谷澤まさみ
谷澤まさみ

PMS中の食欲やイライラに悩んでいる方へ。PMSに効く食べ物、避けたい食事、チョコやパンとの上手な向き合い方を実体験と管理栄養士の知見から解説。鉄分・マグネシウム・ビタミンB6などの栄養素で心と体を整えるヒントを紹介します。

PMSと食べ物の関係って?【24歳の私の実体験から】

PMSに悩んで検索したとき、「おすすめの食べ物」「避けるべき食事」なんて情報が山ほど出てきました。けれど、実際は“食べてはいけない”の前に、“自分の体が何を求めているか”に気づくことがいちばん大切。ここでは、24歳のときに私自身が向き合ったPMSと食生活のリアルな記録から、「なにを選ぶか」以上に大切なことを一緒に探っていきます。

PMS中の食欲の変化に悩んだ私の話

「なんでこんなに食べちゃうんだろう?」
生理の1週間前になると、私はとにかく甘いものとパンに手が伸びてしまうタイプでした。コンビニに寄らないと決めていたのに、気づけばチョコと菓子パンを抱えてレジに並んでいる。食べてるときはちょっと幸せ。でもそのあとやってくるのは、罪悪感と自己嫌悪

当時の私は「意志が弱い」と思い込んでいました。でも本当はちがったんです。これはホルモンの変化が食欲に影響を与えていたという、ごく自然な反応でした。

PMS期に起こる食欲の変化は、決して“わがまま”でも“だらしなさ”でもありません。体が助けを求めているサインだったんです。

食事がPMS症状に与える影響とは?

食事の内容を変えたからといって、PMSの症状がすぐゼロになるわけではありません。でも、私は少しずつ「ましかも」と思える日が増えていきました。

たとえば、こんな変化がありました:

✅ 朝ごはんにたんぱく質をしっかり摂るようにしたら、午後の間食が減った
✅ 白ごはんをしっかり噛んで食べるようになってから、妙なイライラがやわらいだ
✅ サラダだけの食事をやめてから、過食→後悔のループにハマらなくなった

つまり、PMS中の心と体は、「栄養のバランス」にとても敏感なんです。食べたもので感情も揺れる。これは実際に体験して気づいたことでした。

「ホルモン」と「血糖値」の意外な関係

ここで少しだけ、ホルモンと血糖値のお話を。

PMS期に増えるプロゲステロンは、眠気やだるさを引き起こすだけでなく、インスリンの働きを弱める=血糖値が不安定になると言われています。

血糖値が乱高下すると、私たちはどうなるか?

  • 急に甘いものが欲しくなる
  • 食後すぐ眠くなる
  • イライラや不安感が強くなる

そう、まさにPMSあるあるのオンパレードなんです。

だからこそ、急激に血糖値を上げにくい食べ方を意識するだけで、心のアップダウンがやわらぐことも。

たとえば:

✅ ごはんよりもまず野菜から食べる
✅ ジュースやお菓子の代わりにナッツやゆで卵を用意しておく
✅ 食事の間隔が空きすぎないよう、こまめに栄養を補給する

こうした小さな工夫が、PMSのつらさを和らげてくれることがあります。


「食べたものが自分をつくる」という言葉は聞き慣れていても、PMSの時期こそ、食べものが“心の土台”にもなることを私は実感しました。
だからこそ、「制限する」より「整える」。この視点で、次の章からは私が実際に試して良かった・悪かった食材や選び方を具体的に紹介していきますね。

PMSに効果的だった食べ物・避けた食べ物【実体験ベース】

「何を食べたら楽になるの?」と検索する気持ち、私も何度も味わいました。けれど、PMSと食べ物の関係は“良い・悪い”ではなく、“わたしの体がどう反応するか”がいちばんの指針になります。この章では、24歳の私が試行錯誤してたどりついた「摂ってよかった食材」と「避けたほうがラクだった食べ物」を、リアルな視点でお届けします。

私が摂ってよかった!PMS中のおすすめ食材リスト

まずは、「あ、これ食べてるとちょっとラクかも」と感じた食材たちです。

鉄分が豊富な食材
・レバー(苦手なら無理しなくてOK。私はサプリに助けられました)
・あさりやひじきなどの海藻類
・小松菜、ほうれん草などの青菜

血糖値を安定させやすい食材
・オートミール
・玄米や雑穀米
・さつまいも

セロトニンの材料になる栄養素を含むもの
・バナナ(完熟よりやや青めが◎)
・豆腐や納豆などの大豆製品
・ナッツ(特にアーモンドやくるみ)

ポイントは「やせる食事」ではなく、「満たす食事」にシフトすること。PMS中はカロリーよりも“栄養密度”が大事なんだと気づかされました。

悪化した経験も…避けるようになった食品とは?

続いて、「食べたあと、なぜかしんどくなる…」と気づいて、だんだんと避けるようになったものたち。

急激に血糖値を上げる食品
・菓子パン、ドーナツ
・清涼飲料水、甘いカフェドリンク
・朝食代わりのシリアル(意外と砂糖が多い…)

むくみやすくなる食品
・カップラーメンなどのインスタント食品
・加工ハムやベーコン(塩分がかなり高め)

腸内環境を乱す可能性のある食品
・砂糖が多めのスイーツ
・小麦中心の食事(パン・パスタばかりのときに便秘が悪化)

もちろん、「絶対NG」ではありません。体調が不安定なときに“重ねて負担をかけやすいもの”として知っておくことが大切なんです。

チョコやパンが止まらなかった日々とその乗り越え方

私自身、PMSのたびにチョコとパンが止まらない時期がありました。特に夜、「今日はもうムリ…」となって、チョコレートを一気に食べてしまう。気持ちは満たされるどころか、むしろ自己嫌悪でいっぱい。

でもある日、「やめなきゃ」ではなく「選びかたを変えてみよう」と決めました。

✅ チョコ→カカオ70%以上のビターチョコに切り替え
✅ 菓子パン→全粒粉パンにバナナとピーナッツバターをのせて食べる
✅ コンビニで買う→ナッツやドライフルーツを家に常備するように

すると不思議なことに、“がまん”してる感じが減っていったんです。

私たちは「食べちゃダメ」ではなく、「どう食べるか」を選ぶことができる。そう気づいてから、食事との関係もPMSとの向き合い方も、少しずつ変わっていきました。

食べ物は、敵ではない。
むしろ、味方にできるもの。
自分の体を助けてくれる、やさしいツールです。

次の章では、そうした気づきを栄養の視点から深掘りしていきます。プロの知見と、体感で一致したポイントをまとめてみました。

管理栄養士さんに教わった、PMS対策の栄養の話

「バランスの良い食事が大事」とよく言われますが、PMSのときって食欲の波もあって、思うようにいかないことが多いですよね。そんなとき頼りになったのが、管理栄養士さんに教わった“PMSに関わる栄養素”の知識でした。ただの栄養情報ではなく、実感として「なるほど」と腑に落ちたポイントを、ここでシェアさせてください。

PMSに関わる栄養素とその働き【鉄分・マグネシウム・ビタミンB6】

PMSを和らげるには、次の3つの栄養素がカギになると教えてもらいました。

栄養素期待できる働き多く含む食材の例
鉄分疲労感・頭痛・イライラを軽減レバー、赤身肉、小松菜、あさり
マグネシウム気持ちの安定・便通の改善ナッツ、海藻、豆類、玄米
ビタミンB6セロトニン生成をサポート、むくみ軽減バナナ、サーモン、さつまいも、鶏むね肉

これらの栄養素は、ホルモンバランスを整える土台づくりに欠かせない存在。とくに鉄分は、生理で毎月失われるため、“常に不足しがち”な女性にとって必須の栄養素なんだそうです。

私の場合、小松菜とひじきをよく食べるようになってから、立ちくらみや生理前のダルさがぐっと減りました。

食事だけで補えないときは?サプリとのつき合い方

とはいえ、毎日すべての栄養を食事だけで補うのって、正直かなり難しい。特に忙しい日や、外食が続くと「今日はもう適当でいいや…」となりがちです。

そんなとき、管理栄養士さんから教わったのが“補助としてのサプリ”という考え方。

鉄分サプリ(フェリチン含有タイプ)
→ 疲労感が強いときに役立ちました

マルチビタミンB群サプリ
→ PMS期に限定して飲むことで、気持ちの落ち込みをカバー

マグネシウム入りのタブレットやパウダー
→ 寝る前に摂るとリラックス感UP

大切なのは、“サプリに依存しない”こと。あくまで補うもの、でも必要なときにちゃんと使える自分でいることが、自分の体を整えていく第一歩でした。

栄養不足がPMSを悪化させる理由とは?

PMSがつらい人ほど、実は慢性的な栄養不足を抱えている可能性がある——これは、聞いたときにハッとした言葉です。

特に、

  • ダイエット中で炭水化物を控えている
  • 外食・コンビニ食が中心
  • 朝食を抜く習慣がある

こうした状態が続くと、PMSをやわらげるための材料(栄養素)が足りなくなってしまいます。

脳もホルモンも、“ちゃんと栄養が届いていること”を前提に働いている。だから、無理な食事制限や食べなさすぎは、心にも体にもじわじわダメージを与えてしまうんです。

私は「体にいいことをしているつもりだったのに、逆に不調になっていた」経験がありました。PMSが重くなった背景には、知らず知らずのうちに栄養の偏りがあったんです。

大切なのは、がんばることじゃなく、“ちゃんと満たすこと”。
その視点を持てるだけで、PMSとの向き合い方がまったく違うものになります。

次の章では、食欲の波とうまくつきあうための「日常の工夫」を紹介します。がまんじゃなく、リズムを整えるためのヒントをお届けしますね。

PMSの食欲を上手にコントロールする方法

「また食べすぎちゃった…」「なんでこんなにお腹すくの?」PMSの時期、どうしてもコントロールしづらくなるのが“食欲”。でも、それを「ダメな自分」だと責めなくていいんです。大事なのは、波を知り、整えること。この章では、私自身が実践してラクになった食欲とのつきあい方を、リアルな視点でまとめました。

食欲の波に振り回されないコツ

PMS中の食欲は、ホルモンの影響で自然と高まるもの。特に黄体期(排卵後〜生理前)は、基礎代謝も上がるため、エネルギーを多く必要とする時期なんです。

だから、まず大前提として知ってほしいのは:

「お腹がすくのは悪いことじゃない」

そのうえで、私が心がけていたのがこちら:

  • 朝ごはんを抜かない(→夜の過食が減る)
  • 空腹の“手前”で軽く何か食べておく
  • ゆっくり噛んで、早食いを防ぐ

「空腹→急いで食べる→血糖値が急上昇→反動で眠くなる・また食べたくなる」
このループを避けるだけで、“食べたい”に振り回される感覚が和らぎました。

間食との向き合い方:ダメじゃない、でも選び方が大事

「間食=悪」ではありません。むしろ、PMS中の間食は“レスキュー栄養補給”として活用すると、ぐっと気持ちも体もラクになります。

たとえば、私がよく取り入れていた“罪悪感のない間食”はこんな感じ:

間食アイデア栄養ポイント
ゆで卵+塩たんぱく質&満足感◎
ナッツ(無塩タイプ)マグネシウム&良質な脂質
納豆巻き炭水化物とたんぱく質のバランス◎
バナナ+ピーナッツバタービタミンB6&満腹感持続
甘酒(ノンアル)腸にやさしくエネルギーチャージ

大切なのは、「小腹を満たす」ではなく、“自分をケアする”という気持ちで選ぶこと

そうすることで、「また食べちゃった…」という後悔が、「ちゃんと自分を整えてあげられた」に変わります。

罪悪感なしの「わたし仕様」レシピ習慣

「食べたいけど、罪悪感が…」そんな気持ちを少しでも軽くするために、私は“自分のためのレシピ”をいくつか持つようにしました。

ポイントは3つ:

栄養も満足感もあること
材料を決めすぎず、その時あるもので作れること
作るプロセスが苦にならないこと

たとえば、私がよく作っていたのがこちら:

・もち麦入りおにぎり+ゆで卵+具だくさん味噌汁
→ 消化にもやさしく、心もお腹も落ち着く組み合わせ

・バナナ+ココア+豆乳のホットドリンク
→ 甘いものが欲しい夜にぴったり。ビタミン&鉄分も◎

・冷凍ストック野菜とツナ缶のあったかスープ
→ やる気が出ない日に助けられた“ほぼ手間ゼロレシピ”

自炊ができない日は、コンビニや外食に頼ることもあります。そんなときは“完璧じゃなくていい、でもちょっとだけ意識する”という柔らかい姿勢で選ぶようにしています。

食欲の波は悪いことじゃない。
その波にうまく乗れるようになったら、PMSとの向き合い方もぐっとラクになります。

次の章では、この体験を通じて私が感じた「PMSと食べ物の本当の向き合い方」をまとめていきますね。結局、正解はひとつじゃない。でも、自分なりの「ちょうどいい」を見つけることはできるんです。

【まとめ】PMSと食べ物の向き合い方に正解はない。でも選べる。

PMSに効く食べ物、避けるべき食材、栄養素やレシピ…いろんな情報がある中で、私が一番伝えたいのは「正解は人それぞれ」ということです。
誰かのおすすめが、必ずしも自分の体に合うとは限らない。でも、「これなら続けられる」と感じる食べ方は、必ず見つかります。
そのヒントを、最後にもう一度整理しておきましょう。

「これなら続けられる」と思えた食事との関係づくり

食生活を整えるといっても、難しいルールを課す必要はありません。むしろ、「やらなきゃ」より「やってあげたい」で動けることの方が長続きします。

私が大切にしていたのは、この3つ:

“がまん”じゃなく、“選ぶ”感覚を育てること
空腹を悪者にしない。栄養で満たすことに意識を向けること
PMS期だけ特別にするのではなく、日常の中で自分仕様をつくること

つまり、PMSの時期だけ無理するのではなく、日常の延長線上にケアがある状態が、自分らしく続けていける秘訣でした。

たとえば:

  • 朝に白湯を飲む
  • 冷蔵庫に卵や納豆を常備しておく
  • チョコをやめるのではなく、質の良いものにする

どれも小さなこと。でも、その小さな選択の積み重ねが、心のゆらぎを整えてくれる土台になっていったんです。

自分の体に耳を傾けることが、いちばんのケアだった

最後にもうひとつ、忘れないでほしいことがあります。
それは、自分の体の声に、いちばん敏感でいてあげられるのは「自分自身」だということ。

・食べたあと、心地よかったか?
・お腹だけじゃなく、気持ちも満たされたか?
・無理してないか?がんばりすぎてないか?

こういう問いかけを、日々のなかでそっと添えるだけで、PMSとの向き合い方は大きく変わっていきます。

PMSは、我慢するものじゃない。
そして、ケアは特別なことじゃない。

「今日なにを食べるか」を考えることは、“わたしの今”を大切にすることにつながっています。
正解がなくてもいい。選べること、そのものが、ケアになる。

そんな視点で、これからのPMS期間も、自分らしく過ごしていけますように。
わたしの体験が、少しでもそのヒントになりますように。

▼一人で悩まないで。フェムケアのこと、もっと気軽に話しませんか?▼

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