谷澤まさみ
谷澤まさみ

ナプキンで肌荒れするなんて想像もしていませんでした。30歳を境に始まった不快感の正体と、その後の私の選択をリアルに綴ります。目次を見て必要なところから読んでみてください。

生理中の肌荒れに悩む女性が増えている理由とは?

毎月の生理中、肌がムズムズしたり、赤くなったり…そんな経験をしている人は少なくありません。でも、その原因が「ナプキンそのもの」にあると気づいていない方も多いのが現実です。ナプキンによる肌荒れは、珍しいことではなく“よくある悩み”。でも、見落とされがちです。この章では、肌トラブルが起こる理由と、30代女性に多い“なんとなくの不快感”の正体を紐解いていきます。

ナプキンによる肌トラブルは意外と多い

「肌が弱い人だけの話でしょ?」と思っていたら、実は私自身もその一人でした。市販のナプキンで肌荒れを経験する女性は、決して少数派ではありません。

とくに、

  • 長時間の装着
  • 蒸れによるムレや摩擦
  • 化学繊維や高分子吸収体による刺激

こうした要因が重なると、生理のたびに肌が悲鳴を上げる状態になってしまうんです。

実際、「なんか毎回生理になると痒くなるなあ」と思っている方は、ナプキンが合っていない可能性、大です。

“生理用品が肌に合わない”という選択肢を一度疑ってみることが第一歩です。

「かぶれ」「かゆみ」「かさつき」などの具体的な症状

生理中の肌トラブルでよくあるのが、以下のような症状です:

  • 外陰部のかぶれ(赤み・腫れ)
  • ヒリヒリするような痛みやかゆみ
  • 乾燥して皮がむける感じ
  • 肌に触れた瞬間のチクチク感

これらの症状は、一見「軽いかぶれ」程度に見えても、慢性的になると日常生活にも支障が出るレベルです。中には、夜眠れなくなるほどのかゆみに悩まされる人も。

私自身も、20代の頃は“そういうもんだ”と思って放置していました。でも、30歳を過ぎてからは「もう、がまんするのはやめよう」と思ったんです。

30代女性に多い“なんとなく不快”の正体

30代になると、ホルモンバランスの変化や体質の変化もあり、それまで気にならなかったことが急に気になるようになります。

とくに以下のような“曖昧な不快感”は要注意です:

  • 「なんとなくムズムズするけど、見た目は普通」
  • 「毎回じゃないけど、生理中だけ違和感がある」
  • 「ナプキンを替えてもスッキリしない」

これ、「肌が荒れているサイン」です。

30代になると忙しさや環境の変化で、つい「まあいっか」と見過ごしがち。でも、小さな違和感が積み重なると、心も体もすり減っていきます。

私もそうでした。仕事・育児・自分のことは後回し。だけど、自分の体からのサインに気づいてあげることは、自分を大切にする第一歩だと思うんです。

✅ 「不快感に慣れすぎない」ことが、フェムケアの本質です。

次の章では、そんな肌トラブルの原因を、ナプキンの素材や構造からもう少し深掘りしていきますね。

市販ナプキンが肌に合わない理由【素材と構造を解説】

「市販のナプキンを使ってるだけなのに、どうして肌が荒れるの?」そう思う方も多いと思います。実は、市販ナプキンの多くは“吸収力重視”の設計になっていて、肌へのやさしさは二の次になっていることも。構造や素材を知ることで、自分の肌に合わない理由が見えてきます。この章では、ナプキンが引き起こす肌トラブルのメカニズムを、わかりやすく解説していきます。

高分子吸収材やポリマーが刺激になるケース

市販ナプキンの多くには、高分子吸収材(SAP=Super Absorbent Polymer)が使われています。これは、尿取りパッドやおむつにも使われている素材で、少量で大量の水分を吸収できる優れもの。でも、経血と一緒に肌の水分まで吸ってしまうという落とし穴もあるんです。

✅ 肌表面が乾燥し、かさつきやかゆみの原因に
✅ わずかな刺激でもヒリヒリしやすくなる

特に肌が敏感な人にとっては、“必要以上に吸いすぎる”こと自体が負担になるんですね。

また、高分子吸収材は化学的な素材なので、ごくまれにアレルギー反応を起こす方もいます。気づかないうちに炎症が起きている可能性も。

通気性の悪さと蒸れがかぶれの原因に

ナプキンは構造上、下着と密着して通気性が悪くなるアイテムです。そこに経血・汗・体温が加わると、ナプキンの中は“高温多湿”状態に。

✅ 蒸れ → 雑菌繁殖 → 肌バリアの低下
✅ 摩擦 → 肌の角質層がこすれて炎症

特に長時間の外出時や、夜用ナプキンを長時間つけたまま寝たときに、肌トラブルが起きやすくなります。

「毎回、夜になるとかゆくなる」と感じている方は、通気性の悪さと長時間の装着が原因かもしれません。

ちなみに、通気性をうたうナプキンもありますが、“表面の肌あたり”がやさしいだけで、構造は変わらない場合も多いので注意が必要です。

香料・添加物が引き起こすアレルギー反応

「香り付きナプキン、なんとなく安心するから使ってる」という方も多いですが、この“なんとなく”が落とし穴なんです。

香料や消臭成分は、人工的な化学物質であることがほとんど。特に、

  • 香料(人工のフローラル系など)
  • 消臭ポリマー
  • 接着剤や着色料

などは、肌に触れることでアレルギー反応を引き起こす可能性があります。花粉症や化学物質過敏症の人がナプキンでかゆくなるケースも。

「肌につけるものに香料が必要なのか?」一度立ち止まって考えてみることが大切です。

私も昔は“いい香り=清潔”だと思い込んで使っていました。でも本当に必要だったのは香りじゃなくて、自分の肌に合う“安心感”だったんですよね。


次の章では、そんなトラブルを避けるために、肌にやさしいナプキン選びのポイントを具体的に紹介していきます。自分の肌に合うものを知ることが、心地よい生理期間の第一歩になりますよ。

肌トラブルを減らすためのナプキンの選び方

「何を選べば肌トラブルが減るのか、正直よくわからない…」という声をよく聞きます。でも、選び方のコツを知れば、ナプキンはもっと自分の肌に合う“ケア用品”に変わってくれるんです。この章では、肌荒れを予防・軽減するためのナプキン選びについて、素材・サイズ・構造の3つの視点からわかりやすく解説していきます。

肌に優しい素材(オーガニックコットン・無漂白パルプ)を選ぶ

まず注目したいのが、肌に直接触れる部分の素材です。よくある石油由来の不織布ではなく、天然素材を使ったナプキンを選ぶことで、肌トラブルのリスクを大きく下げられます。

✅ 肌にやさしい代表的な素材

素材特徴肌へのやさしさ
オーガニックコットン無農薬栽培、化学薬品不使用◎ 非常にやさしい
無漂白パルプ漂白剤・蛍光剤不使用○ 刺激が少ない
天然セルロース自然素材由来の吸収材○ 安心して使える

とくにオーガニックコットン素材のナプキンは、肌トラブルが軽減されたという声が多数あります。わたし自身、肌の調子が落ち着いたのは、コットン素材に切り替えたタイミングでした。

「デリケートゾーンに触れるものこそ、素材にこだわる」――これは基本中の基本だと思っています。

サイズや形状も見直すべきポイント

意外と見落としがちなのが、ナプキンのサイズや形の“合ってなさ”が肌トラブルの原因になるということ。

  • 大きすぎるナプキン:動いたときにズレやすく、摩擦の原因に
  • 小さすぎるナプキン:経血が漏れて、何度も取り替える必要が出てくる
  • 羽付き or 羽なし:肌に当たる部分が増えることで、かゆみにつながることも

「いつもと同じサイズ」で選ばずに、ライフスタイルや体型の変化に合わせてアップデートすることが大切です。

わたしの場合、デスクワークが増えた時期にショーツ型のナプキンに変えたことで、ムレや摩擦がぐんと減りました。ナプキン選びに“正解”はないけれど、“今の自分に合うかどうか”は見直せるポイントです。

肌に触れる面の素材が最重要

ナプキンには複数の層がありますが、肌トラブルに一番影響するのはやはり、肌に直接触れる「表面シート」部分です。

多くの市販品は、ポリエチレンやポリプロピレンといった化学繊維でできた不織布が使われています。これは吸収効率を高めるためですが、肌にとっては刺激になることも。

✅ 表面シート選びのチェックポイント:

  • ざらつきが少なく、やわらかい質感か
  • 無香料・無着色か
  • 「天然素材使用」と記載されているか

特に“敏感肌用”と表記されていても、中身の素材までは優しくないケースもあるので、パッケージ裏の表示を見るクセをつけるのがおすすめです。

わたしが切り替えた当初、まず変えたのが「肌に触れる部分の素材」でした。同じ「ナプキン」でも、表面の素材が変わるだけで、肌の落ち着き方が全然違ったんです。


次の章では、そんな“ナプキンの見直し”を実際に体験した私自身のエピソードをベースに、選び方の変化や気づきをリアルにお届けします。自分に合う選択肢は、ちゃんと見つかりますよ。

30歳で見直した私のナプキン選び【体験談ベース】

「肌が弱いわけじゃないし」「ずっと同じメーカー使ってるし」——そんな思い込みのまま、私は20代を過ごしてきました。毎月なんとなく感じていたムズムズやかゆみ。だけど、30歳を迎えたある日、その“なんとなく不快”にもう我慢できなくなったんです。この章では、私がナプキンを見直したきっかけと、実際に使ってみたもの、その感想をリアルにお伝えします。「もしかして、私も…?」と感じている方の気づきになればうれしいです。

毎月の不快感が「ナプキンのせい」だと気づいた瞬間

30歳をすぎた頃から、生理期間中にデスクワークに集中できないくらいの不快感が続くようになりました。

  • ムズムズして落ち着かない
  • ショーツの中がこすれてヒリヒリする
  • なんとなく毎月、気分まで下がる

最初は「年齢のせいかな」とか「生理中だから仕方ない」と思っていました。でも、ある日ふと、ナプキンを外した直後の開放感がすごすぎてハッとしたんです。

「え、これ…もしかしてナプキンのせいだったの?」
あの瞬間、自分の体に対してちゃんと向き合っていなかったことに気づかされました。

布ナプキンを使ってみた正直な感想

「布ナプキン=めんどくさそう」って思ってませんか?
実は私もそうでした。洗うのも手間だし、漏れそうだし…って。でも、どうしても肌にやさしいものを試したくて、思い切って布ナプキンに挑戦してみたんです。

結論から言うと…

肌あたりのやさしさがダントツで違う
じんわりあたたかくて、安心感がある
「ケアしてる」っていう感覚が持てる

確かに洗う手間はあります。でも、慣れると自分を大切にしてる感覚が心地よくて、ちょっとした手間も“セルフケアの一部”になりました。

特に私は、生理1日目と夜の就寝時だけ布ナプキンにして、それ以外は市販のオーガニックナプキンを使う“ミックススタイル”にしています。

「全部を変えなくてもいい」って気づいたのも、大きな収穫でした。

私が今、選んでいる3つのアイテム【リアルレビュー】

今の私は、その日の予定や体調に合わせて、生理用品を使い分けています。以下は、実際に取り入れている3つのアイテムです。

1. オーガニックコットンナプキン(市販)
吸収力も安心で、外出時にぴったり。肌触りがやわらかく、かゆみゼロに。

2. 布ナプキン(ホルダー式)
自宅でゆっくりできる日や、眠るときに使用。じんわりあたたかくて癒し効果もあり。

3. 吸水型ショーツ(ナプキンレスの日用)
経血が少ない日はこれ1枚で。ナプキンを付けない快適さに驚きました。

この3つを、自分の生活スタイルに合わせて柔軟に組み合わせることで、肌荒れはもちろん、生理に対するストレス自体がぐっと減ったと感じています。


肌トラブルの悩みは、「こうあるべき」と思い込んできた固定観念を手放すチャンスかもしれません。選択肢を増やすことで、自分らしい生理の過ごし方が見えてくる。そんな実感を、あなたにも体験してほしいなと思っています。

次の章では、ナプキン以外の選択肢についてもご紹介していきます。まだ知らない“もっと心地よい方法”があるかもしれませんよ。

肌荒れ対策にはナプキン以外の選択肢もある

「ナプキンが合わないなら、どうすればいいの?」——そんな疑問にたどり着いたとき、ようやく選択肢の扉が開きます。今はもう、“ナプキン一択”の時代ではありません。月経カップ・吸水ショーツ・タンポンなど、肌との接触を減らす新しい選択肢が増えている時代だからこそ、自分に合うスタイルを探してみる価値があります。この章では、それぞれの特徴やメリット、注意点をわかりやすくまとめました。

月経カップ・吸水ショーツ・タンポンの特徴と違い

まずは、ナプキン以外の代表的な生理用品の特徴を、表で比較してみましょう。

アイテム特徴肌への刺激向いている人
月経カップ膣内に挿入して経血をためる◎ 肌にほぼ触れない長時間つけたい人/環境配慮派
吸水ショーツ経血を吸収する機能付き下着◎ ナプキン不要で快適動きやすさ重視/軽い日
タンポン経血を膣内で吸収○ 肌との接触少なめ外出・スポーツ時に便利

✅ ナプキンに比べて「肌とこすれない」「蒸れない」というのが、これらの選択肢の共通した利点です。

とくに月経カップや吸水ショーツは、「肌荒れ対策」として注目されているアイテム。私のまわりでも、ナプキンで悩んでいた人が、これらに変えてから快適に過ごせるようになったケースはたくさんあります。

肌との接触が少ないものを選ぶメリット

肌荒れを防ぐうえで、何より大切なのは“肌に不要な刺激を与えないこと”。

ナプキンはどうしても「肌に触れ続ける構造」なので、摩擦・ムレ・かゆみの原因になりやすいんですよね。

その点、月経カップやタンポンは膣内で使用するため、デリケートゾーンの外側の肌にはほとんど触れません。吸水ショーツも、一体型のためナプキンとの摩擦がなく、肌ストレスが軽減されます。

肌との接触が少ない=“炎症のきっかけ”が減る
装着の違和感が少なく、快適さが増す
経血によるムレを感じにくい

こうした「肌との距離感」が取れるアイテムこそが、肌荒れ対策として有効なんです。

使用感や衛生面で気をつけたいポイント

一方で、ナプキン以外の選択肢には“正しい使い方”を知ることが大切。慣れないうちは不安もあるかもしれませんが、いくつかのポイントを押さえておけば安心して使えます。

月経カップの場合

  • 使用前後の煮沸消毒が必要
  • 正しい位置に装着しないと漏れる
  • 慣れるまで練習が必要(でも慣れると快適)

吸水ショーツの場合

  • 使用後は早めに洗う(放置しすぎない)
  • 吸水量に限界があるので、経血量が多い日は併用が◎
  • 自分の体型に合ったサイズを選ぶことが重要

タンポンの場合

  • 最長8時間以内に交換(TSS予防のため)
  • 量が少ない日は乾燥感が出やすい
  • 初心者は短時間の使用からスタートするのが安心

どれも「合う・合わない」があるので、まずは短時間・軽い日から試してみるのがおすすめです。使い慣れてくると、「どうしてもっと早く知っておかなかったんだろう」って思うくらい、快適になりますよ。


ナプキンだけが正解じゃない——それに気づけたとき、生理との付き合い方が変わりました。肌を守る選択は、心地よく過ごす選択でもあります。

次の章では、自分に合った生理用品を見つけるためのヒントをお届けします。“迷いながらでも選べる”ことが、フェムケアの大事な一歩です。

自分の肌に合った生理用品を見つけるために

「結局、どれが正解なんだろう?」——そんなふうに迷う気持ち、すごくよくわかります。私も、何度も失敗しながらここまできました。生理用品は、“人から勧められたもの”ではなく、“自分の肌にちゃんと合うもの”を選ぶことが何より大切です。この章では、自分に合うアイテムと出会うための視点と、肌荒れに悩む方へのセルフケアのヒントをまとめました。

トライアンドエラーを前提に

ナプキンも、月経カップも、吸水ショーツも——すべてのアイテムに“合う人・合わない人”がいます。

実際に試してみないとわからないことばかり。だから、「これは肌に合わなかった…」という経験は失敗じゃないんです。それはむしろ、あなた自身の“ケアの精度が上がった”証拠。

私も、最初に選んだ布ナプキンが肌に合わなくて挫折しかけたことがあります。でも、違う素材のものに変えたら快適だったり、昼用より夜用が肌に優しかったり…小さな工夫で肌の調子が見違えるほど変わることもあります。

「試して、感じて、やめて、また探す」——この繰り返しが、自分らしいフェムケアをつくっていくプロセスです。

周囲の声より「自分の心地よさ」を優先しよう

「布ナプキンなんて面倒じゃない?」「タンポンって怖くない?」「吸水ショーツって本当に大丈夫なの?」

——こういう声、実際よく耳にします。でも、それはあくまで“その人の感想”であって、あなたの体がどう感じるかはまったく別の話です。

フェムケアに正解はありません。大事なのは、「私にとって心地いいかどうか」。人と違っていいし、誰かに説明しなくてもいい。

✅ 周囲の声を“参考”にはしても、“判断基準”にしなくていいんです。

私自身、昔は「無難なナプキン」が一番安全だと思っていました。でも今は、「私の肌が喜ぶもの」が一番安全だと感じています。

肌荒れに悩む人へのセルフケア提案✅

肌荒れが続くと、「また今月もか…」と気持ちまで落ち込んでしまいますよね。そんなときは、肌だけでなく、心もいたわるセルフケアを意識してみてください。

今日からできる、肌と心をやさしくケアするヒント:

  • 入浴時にぬるめのお湯でデリケートゾーンを丁寧に洗う(石けんなしでもOK)
  • 生理用アイテムを買うときに“素材”や“肌ざわり”を優先して選ぶ
  • 生理の日は予定を詰めすぎない、ゆるめの時間をあえてつくる
  • “自分の肌と対話する時間”を1日5分だけでもとってみる

生理用品を変えることは、単なる“物の見直し”じゃなくて、自分自身との関係を整えるきっかけになると思っています。


毎月の生理は、あなたの体が発しているサインです。その声に耳を傾けて、自分の肌と、心と、ちゃんと向き合ってみる——それがフェムケアの原点。

肌荒れに悩んだことがあるからこそ、あなたにも“選ぶ力”がある。あなた自身の選択で、もっとラクに、もっと快適に過ごせる未来がきっと待っています。

▼一人で悩まないで。フェムケアのこと、もっと気軽に話しませんか?▼

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