
婦人科に行くまで、3年かかった私。その理由と向き合ってわかったのは、「知らなさ」と「思い込み」でした。目次を見て必要なところから読んでみてください。
- 婦人科に初めて行くまでに「3年かかった」私のリアルストーリー
- なぜ、私は婦人科に行けなかったのか?【行かない理由の正体】
- 「症状が軽いから」と思っていたけど…無視していたサイン
- 自分の不安を正当化していた、心の言い訳たち
- 婦人科って、何するところ?【初診での流れをざっくり解説】
- 「行く理由がないと行けない」は誤解?【予防的受診の大切さ】
- 恥ずかしさ・怖さを軽くするための心構え3つ
- 受診後に感じた安心感と、もっと早く行けばよかったという後悔
- 私の「初診の日」のリアルレポート【服装・問診・診察内容】
- パートナーや友人との関係にも影響した、意外な変化
- 誰にも言えない不安こそ、行く理由になる
- 受診のハードルを下げる、今すぐできることリスト
- 婦人科デビューの前に知っておきたい、やさしい選び方
婦人科に初めて行くまでに「3年かかった」私のリアルストーリー
婦人科に行くのは、体の問題というより「心のハードル」がいちばん高い――私も、そう感じていました。症状は確かにあったけど、「まだ大丈夫」「行くほどじゃない」と自分に言い聞かせて、気づけば3年。この記事では、私が婦人科初診に至るまでに向き合った不安・後悔・そして変化を、体験者としてリアルにお伝えします。もし今、同じように迷っている方がいたら、きっと何かヒントになるはずです。
なぜ、私は婦人科に行けなかったのか?【行かない理由の正体】
正直に言うと、「怖い」「恥ずかしい」だけじゃなく、何をされるかわからない不安が大きかったです。
例えば、
- どこまで脱ぐの?
- 内診って痛いの?
- 医師が男性だったらどうしよう…
そんな“知らなさ”が、不安を増幅させていました。
それに加えて、「婦人科は妊娠したときや病気のときに行くところ」という思い込みも根強くありました。月経の悩みやおりものの違和感だけで行くのは大げさじゃないか…と、誰かに許可されないと行けないような感覚が、なかなか抜けませんでした。
婦人科受診が“特別なこと”にされてきた社会の空気も、この壁をつくっていたのかもしれません。
「症状が軽いから」と思っていたけど…無視していたサイン
当時の私は、月経のたびに腹痛と倦怠感で仕事が手につかない日もありました。でも、「鎮痛剤でどうにかなる」「仕事を休むほどではない」と思って、不調を我慢することに慣れてしまっていたんです。
今思えば、それは体からのSOSでした。
以下は、私が見過ごしていたサインです:
✅ 月経痛が年々ひどくなっている
✅ 排卵日前後に下腹部がズキズキする
✅ おりものの量や色が以前と違う
✅ セックスのあとに出血がある
どれも、「そのうち治るかも」と様子を見ていました。でも、実際には婦人科的なケアが必要な状態だったのです。
「軽い症状だから行かなくていい」ではなく、「軽いうちに行く」という視点が、本当に大事だと今は思います。
自分の不安を正当化していた、心の言い訳たち
私が3年も婦人科に行かなかったのは、情報がなかったから…だけではありません。
実は、自分で自分を説得していたんです。
たとえばこんなふうに:
- 「行ってもどうせ異常はない」
- 「こんなことで病院に行ったら笑われるかも」
- 「時間がないし、忙しいから」
- 「婦人科ってなんとなく敷居が高い」
今振り返ると、それらはすべて不安から逃げるための言い訳でした。自分の体の違和感をちゃんと扱うのが怖かった。もし病名を告げられたら…と考えるのも怖かったんです。
でも、そうして避けていた3年間の間にも、体は少しずつ変化していたんですよね。私の場合、結局は子宮内膜症の初期と診断されました。もしもっと早く相談していたら、もっとラクに、もっと自分を大事にできたかもしれない。
だからこそ今は、「婦人科って、怖いところじゃないよ」と伝えたい。
“何もなかった”を確認する場所でもいい。そう思えるようになるまでに時間はかかりましたが、それも私のフェムケアの第一歩でした。
婦人科初診の“最大の壁”は「知らなさ」と「思い込み」
婦人科に行くまでに迷いや不安があるのは、あなたのせいではありません。実はその多くが、「何をされるかわからない」という情報不足と、「病気じゃないと行けない」という思い込みからきています。この章では、婦人科がどんな場所なのか、初診で実際に行うこと、そして心のハードルを軽くするための工夫を、リアルにお伝えしていきます。
婦人科って、何するところ?【初診での流れをざっくり解説】
婦人科って、なかなか中の様子を知る機会がないですよね。私も初診のときは、何も知らずにドキドキしていました。でも、実際に受診してみると、「え、こんな感じなんだ」と思うほど、淡々としていました。
以下が一般的な初診の流れです:
ステップ | 内容 | ポイント |
---|---|---|
① 受付 | 問診票の記入 | 月経周期や症状、避妊の有無などを書くことが多いです |
② 問診 | 医師によるヒアリング | 体調のことだけでなく、気になることは遠慮せず話してOK |
③ 診察 | 内診・超音波検査など | 必要に応じて行われ、無理にされることはありません |
④ 説明 | 結果のフィードバック | 今後のケアや検査についても丁寧に教えてくれます |
✅初診でいきなり内診されるとは限らない、というのは意外と知られていません。症状や相談内容によっては、問診とお話だけで終わることもあります。
大切なのは、「わからないことをそのままにしないこと」。医師も看護師さんも、質問すればちゃんと応えてくれます。緊張して当たり前。何も知らないままより、少しだけでも流れを知っておくことで、不安はグッと小さくなります。
「行く理由がないと行けない」は誤解?【予防的受診の大切さ】
私自身がそうだったのですが、「婦人科=病気のときに行く場所」と思い込んでいた時期が長くありました。でも実際は、“何もない”ときこそ受診のチャンスなんです。
婦人科は、こんなときにも行っていいんです:
- 月経が重くなくても、生理のリズムが乱れている
- おりものやにおいがいつもと違う気がする
- ピルや避妊について相談したい
- 検診を受けて安心しておきたい
予防的な意味で婦人科を受診することは、自分の体を知る第一歩になります。
そして、特に重要なのが「自分の基準値を知ること」。人と比べて「軽い」「重い」ではなく、自分の“いつも”を把握しておくことで、小さな変化に気づけるようになります。
私が婦人科に通い始めてから気づいたのは、「行かなくちゃ」ではなく「行っておこう」という感覚の方が、ずっと心が軽いということ。そう思えるようになったのは、「行ってもいい」と自分に許可を出せたからでした。
恥ずかしさ・怖さを軽くするための心構え3つ
婦人科の初診って、本当にハードルが高いですよね。私も最初は「どんな服で行く?」「何を聞かれる?」「内診って痛いのかな…」と不安でいっぱいでした。
でも、いくつかの“心の準備”をしておくことで、かなり気持ちがラクになったのを覚えています。ここでは、私が実践して効果を感じた心構え3つをご紹介します。
- 「恥ずかしい」はみんな同じ、と知っておく
婦人科に行く人の多くが、最初は同じ気持ちです。医療者は毎日何人もの患者さんを診ていて、見慣れているし、淡々と対応してくれます。 - 無理はしないと決めておく
問診で「内診は不安です」と正直に伝えてOK。医師は無理に進めることはしません。自分の意思を伝えることも、フェムケアの一部です。 - 「自分のために行く」と言い聞かせる
誰のためでもなく、これは“自分の体に向き合う時間”なんだと思うと、少しずつ前向きな気持ちになれます。
婦人科に行くことは、決して“特別なこと”じゃありません。でも、最初の一歩は、確かに勇気がいる。だからこそ、その一歩を踏み出した自分を、ちゃんと褒めてあげてほしいと思います。
行ってみてわかった、婦人科との向き合い方の変化
婦人科に初めて行ったあの日から、私の中で何かが変わりました。劇的な出来事があったわけではないのに、体と心の距離が、ぐっと近くなったような感覚があったんです。この章では、「あのとき受診して本当によかった」と思えた理由や、実際にあった小さな“変化”を、できるだけリアルにお伝えします。婦人科受診って、単なる医療行為じゃなく、“自分を大切にする”選択なんだと気づけたきっかけでもありました。
受診後に感じた安心感と、もっと早く行けばよかったという後悔
正直、診察室を出た瞬間の私は、すごくホッとしていました。
結果としては「特に大きな異常なし」。でも、私にとってその言葉は、“体に問題がなかった”以上の意味を持っていました。
ずっとモヤモヤしていた不調の正体が少しだけ見えたことで、何を気をつければいいかがわかり、「自分でコントロールできること」が増えた感じがしたんです。
ただ、それと同時に湧いてきたのが、「もっと早く行っておけばよかった」という後悔。
あの3年間、ずっと月経のたびに鎮痛剤に頼って、体の声を無視していた自分に、「がんばらなくてよかったんだよ」と言ってあげたくなりました。
体の変化って、私たちが思っている以上に繊細で、でも正直です。だからこそ、「大したことない」で片づけず、ちゃんと話を聞いてあげる時間が必要なんだと、心から思いました。
私の「初診の日」のリアルレポート【服装・問診・診察内容】
少し恥ずかしいですが…参考になればと思って、私の「初めての婦人科」をざっくり振り返ってみます。
✅当日の服装
- 上:ゆるめのシャツ(脱ぎ着しやすいもの)
- 下:ロングスカート(内診があるかも…と念のため)
- 靴下:履いたままでOKでした
特に内診がある場合、スカート+靴下は心強かったです。ズボンだと全部脱ぐ必要があったので…。
✅問診内容
- 最終月経の開始日(覚えておいてよかった)
- 生理周期や量・痛みの程度
- 気になる症状(おりもの、におい、違和感など)
- ピルや避妊についての相談
問診はとてもフラットで丁寧。不安に思っていたことも、ひとつずつ確認しながら話してくれました。
✅診察内容
- お腹の上からエコー(内診台に乗る前に、優しく説明してくれた)
- 内診は希望を伝えて、当日はなし
このとき思ったのは、「自分の意思を尊重してくれる場所だった」ということ。もちろん病院や先生によって違うけど、怖がるより、まずは話をしてみるだけでもOKだと思えました。
パートナーや友人との関係にも影響した、意外な変化
受診後、もうひとつ変わったことがあります。それは、身近な人との関係性です。
私はこれまで、月経のことや婦人科のことを、パートナーにも友人にもあまり話せませんでした。
でも、初診をきっかけに、自分の体調を素直に伝えられるようになったんです。
たとえば、
- 「今月、ちょっと排卵痛がきつくて…」とパートナーに伝えたら、予定を気遣ってくれるようになった
- 女友達と「どこの婦人科が通いやすい?」って自然に話題にできた
- 妹に「不調があるなら、行ってみるのおすすめだよ」と言えた
自分が一歩踏み出したことで、“婦人科”という言葉が日常の会話に出せるものになったんです。
そしてそのことが、「体の話=特別なことではない」と、自分の中でも他人との間でも思えるようになった、意外な変化でした。
婦人科との向き合い方は、一度行ったからといってすべてが変わるわけじゃありません。
でも、“行ってみた”という経験が、これからも自分の体とちゃんと向き合っていける土台になったことは間違いありません。
婦人科に行けずに悩んでいる人に伝えたいこと
「行ったほうがいいのはわかってる。でも、どうしても怖い」。そんなふうに思っているあなたへ。
私もまったく同じように感じていたからこそ、その迷いも立派な“体への関心”の一歩だと伝えたいです。
この章では、「今すぐじゃなくても、でも近いうちに行ってみよう」と思えるような、小さなヒントをまとめました。誰かに相談できないとき、自分ひとりで前に進もうとしているあなたのために、届けます。
誰にも言えない不安こそ、行く理由になる
婦人科に行こうか悩んでいるとき、多くの人が「誰かに相談したい」と思いながらも、なかなか言い出せずにいます。
私もそうでした。月経の話を職場の同僚にはできなかったし、家族に話すのも気が引けた。
でも、そんなふうに“誰にも言えない”という気持ち自体が、すでにケアを必要としているサインなのだと思います。
何か症状があるとか、病名がつくとか関係なく、「不安なままで過ごしている時間」がいちばんのストレスになります。
婦人科は、「病気かどうかを調べる場所」ではなく、“今の自分”を知る場所として使っていいんです。
だからこそ、明確な理由がなくても、「なんとなく気になる」「もやもやしている」でも十分。
それが、行っていい理由になると、私は声を大にして言いたいです。
受診のハードルを下げる、今すぐできることリスト
「行かなきゃ」と思いながらも動けないときは、まず準備だけでもOK。小さなアクションを積み重ねることで、気づけば心の準備もできてきます。
ここに、私自身が実際にやって効果があった“できることリスト”をまとめました。
✅ 婦人科クリニックの口コミやHPをチェックする
✅ Googleマップで「婦人科 〇〇市」と検索し、雰囲気を見てみる
✅ 友人や家族に「どこに行ってる?」と聞いてみる(言えるなら)
✅ 受診目的をメモに書き出しておく
✅ 月経周期や症状の変化を記録しておく(アプリでもOK)
✅ 気になることをスマホのメモにまとめておく
こうした“準備だけ”なら、誰にも知られず、家でひとりでもできます。
そして何より大切なのは、行かない自分を責めないこと。
少しずつでいいんです。焦らなくてもいい。準備する時間も、あなたのフェムケアです。
婦人科デビューの前に知っておきたい、やさしい選び方
婦人科って、どこに行っても同じようでいて、実はかなり“個性”がある場所です。
合う・合わないがあるからこそ、初めて選ぶときには「行きやすさ」や「自分にとっての安心感」を基準にしてOK。
私が感じた、やさしい婦人科の選び方のポイントはこちらです:
ポイント | 理由 |
---|---|
✅ 女性医師がいるか | 初診で安心感があると感じる人も多いです |
✅ 口コミで「丁寧」「親切」などの言葉があるか | 医師との相性を想像しやすくなります |
✅ 内装や受付の雰囲気が清潔・落ち着いているか | 気持ちが落ち着くかどうかは大切な基準です |
✅ 問診に時間をとってくれるクリニックか | 一方的な診察で終わらないかどうかも重要です |
✅ 土曜や夜間診療など、通いやすい時間帯があるか | 忙しい人こそ続けやすさを重視してOK |
婦人科デビューに正解はありません。でも、あなたが「ここなら行ってもいいかも」と思える場所に出会うことが、最初の一歩につながります。
「ここじゃなかったな」と思ったら、やめてもいい。変えてもいい。
選びなおせるのが、私たちの自由であり、権利です。
不安があって当たり前。でも、不安なままでい続けなくていい。
そう伝えたくて、私はこの記事を書いています。
次の章では、「定期的に通う婦人科」として、どう向き合っていけばいいのか――そんな話を少しだけ、今の視点から共有しますね。
ここまで読んでくださったあなたに、心からありがとうを。少しでも安心材料になっていたら嬉しいです。