
在庫ロスや廃棄コストに悩む卸企業が、SDGs目標12「つくる責任・つかう責任」を実現するための現実的なヒントをまとめました。目次を見て必要なところから読んでみてください。
卸売業が直面する「つくる責任・つかう責任」のリアル課題
なぜ今「SDGs目標12」対応が急務なのか?
「うちは卸だから、SDGsはメーカーさんや小売さんの話でしょ」と思っていませんか?
でも実は今、卸売業こそが“つなぎ手”として問われている時代なんです。
SDGs目標12「つくる責任、つかう責任」は、単に環境にやさしい取り組みをするというだけではありません。
“つくったものをムダにせず、ちゃんと誰かのもとに届けきる”ことが、まさにその中核にあります。
そして今、多くの企業がこのSDGsを「宣言」ではなく、「実践」のフェーズに入ってきました。
社会の目も、「掲げただけで終わってない?」という、ちょっと厳しい視線になりつつあります。
✅ ESG投資を気にする取引先
✅ 環境に配慮した企業を選びたい購買部門
✅ サステナブルな姿勢を重視する消費者
こういった声に応えるには、「うちはこうやって12番に取り組んでいます」と胸を張って言えるアクションが必要なんです。
在庫ロスや廃棄がSDGsとどう関係しているか
「売れなかった商品を、泣く泣く廃棄した」
そんな経験、きっと一度や二度じゃないと思います。
でもこの“在庫ロス”、実はSDGs目標12に直結するテーマなんです。
廃棄の原因 | SDGs的な観点での課題 |
---|---|
賞味期限・使用期限切れ | 資源のムダづかい、食品ロス問題 |
季節商品・イベント商品 | 過剰供給、売れ残り |
パッケージ破損などのB品 | 廃棄時の環境負荷、CO2排出 |
このように、在庫が「売れなかったから捨てる」という選択は、企業のコスト面だけでなく、地球にとっての負担にもつながっているのです。
「まだ食べられるのに」「使えるのに」「ちょっと古いだけで」
そうやって失われていく商品を見つめ直すこと。これこそが、卸売業が担える“つくる責任”の一歩目かもしれません。
CSR対応だけでは済まされない「実行力」の時代
数年前までは、CSR(企業の社会的責任)といえば、「ホームページに取り組みを書いていればOK」という時代もありました。
でも今は、その先の“どうやって”が問われる時代です。
とくに卸売業は、メーカーと小売、そして社会をつなぐ立場。
“価値ある商品を、必要とする人に届ける”という役割をどうサステナブルに進化させるかが、企業の信頼を左右するポイントになっています。
たとえば、
✅ 廃棄予定だった食品を、アウトレット価格で流通させた
✅ 倉庫に滞留していた季節商品の販路を見つけた
✅ B品を活かせる独自の販売チャネルを開拓した
こうした具体的なアクションこそが、「責任ある企業」として評価される証になります。
しかも、こうした取り組みは社内でもモチベーションを生みやすく、「いい会社だね」と共感を生む力にもなります。
「作る責任」を果たすとは、手放す責任でもある。
そんな視点を、卸売業だからこそ持てるのではないでしょうか。
責任ある消費を実現するために、卸売業ができる具体策
「賞味期限が近い」「季節外れ」「B品」でも価値がある理由
「もう売れないから処分しよう」と思っていた商品。
でも少しだけ視点を変えると、その商品はまだまだ誰かにとっての“必要なもの”かもしれません。
たとえば、賞味期限が1ヶ月を切った食品。
家族で使い切れる量なら、むしろ“お得に買えてラッキー”と感じる方はたくさんいます。
また、季節外れの商品も、必要な人にとってはタイミングは関係ないことも。
実際に、「来年用に早めに買っておきたい」「家庭用だから多少古くてもいい」という声は少なくありません。
✅ 少し形が崩れたお菓子
✅ 陳列に使っていた展示品
✅ 包装に傷がついただけの新品の雑貨
これらはすべて、“使えるのに埋もれてしまった価値”です。
責任ある消費とは、こうした商品にもう一度光を当て、必要な人に届けることでもあるのです。
そして何より、廃棄を減らすことはコスト削減にも直結します。
サステナブルで、経済的で、そして社会にも貢献できる。そんな取り組みが、今まさに求められているのだと思います。
ブランドを守りながら在庫を動かす「クローズド・バイイングモデル」
「安売りに見えるのがイヤ」「価格崩れが怖い」
そんな理由で在庫を処分しづらいと感じている企業も少なくありません。
とくにブランドを大切にしている卸売業やメーカーにとっては、“販路選び”が非常にセンシティブですよね。
そこで注目されているのが、クローズド・バイイングモデルです。
これは、「価格は誰でも見られるけれど、実際に購入できるのは会員限定」という仕組み。
このモデルには、次のようなメリットがあります。
ポイント | 内容 |
---|---|
ブランド保護 | 一般流通ではないため、市場価格に影響を与えにくい |
顧客限定 | サブスク会員など、限られた人だけが購入可能 |
安心感 | 「誰が買うかわからない」という不安を解消 |
こうすることで、アウトレット販売であってもブランドイメージを守りながら販路を広げることができます。
大切なのは、“どこで売るか”よりも“どう売るか”。
選ばれた人にだけ届くクローズドな場だからこそ、企業の信頼も守られるのです。
社内外で評価されるサステナブルな販路とは?
「サステナブルな取り組みをしたいけど、何から始めれば?」
そんな声にこたえるには、社内で理解されやすく、社外にも評価される仕組みを選ぶことがポイントです。
たとえば、
✅ ESG報告書に載せられるデータが取れる
✅ 廃棄量・CO2排出量削減の効果が明確
✅ お客様の声や売上実績がレポートできる
こうした販路なら、社内の企画会議や上層部にも説明しやすく、持続的な取り組みに発展しやすいです。
さらに、「環境配慮だけでなく、ちゃんと利益にもつながった」と実感できれば、社内の風向きもグッと良くなるものです。
エシカルでありながらも、現場目線で成果が見える販路。
それが、卸売業にとっての理想的な“サステナブルな選択肢”だと、私たちは考えています。
OEFを活用したSDGs実践事例とその仕組み
OEFが卸にとって“選ばれる理由”とは?
OEF(Outlet, Ecology, Foodloss)は、サステナブルな在庫活用を応援するECプラットフォームです。
ただし、普通のECとはちょっと違います。
なぜなら、OEFは“在庫ロスを減らしたい卸企業”と、“エシカルな消費をしたい生活者”をダイレクトにつなぐ場所だからです。
とくに卸売業にとってありがたいのが、「商品が売れたときにだけ手数料が発生する」成果報酬型の仕組み。
出品自体にはコストがかからないので、在庫に第二のチャンスを与える場としても始めやすいんです。
さらに、商品の配送は各サプライヤーにおまかせのスタイル。
倉庫にある商品や、社内で滞留している在庫を無理なくそのまま活かせる点も、選ばれる大きな理由になっています。
実際に出品されているのは、
✅ 賞味期限が近い食品
✅ シーズンオフの雑貨や日用品
✅ 外装不良のB品など
「これ、捨てるには惜しいけど、通常ルートではもう売れない…」
そんな商品こそ、OEFでこそ活かせる“もったいない宝物”なんです。
「価格はオープン、購入はクローズド」の安心設計
OEFの販売モデルのいちばんの特長は、「価格は誰でも見えるけれど、買えるのは会員限定」という仕組みにあります。
この“クローズド・バイイングモデル”によって、次のような安心感が生まれます。
安心ポイント | 内容 |
---|---|
価格の透明性 | 商品の情報・価格は誰でも確認できるから、信頼性が高い |
ブランド保護 | 実際に購入できるのは有料サブスク会員のみで、流通の範囲が限定される |
トラブル防止 | オープンECで起こりがちな「バッティング」「過度な値下げ」リスクが回避できる |
つまり、“見えるけど買えない”という絶妙なバランスが、ブランドの安心感につながるんですね。
これなら、「アウトレット販売したいけど、他の取引先にバレたらどうしよう…」という卸業者さんの不安も、グッと減らせます。
サブスク会員制によりブランド毀損を防ぐ仕組み
OEFのもう一つの特徴が、サブスクリプション会員制です。
月額制で登録している“エシカル消費に共感するユーザー”だけが、実際に購入できるしくみになっています。
この仕組みによって、
✅ 誰でも気軽に買えるわけではない
✅ 商品の価値を理解したユーザーだけが購入する
✅ 安さだけを求める“価格比較ユーザー”が入りにくい
こうした環境が整うことで、ブランドの世界観を大切にしながらアウトレット販売ができるんです。
「安売り感を出さずに、在庫をきちんと活かせる」
これは、卸企業やメーカーにとって、かなり貴重な選択肢になるのではないでしょうか。
在庫ロスの削減とブランド保護が、同時にできる販路なんてあるの?
そんな風に思っていた方にこそ、OEFの仕組みは知っていただきたいです。
SDGs目標12を達成するために、今すぐできるアクション
OEFへの出品手順とコスト
「この在庫、もう動かせないかも…」
そう思ったときこそ、一度OEFでの出品を検討してみてください。
出品までの流れはとてもシンプルです。
- サプライヤー申込みフォームからお申し込み(審査あり)
- 審査通過後、初回登録費(15,400円)と月額費用(2,980円)の決済
- 決済完了後、ログイン情報をメールで受取り
- 出品情報を登録して、販売スタート!
販売手数料は、商品が売れたときだけ10%発生します(クレジット決済手数料込み)。
つまり、在庫を活かすチャレンジを「ローリスク」で始められるのがポイントです。
さらに物流はサプライヤーごとに自由に対応できるので、今ある環境をそのまま使える柔軟さも支持されています。
✅ 倉庫に眠っている商品がある
✅ 廃棄は避けたいけど、販路に困っている
✅ ブランド価値は守りたい
そんなときこそ、OEFの出品を通じて「責任ある生産と消費」の一歩を踏み出せます。
社内で「SDGs導入プロジェクト」として始める方法
社内でOEFの活用を進めるには、「SDGs施策の一環」として導入するのがスムーズです。
たとえば、こんな切り口から社内提案してみてください。
- CSR・ESG対応の一環として、「在庫廃棄ゼロ施策」を提案
- 販売ロスの削減と、環境貢献を両立できるプロジェクトとして位置づける
- 定期的なレポート提出や社内報告に活かせる「見える効果」があると説明する
プロジェクト化するときのポイントは、「理念」だけでなく「経済性」もきちんと伝えること。
現場が動くには、やっぱり“数字”が大切です。
また、OEFなら
✅ 廃棄コストの削減効果
✅ 売上データや流通実績
✅ 販売先の限定性(ブランド価値の保護)
など、社内を説得する材料として使いやすいデータもそろっています。
SDGsを“現場で動かす”ために、ちょうどいいリアルな施策として、ぜひ活用してください。
CSR/ESGレポートに活かせるデータ提供と支援内容
OEFでは、サプライヤー向けに定期的な販売レポートの提供を行っています。
このレポートには、以下のような情報が含まれています。
提供されるデータ例 | 活用シーン |
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月間販売実績 | 社内KPI報告、販路評価 |
販売数量・在庫減少数 | 廃棄削減の可視化 |
サステナブル消費者からのレビュー | 広報・ESG報告書への掲載 |
こうしたデータは、SDGs達成に向けた“実行証明”として使いやすいだけでなく、
企業としての「伝える力(エビデンス)」を支える材料になります。
また、希望される企業には取材や事例紹介の協力も行っています。
自社の取り組みを社会に伝えることで、より多くの共感や応援を生み出すきっかけにもなります。
「良いことをして終わり」じゃなく、「伝わるところまで支援する」。
それが、OEFが企業と一緒にSDGsを進めるうえで大切にしているスタンスです。