谷澤まさみ
谷澤まさみ

売れ残ったワンピース、本当にもう役目を終えたのでしょうか?在庫処分以外にも、ブランド価値を守りながら届ける方法はあります。目次を見て必要なところから読んでみてください。

売れ残ったワンピース、どうすればいい?アパレル業界のリアルな悩み

「季節が変わったら売れなくなった」「トレンドから少し外れた」──そんな理由で、まだまだ魅力のあるワンピースが“在庫”という名前に変わってしまうことがあります。たくさんの想いを込めてつくられた商品が、誰のもとにも届かないまま眠ってしまうのは、本当にもったいないことです。今回はそんなファッション業界のリアルな悩みに、そっと光を当ててみたいと思います。

トレンド変化とともに“在庫化”する商品の現実

アパレル業界において「トレンド」は避けて通れないキーワードです。どれだけ丁寧に作られたワンピースでも、数ヶ月で“売りどき”が過ぎてしまうというケースは決して珍しくありません。特にSNSの影響で流行のサイクルが早まった今、「定番」だったはずのアイテムさえも、あっという間に売り場から姿を消してしまうのです。

でも、よくよく見てみると「売れなかった」=「魅力がない」ではありません。サイズ展開が偏っていたり、宣伝のタイミングがずれてしまっただけということも多いんです。

それでも、在庫がたまれば次のシーズンの新作が置けず、スペースも圧迫されてしまいます。結果として、多くの企業が“処分”という選択をせざるを得なくなる…。この現実は、作り手にとっても、服にとっても、なんだかさみしい話ですよね。

セール連発ではブランド価値が下がってしまう

在庫を減らすための「セール」は、短期的には効果があります。でも、何度も値下げを繰り返してしまうと、「このブランドはいつも安売りしている」という印象が定着してしまうリスクもあります。そうなると、正規の価格で買ってくれていたお客様の信頼まで揺らいでしまうことも…。

ブランドの世界観を大切にしている方ほど、「安く売ること」への葛藤があるのではないでしょうか。実際、私のまわりでも「在庫は減らしたいけれど、セールにはしたくない」という声をよく耳にします。

また、アウトレットに出すにしても、「価格を落とすこと=ブランドを落とすこと」だと感じてしまうと、なかなか一歩が踏み出せませんよね。でも、売れ残りを無理に売るのではなく、“もう一度、選び直してもらう場所”を用意するという考え方もあるのです。

この先も、作る人と着る人の気持ちをつなぐために、もう少し違う角度から、在庫の未来を考えてみてもいいかもしれません。選ばれなかったのではなく、「まだ選ばれていないだけ」かもしれない。そう思えると、ちょっと気持ちが前向きになりますよね。

在庫処分だけが選択肢じゃない|エシカルな販路の新常識

谷澤まさみ
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「もう売れないから、安くして手放すしかない」――そう思い込んでしまいがちな“在庫”という存在。でも実は、在庫処分だけが唯一の選択肢ではないんです。大切なのは、どこで、誰に、どう届けるか。最近では、エシカルな価値観に共感する人たちに向けた「やさしい販路」が少しずつ広がりを見せています。ブランドを守りながら在庫を活かす、新しい選び方をご紹介します。

クローズド・バイイングという安心の販売モデルとは?

最近注目されているのが、「クローズド・バイイングモデル」という販売の仕組みです。これは、商品情報は誰でも見られるけれど、実際に購入できるのは“会員だけ”という仕組み。いわば、“見せる”ことと“売る”ことをあえて分けた、ちょっと特別な販売方法です。

このモデルのいいところは、価格が表に出ていても、市場価格への影響が抑えられる点。一般の消費者にはオープンに商品を紹介しながら、実際の購買行動は限られた会員にだけ許可されているので、価格の乱れやブランド毀損のリスクを最小限にできます。

また、このモデルは「エシカルな消費を応援したい」「フードロスや在庫問題に関心がある」という共感層が中心。安さだけを求めてくる購入者ではなく、背景のストーリーごと大切にしてくれる人たちに商品が届くのです。これは、作り手にとってもとても安心できるポイントではないでしょうか。

“買える人を選ぶ”ことで、ブランドは守れる

「誰でも買える」というのは一見よさそうに見えますが、ブランド価値を大切にしたい場合には、“誰に売るか”を選ぶことも大事な視点です。

たとえば、サブスクリプション制のエシカルECでは、会員という信頼関係のあるお客様にのみ商品を届けることで、「限定された中で選ばれる特別感」を演出できます。これによって、たとえ価格を下げていたとしても、“安売り”には見えません。

こんなメリットがあります:

  • 市場価格を維持しながら在庫を現金化できる
  • ブランドのストーリーや世界観を壊さずに届けられる
  • エシカルに共感してくれる消費者とつながれる

つまり、“誰にでも買える”よりも、“共感してくれる人にだけ買ってもらう”ことで、商品に込めた価値が正しく伝わるんです。売れ残りではなく、「今、再び選ばれるタイミングを待っているだけ」だと考えれば、そのワンピースも、また主役になれるかもしれません。

エシカルファッションという新しい選択肢

谷澤まさみ
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流行やスピード感に追われがちなファッション業界のなかで、少しずつ広がっているのが「エシカルファッション」という考え方です。ただおしゃれなだけでなく、作り手や地球環境に配慮した“やさしい選び方”が、今、多くの人の心に響き始めています。売れ残ったから処分する、ではなく、「もう一度、価値を見つけてもらう」というやり方も、立派なエシカルの一歩なんです。

消費者も共感する「サステナブルな売り方」

近ごろは、ファッションの裏側にあるストーリーに共感して選ぶという消費者が増えてきました。「なぜこの価格なのか」「なぜこの商品がここに並んでいるのか」といった背景に目を向ける人たちです。

特に、在庫品の再販やアウトレット販売においては、ただ安いから選ばれる時代ではありません。「必要としてくれる誰かのもとへ届いてほしい」という想いが伝わる売り方が、信頼や共感を生みます。

たとえば、少し前の型のワンピースでも、「流行からは外れたかもしれないけれど、生地も縫製もしっかりしていて、まだまだ十分に活躍できる」――そんなふうに語られる商品は、単なる“売れ残り”ではなく、“選び直されるアイテム”として受け入れられやすくなるのです。

“もったいない”を価値に変える再販スタイル

在庫をただ処分するのではなく、「もったいないから、届けたい」という姿勢で販売する。これが、今注目されている再販スタイルのあり方です。

✅ たとえば、こんな工夫がされています:

  • 季節やスタイリングの提案を変えて再編集
  • サブスク会員限定で“選ばれしアイテム”として販売
  • ストーリー性を持たせたリユース・リプロダクト企画

これらの工夫によって、「買う側にとっての価値」が再び生まれ、結果としてブランド全体の好感度も高まります。

つまり、「捨てないための最後の手段」としてではなく、“また会えるチャンスをつくる手段”としての再販。そんな視点で向き合うことができれば、在庫という言葉にも、もう少しやさしい意味が生まれてくるのかもしれません。

OEFという選び直しの道|在庫を再び主役にするプラットフォーム

谷澤まさみ
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「もう売れない」と思われていた在庫に、新たな命を吹き込む――それが、OEF(アウトレット・エコロジー・フードロス)の目指す姿です。ただの在庫処分ではなく、「もう一度、誰かに選ばれる場所」として、OEFはつくられました。商品をつくった人の想いと、それを受け取る人の想いが、やさしくつながる。そんな新しい再販のかたちが、ここにあります。

商品はそのまま、見せ方と届け方を変える

OEFで販売されている商品は、どれも“ワケあり”ではあるけれど、“ワケがわかれば欲しくなる”ものばかり。たとえば、トレンドから少し外れたワンピースや、展示会用に用意された限定カラーのアイテム。品質にはまったく問題がないのに、「普通の売り場」では出番を失ってしまった商品たちです。

OEFでは、そんな商品に新しい見せ方や語り方を加えて、もう一度“主役”として迎え入れます。

✅ 見せ方を変える工夫

  • 季節を問わないコーディネート例を紹介
  • 「あなたに似合う1枚を選び直す」というストーリーを添える
  • エシカルな背景をやさしく説明し、価値を再発見してもらう

このように、“ただ安いから売る”ではなく、「理由があって、この価格で出会える」という伝え方に変えることで、ブランド価値を守りながら新しい購買体験を届けているのです。

サブスク会員限定の販売で、価格とブランドのバランスを両立

OEFのもう一つの大きな特徴は、「サブスク会員だけが購入できるクローズド・バイイングモデル」を採用していることです。

これはつまり、価格は誰でも見られるけれど、買えるのは選ばれた会員だけという仕組み。ブランドの価格体系や市場とのバランスを保ちつつ、在庫をムダにせず活かすことができます。

このモデルには、販売側にも購入側にもたくさんのメリットがあります。

サブスク会員限定販売のメリット内容
ブランド価値の保護安売り感を出さずに在庫販売ができる
限定感の演出会員限定だから“特別感”がある
消費者の共感を得やすい「社会貢献 × お得」という新しい選択

※この仕組みによって、値引きやセールに頼らず、“選ぶ理由”を作る販売スタイルが可能になっています。

「もったいないから売る」ではなく、「価値があるから届ける」という発想。OEFは、そんな視点で在庫と向き合える、新しい選び直しの場です。

商品も、人も、何度だって主役になれる。OEFは、そんな未来を一緒に描いていきたいと思っています。

👉 エシカルに在庫を処分する方法がまとめられた記事はこちら

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