谷澤まさみ
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無添加ドレッシング120本が販促POPの誤記で回収に?品質に問題はないのに「売れない」在庫が生まれる現場のリアルと、その出口戦略を考えます。目次を見て必要なところから読んでみてください。

こんにちは。OEFの谷澤まさみです。

あなたがもし、食品OEMの販促や販売企画を担当していて、「あれ?」と青ざめるような事態に直面したことがあるなら、きっとこのお話が他人事には思えないかもしれません。

たとえば、ある小規模の調味料メーカーが、こだわりの“無添加ドレッシング”をOEMで120本だけ製造したとします。販路は限られているものの、店舗イベントやギフト提案を通じて「丁寧に売っていくつもりだった」──そんな矢先、販促POPの記載にミスが見つかり、急遽すべてを回収する可能性が出てきたとしたら?

今日は、そんな“想定外の在庫発生”をめぐる一つのストーリーをお届けします。あくまで架空のエピソードですが、現実にも起こり得ることとして、ぜひ読み進めていただけたらと思います。

「たった120本」でも、回収インパクトは絶大

そのドレッシングは、保存料・着色料無添加、さらに地元野菜のピューレを使ったオリジナルブレンドで、商品力には自信がありました。

問題が起きたのは、POPのキャッチコピーに「○○成分配合」とあるのに、実際の原材料にはその表記がないという点。商品自体の品質や安全性に問題はなくても、「景品表示法違反のリスクあり」と判断され、販促中止。すでに納品済みの店舗分も“万が一”に備えて自主回収となってしまったのです。

ここでよくある誤解があります。「120本ならたいした量じゃないでしょ?」と。でも、120本×単価800円なら売上見込みは96,000円。加えてPOP印刷費、納品・梱包・検品にかかった手間、販促のための人件費まで含めると、“機会損失”は金額以上に大きくなります。

そしてなにより、回収された商品は「すでに一度出荷したもの」。店頭に再納品するのは難しく、多くが“行き場を失った在庫”として倉庫に積み上がってしまいます。

ブランドの信頼を守るための判断が、在庫を生む

こうした自主回収は、ブランドを守るために正しい判断であることがほとんどです。

「表示が誤解を招くなら、たとえ小さな案件でも引き上げよう」という姿勢は、むしろ誠実さの証。ですが、その裏側で“捨てられるかもしれない在庫”が生まれているのも事実です。

このとき、現場ではさまざまな感情が交錯します。

「せっかくつくったのに…」という悔しさ。

「まだ食べられるのに…」というもったいなさ。

そして何より、「このまま捨てるしかないのか?」という焦り。

しかし、そう簡単に再販できない現実もあります。

  • ラベルやパッケージを一から作り直すと、コストがかさむ
  • 一度引き上げた商品を、再び同じ販路に出すのは難しい
  • 「誤表示」という事実が、ブランドイメージに影響する

こうして、誰もが“仕方ない”と諦める空気が生まれていきます。

一時しのぎのセールは、ブランドを削るだけ

「せめて在庫だけでも減らしたい」と、値引き販売に踏み切る企業もあります。

でも、この“急場しのぎのセール”が招く副作用は少なくありません。

  • 定価で買った既存のお客様の不信感
  • 通常商品との価格差による整合性の喪失
  • 値引き販売の慣習化(=次回以降の値引き期待)

しかも、販路やECサイトによっては「リコール品」と認識され、販売を断られるケースもあるのです。

“表示ミス”という一点だけで、品質に問題のない商品が、堂々と売れない。なんともやるせない構図です。


こんなときこそ、視点を変える発想が必要かもしれません。

「回収品=売れないもの」ではなく、

「背景を正直に伝えれば、むしろ共感される商品」

──そう考えられる仕組みが、OEFにはあります。

次回の記事では、OEFが提案する“選ばれ待ち”という視点や、エシカル消費の可能性について掘り下げていきます。

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