谷澤まさみ
谷澤まさみ

通勤中にふと気づいた“あの違和感”。30代での尿もれは他人事じゃありません。恥ずかしさよりも、自分を大切にするヒントを一緒に探してみませんか?目次を見て必要なところから読んでみてください。

32歳女性が初めて「尿もれ」に気づいた瞬間(共感と問題提起)

「まさか、私が…?」
そう思った瞬間から、体と心の距離が少しずつ離れていくような気がした。30代で突然はじまった尿もれ。ネットには情報があるようでいて、自分のことのようには思えない。この記事では、私自身の体験を通じて、誰にも言えないその“モヤモヤ”に光を当てていきます。

朝の通勤中に起きた“まさか”の体験

それは、いつも通りの平日の朝でした。少し肌寒い春先、私は地下鉄に乗り遅れそうで小走りに改札を抜けたんです。
駅のホームでようやくひと息ついた瞬間、「あれ?」と違和感が走りました。

下着がほんの少し湿っている。それも、おりものとか汗ではない、“明らかにちがう感触”

一瞬のうちに頭の中でいろんな言葉がぐるぐるします。

  • まさか、漏れた…?
  • いや、そんなわけない
  • 昨日、水分摂りすぎた?
  • トイレ近いのって、体質じゃないの?

どれも理由にならないし、答えも出ないまま。
仕事に向かう足取りが、なんだか少し重くなったのを覚えています。

最初に感じた「恥ずかしさ」と「不安」

その日の夜、やっぱり気になってスマホで検索しました。「30代 尿もれ」「出産後 失禁 女性」「尿意 我慢できない」……。

出てきたのは、介護や高齢者のページ、もしくは医学用語ばかり。

「いや、私のことは、どこにも書いてない」

そう感じたんです。

実は私、出産経験もないし、健康診断で特に異常を指摘されたこともない。仕事だってフルタイムで、バリバリ動けてる。それなのに、どうして?

この“説明のつかない現実”が、何より怖かった。

「女性は出産後に骨盤底筋がゆるむ」
「40代以降は尿トラブルが増える」
そんなのは知っていたけど、自分には関係ないと思ってた。

だからこそ、誰にも言えなかったし、言いたくなかったんですよね。

もしこれが一度きりじゃなかったらどうしよう。もし電車の中で気づかれたら?もし好きな人と出かける日に起きたら?

思い出しただけでも、当時の自分をギュッと抱きしめたくなります。

ネットで検索しても出てこないリアルな声

あの頃の私が知りたかったのは、医学的な原因じゃなくて、「同じように感じたことがある人の声」だったんです。

  • どんな場面で気づいたのか
  • どうやって対処したのか
  • 誰かに相談した?それとも1人で抱えた?

そういう、生っぽくて、生活のにおいがするような声。

でも、ネットにはほとんど出てきませんでした。
理由はわかっています。“恥ずかしくて、誰も書かない”から

でも私は、もう書いてしまいます。

それは「誰にも言えなかったこと」が、たった一歩、「話してもいいかも」って思えるきっかけになってほしいから。

✅ 私も経験者です。
✅ それを隠さなくても、ちゃんと生きていけます。
✅ ケアは「がまん」じゃなく「選べる」ものです。

尿もれは30代にも起きる?見過ごされがちな原因とは

「まだ若いのに、なんで私が…?」
そんなふうに戸惑う気持ちは、私も痛いほどわかります。でも、尿もれは40代以上だけのものではありません。30代で起きることも、実は全然めずらしくないんです。

この章では、見落とされがちな原因を3つに分けてお伝えします。医学的な知識というよりも、生活者として自分の体をどう見つめ直せばいいかを一緒に整理してみましょう。

出産・加齢だけじゃない、生活習慣の影響

「尿もれ=出産後や高齢者のもの」と思われがちですが、実際にはそれ以外の生活習慣やクセも大きく影響しています。

たとえば、こんな日常行動に心当たりはありませんか?

  • デスクワーク中心で、ほとんど座りっぱなし
  • 便秘ぎみで、毎回トイレでいきんでしまう
  • ダイエット中で水分を極端に控えている
  • 咳やくしゃみが多く、腹圧がかかりやすい

これらはすべて、骨盤まわりの筋肉に負担をかける行動
特に、長時間同じ姿勢でいることは、骨盤底筋の血流を悪くして機能低下を招く原因になります。

加齢や出産経験がなくても、こうした小さな積み重ねが“ある日突然の尿もれ”につながることもあるのです。

骨盤底筋のゆるみとストレスの関係

実は、心の状態と骨盤底筋は密接につながっています

骨盤底筋とは、骨盤の底で膀胱・子宮・直腸を支えている筋肉のこと。尿もれの予防に欠かせないこの筋肉、実はストレスや疲労が続くことで自然と力が入らなくなるんです。

たとえばこんなシーン。

  • 人間関係や仕事のストレスで、知らないうちに全身がこわばる
  • 緊張状態が続いて、呼吸が浅くなる
  • 睡眠不足で筋肉の回復が遅れる

これらもまた、骨盤底筋がうまく働けない状態をつくってしまう要因

つまり、単に「鍛えればいい」ではなく、まずは心身の緊張をゆるめることもケアの一部なのです。

私自身、疲れているときほど尿意を感じにくくなったり、逆にトイレが近くなったりと、心と体のリンクを強く感じます。

だから、「筋トレしなきゃ!」と焦る前に、「今日はちゃんと寝られてる?」と自分に問いかけることから始めてほしいなと思っています。

「年齢のせい」にしないために知っておきたいこと

「もう年だから仕方ない」とか、「出産してないから関係ない」とか。
私たちはどうしても、“白か黒か”で判断したくなりますよね。

でも、尿もれの原因は1つじゃないし、年齢や出産歴だけで片づけられるものでもありません

むしろ30代は、仕事や育児、家事、人間関係など、“体を気づかう余裕がなくなる”時期。その中で、体が出している小さなサインに気づけるかどうかが、今後の自分をラクにするカギになります。

尿もれは「恥ずかしいこと」ではなく、“体からのSOS”として向き合うべきもの
そしてそれは、我慢しなくても、整えていける悩みです。

✅ 年齢だけを理由にしない
✅ 原因は1つじゃない
✅ 自分を責めず、まず知ることから

そうやって選択肢を持てる人が、少しずつ増えていけば。
きっと“フェムケア”は、もっと自然な日常になっていくと思っています。

尿もれに悩んだとき、どう向き合えばいい?

吸水ショーツやトレーニンググッズで日常の安心感は増えてきた。けれど、それだけではふとした瞬間に不安がよぎる——「これって、いつまで続くの?」
そんなふうに、目に見えない“こころのケア”が置き去りになりがちなのも、尿もれのやっかいなところです。

この章では、「気持ち」と「行動」の両方から尿もれと向き合うためのヒントをお伝えします。誰かに話す、医療に頼る、自分を責めない——どれも、自分の力を取り戻す一歩です。

「私だけじゃない」と知ることの安心感

私もそうだったけれど、悩みって“自分だけかも”と思っている間が一番つらいんですよね。

でも事実として、30代女性の4人に1人が軽い尿もれを経験しているというデータもあります。にもかかわらず、SNSにも身近な会話にも、なかなか出てこない。

だから「自分だけじゃなかったんだ」と気づいたとき、すごく肩の力が抜けました。

  • 同じ年の友人が、「実は私も」って話してくれた
  • ネットで見つけた誰かのブログに共感した
  • 吸水ショーツのレビューに、“30代でも”という言葉を見つけた

ほんの小さなきっかけでも、心がふっと軽くなる瞬間があります。

✅ 「共感できる誰か」がいるだけで、前を向ける
✅ 「隠さなきゃ」と思うほど、不安は大きくなる
✅ 「私だけじゃない」と知ることも立派なケア

まずは、自分を孤立させないための「情報との出会い」を大切にしてほしいです。

パートナーや家族にどう話す?伝え方のヒント

「実は最近、ちょっと困ってて…」
このひとことが、意外と難しい。
パートナーや家族に話すかどうか悩む方も多いと思います。

でも、黙って我慢することが“やさしさ”じゃない。むしろ、シェアすることで関係が深まることもあります。

私は、こう伝えました。

「ちょっと恥ずかしい話なんだけど、最近トイレのことで困ることがあって。体の変化なのか、少しずつケアしてるんだ」

ポイントは、「隠す」のではなく、「伝えることで関係を築く」という視点。

言いにくいことほど、言い方を工夫すると伝わるんです。

  • 「体調の一部として話す」
  • 「軽めのトーンで切り出す」
  • 「原因が複雑なことも一緒に伝える」

また、相手が男性なら、「生理のことと同じで、個人差がある」と伝えると理解が進みやすいです。

✅ 本当に大事なのは、「完璧でいること」じゃなくて、「助け合える関係性」
✅ 気づいてほしいなら、少しだけ勇気を出して、声にしてみてください

受診すべきか迷ったときのチェックポイント

日常生活の中でグッズや習慣を整えても、「あれ?ちょっとおかしいかも?」と感じることもあると思います。

そんなとき、どこまでが“よくあること”で、どこからが“医療機関に相談すべきこと”なのか、迷いますよね。

以下のような症状がある場合は、一度婦人科や泌尿器科への相談をおすすめします。

チェックポイント内容
✅ 尿もれの頻度が週3回以上ある生活に支障が出ている可能性があります
✅ 夜間に何度もトイレで目が覚める膀胱の異常や感染の可能性も
✅ 咳やくしゃみで毎回尿もれする腹圧性尿失禁のサインかもしれません
✅ 尿に違和感やにおいがある感染症や炎症の疑いもあります
✅ 精神的に不安が強くなってきた心身両方へのケアが必要です

受診=大げさ、ではありません。
自分の生活の質を守る手段のひとつとして、医療の力を借りるのもまったく自然な選択です。

私は「専門家に話していいんだ」と思えたことで、逆にプレッシャーから解放されました。

✅ 自分の判断だけでがまんしない
✅ 気になったら、まず相談というスタンスで
✅ 体も心も、あなたのペースで整えて大丈夫です

まとめ:誰にも言えない悩みこそ、自分を大切にするきっかけに

「誰かに話すほどでもないけど、ずっと気になっていた」
尿もれって、そんなグレーな悩みかもしれません。でも実はそこにこそ、“自分を大切にする”という大事なきっかけが隠れているんです。

ここまで読んでくださったあなたなら、もう気づいているはず。
「不安を隠す」より、「安心を選ぶ」方がずっとラクだってことを。

尿もれ対策は“恥ずかしい”ことではない

私自身、最初は「えっ、なんで私が?」とすごく戸惑いました。
でも、向き合ううちにわかってきたのは、「恥ずかしいこと」なんかじゃなく、「体のサイン」だということ

  • 少し疲れてるのかも
  • 骨盤ががんばりすぎてるのかも
  • もっと自分をいたわるタイミングなのかも

そう思えるようになってから、ケアすること自体が自信につながっていったんです。

✅ “対策する”って、ネガティブなことじゃなくて、「自分にやさしくすること」
✅ それはとても、前向きな選択です

体験を通じて気づいた、自分の身体との付き合い方

グッズを選んだり、トレーニングを試したり、誰かに打ち明けたり。
尿もれをきっかけに、私は自分の体とちゃんと向き合う時間が増えました。

以前の私は、「忙しいから後回し」「まあ平気だし」で、体の声を置き去りにしていたんですよね。
でもそれって、どこかで無理がたまっていたんだと思います。

体って、正直。小さな不快感も、SOSの一部。

そしてそれに気づいてあげられるのは、自分しかいない

だからこそ、私はこれからも、自分の“ちょっとした違和感”を丁寧に拾いながら暮らしていきたいと思っています。

まずできるセルフケアから始めてみよう

ここまで読んで、「ちょっと前向きになれたかも」と思った方へ。
まずは今日から、小さなセルフケアを1つだけ始めてみませんか?

たとえば…

  • 吸水ショーツを1枚、試してみる
  • トイレの間隔をスマホで記録してみる
  • 骨盤底筋を意識して深呼吸してみる
  • 気になることをメモして、次回の婦人科で相談してみる

全部やらなくていい。できることからで、十分です。

✅ 私の1歩が、あなたの安心に変わるなら
✅ あなたの1歩も、誰かのケアのきっかけになる

そう思って、これからも私は発信を続けていきます。


💡おさらい:今日のポイント3つ

  • 尿もれは30代でも起こり得る自然な体の変化
  • グッズ・習慣・心のケアを組み合わせて、自分のペースで向き合うことが大切
  • 悩みを“誰かと共有する勇気”が、自分への信頼につながっていく

▼一人で悩まないで。フェムケアのこと、もっと気軽に話しませんか?▼

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