在庫処分”ではなく、新しい営業チャネルの構築でもあるのです。

Google広告やSNS広告で「法人需要」にダイレクト訴求

では、どんな広告が有効なのでしょうか?
最近はBtoB向けでもデジタル広告の反応が高まっていると言われています。

とくに効果が出やすいのがこの2つ:

広告媒体特徴と活用法
Google広告(検索連動型)「在庫処分 法人」「型落ち食品 仕入れ」など明確なニーズを持つ検索ユーザーに対してピンポイントで配信できます
Facebook/Instagram広告BtoB商材でも業種・役職・興味関心でターゲティングが可能。商品写真とストーリーを添えて訴求力のある広告に

※このように、媒体ごとに適したアプローチをとることで、効率よく法人バイヤー層にリーチできます。

さらに「在庫あります→特設ページへ」という流れを整えれば、広告から問い合わせ・販売までをワンストップで設計することも可能です。

広告は一見するとコストに見えますが、“手放す”だけだった在庫が、“利益と出会いのきっかけ”に変わるとしたら、むしろ投資として考えたいところですね。

「この商品、誰かに届けたい」
その想いを叶えるには、思い切って一歩踏み出すことも大切です。広告という手段が、その背中をそっと押してくれるかもしれません。

サステナブルな販路を活かすことで企業イメージも向上

谷澤まさみ
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「捨てるしかない」から「捨てずに活かす」へ。
この小さな転換が、いま企業の未来を大きく変えています。
在庫や余剰品の再販ルートをサステナブルな形で整えることは、単なる在庫処分ではなく、企業の姿勢そのものを表す“メッセージ”にもなるのです。

「捨てずに売る」姿勢がESG評価にも寄与

最近ではESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みが、上場企業だけでなく中小企業にも強く求められています。
とはいえ、なにか新しいことを始めなければいけない、というわけではありません。

実は、“まだ使える在庫を捨てずに販売する”
このシンプルな行動も、立派なESG施策のひとつです。

✅ 環境(E):廃棄物削減・CO2排出の抑制
✅ 社会(S):フードロスや資源の有効活用
✅ ガバナンス(G):透明性ある処分と責任ある経営判断

こうした姿勢は、社内外の信頼にもつながりやすく、企業評価の向上や取引先の拡大にも影響してきます。

また、社員の皆さんが「自社の商品が最後まで活かされる」と実感できることは、社内のモチベーションや誇りの向上にもつながります。
サステナブルな販路は、数字に見えない価値を生み出してくれるのです。

CSRと販路戦略を両立させる新しい選択肢

「CSRはCSR、売上は売上」と分けて考える時代は終わりつつあります。
むしろ今は、社会貢献と収益性を同時に叶える方法が求められているんです。

その一例が、「フードロスや在庫ロスの再流通プラットフォーム」の活用。
たとえば、会員制の販売サイトを通じて商品の価値を伝えながら、廃棄を防ぎ、利益も確保する
こうした販路では、以下のような強みが生まれます。

  • ブランド価値を守りながら販売できる(価格や見せ方の調整が可能)
  • 売上を得ながらESG・CSRにも貢献できる
  • 社内報告やプレスリリースなどにもしっかり活用できる

企業にとって大切なのは、「どう見られるか」ではなく、「どうあるか」。
サステナブルな販路は、その“あり方”を形にして伝えてくれる手段のひとつです。

今あるものを、無駄にしない。
その選択が、未来への信頼とつながっていきます。

会員制×広告連携で、ブランドを守りながら在庫を活かす方法とは?

谷澤まさみ
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「安売りはしたくないけれど、在庫はどうにかしたい」
そんなときに選ばれているのが、“クローズドな販路”と“広告の連携”による在庫販売の仕組みです。
見せる部分と見せない部分をコントロールすることで、ブランド価値を守りながら、きちんと届けるべき人にだけ届く。そんな安心設計の方法をご紹介します。

「価格は見えるが、買えるのは会員だけ」の安心設計

一般的なアウトレットや値引き販売は、「価格が誰の目にも触れてしまう」ことが、大きな懸念点ですよね。
その結果、「安く売ってるらしい」という噂が出たり、通常販路との価格差に取引先が敏感になったり…といった問題も起こりがちです。

でも、“会員限定”の購入制限があれば話は変わります。

✅ 商品情報や価格は公開されている
✅ でも、実際に購入できるのは登録された会員のみ
✅ 会員制だから、購買層が明確で、販売先をコントロールできる

こうしたモデルでは、「市場での値崩れリスク」を最小限に抑えながら、在庫を循環させることができるのです。

さらにこの設計は、購入者側にも「選ばれた人だけが買える」という特別感や安心感をもたらします。
企業・ユーザー、どちらにとっても気持ちの良い流通のかたちが実現できます。

クローズド・バイイングモデルが企業に支持される理由

このような販売形態は、「クローズド・バイイングモデル」と呼ばれています。
つまり、公開情報はオープンでも、取引の実行は限定的にするという考え方です。

このモデルが支持されている理由は、とてもシンプルです。

支持される理由内容
ブランド価値の保全不特定多数への拡散を防ぎ、市場価格の信頼性を維持
安心な販売チャネルサブスク会員や法人など、対象を絞って販売可能
ESGやCSR対応在庫を廃棄せず活かすことが、社会的価値になる

※このように、クローズドであることが、企業にとっても社会にとっても「責任ある販売手段」として機能しています。

企業としての「売り方」を問われる時代だからこそ、見せ方・届け方まで丁寧に設計することが重要になっているのです。

OEFでの在庫活用事例と出品の流れ

OEF(Outlet, Ecology, Foodloss)では、こうしたサステナブルかつブランドフレンドリーな在庫活用をサポートしています。

実際にOEFに出品されている商品は、こんな背景をもつことが多いです。

✅ 季節販売の終了品
✅ パッケージ変更による旧品
✅ 賞味期限が数か月後に迫った食品
✅ 販売先との取引終了による在庫余剰

こうした商品が「もったいないBOX」や「売りつくしセール」として会員に届けられ、本来は廃棄されていたかもしれない在庫が、“喜んで選ばれる商品”に生まれ変わっています。

出品の流れもシンプルで安心です。

  1. オンラインから出品申込み(事前審査あり)
  2. 登録後、商品登録と写真アップ
  3. 販売価格・在庫数・出荷方法を設定
  4. OEF内で掲載スタート(広告連携も可能)

商品は各サプライヤーさまから直接発送していただく形なので、物流の負担も最小限。
価格設計も自由度が高く、「売りたい数・売りたいペース」に合わせた出品が可能です。

「まだ価値のあるものを、最後まで大切に届けたい」
その想いを、信頼されるプラットフォームの中で叶えてみませんか?

今ある在庫が、あなたの会社の「エシカルな選択」の証になる。
それが、OEFで実現できる新しい在庫活用のカタチです。

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