
母の日用に用意したドリップバッグが大量に売れ残り…。在庫・ブランド・利益、何を守るべき?エシカル消費で在庫を価値に変えるヒントをお届けします。
目次を見て必要なところから読んでみてください。
こんにちは。OEFの谷澤まさみです。
あなたが、地元の自家焙煎珈琲ブランドで、少しずつ丁寧に育ててきた商品——例えば、香り高いドリップバッグコーヒーを扱っているとしたら。
手間暇かけて作ったブレンド、地元農家とのつながりから生まれたスペシャルティ豆。
それを「母の日ギフト」として提案したところ、贈答用の需要とマッチし、初動は上々。でも――
「残った800枚のドリップバッグ」に、春の終わりが教えてくれたこと
母の日の売り場撤去と同時に、急速に売上が止まりました。
4月中旬には追加製造も視野に入れて動いていた。5月第1週の売上を見て「今年は当たった」と確信し、強気に仕入れを拡大。
結果として、イベントが終わった瞬間から、ドリップバッグが800枚も手元に残ってしまった。
当然、コーヒー豆は鮮度が命です。賞味期限は半年以上あっても、「焙煎から2ヶ月」を目安にしていたブランドポリシーからは外れていく。
「こだわりの味と香りが薄れていく前に、どうにか売り切らないと」
でもその焦りが、逆に行動を縛っていくのです。
どこから狂ったのか? 売れ残りの背景を丁寧に見てみる
このギフトセットは、シンプルでおしゃれなクラフトパッケージ入り。
3種類のブレンドを詰め合わせ、オリジナルの「ありがとうタグ」付き。価格帯は税込1,500円で、送料無料。
贈り物需要に特化していた分、イベント後は明確な買い手のイメージが希薄になってしまった。
そして、OEMとして依頼していた印刷資材はロット単位で納品済み。
再利用しようにも「母の日専用デザイン」では、再販も難しい。
BtoBで委託していたカフェへの販路も、春の新商品切り替えタイミングで受け入れ拒否に。
つまり、良い商品なのに“今売れる理由”がなくなった。
それが、800枚という在庫に重くのしかかってくるのです。
“とにかく減らす”施策の副作用
「セールにかければ売れるだろう」と考えるのは自然なことです。
でも、想像してみてください。
Instagramで見かけた「母の日限定 1,500円→1,000円」の大幅値引き。
買った人は「ちょっと損した」と感じてしまうし、ブランドの“おしゃれで丁寧な印象”が一気に薄れる。
実際、過去にもギフト在庫のセール施策で、リピーターの離脱が目立ったという苦い経験があったそうです。
さらに、ECモールへの出品も試みましたが、広告費をかけなければ検索にすら出てこない。
そこで広告を打てば、在庫処分のための出費がさらに増える。
「動かない」「広告費かかる」「安くしか売れない」の三重苦。
そんな中、「いっそ廃棄して、次の企画に切り替えようか」という声まで聞こえてきた。
でも、もしあなたが同じような状況なら――
この段階で、OEFの仕組みが役立つかもしれません
OEFでは、こういったギフト用に設計されたけれど、時期を外した在庫も取り扱っています。
たとえば、イベント限定パッケージや季節感のある装飾がついた商品。
通常のECでは敬遠されがちな「売りにくさ」を持っていても、“エシカル消費”を意識する会員にとっては、むしろ魅力になることがあるのです。
ポイントは、「売れ残り」というラベルを外すこと。
OEFでは、「まだ価値があるのに行き場を失った商品」に新しい意味を持たせる工夫をしています。
・サブスク会員限定で販売することで、市場価格を崩さず提供できる
・ギフトの“限定感”を、むしろ「今だけの出会い」として訴求できる
・社会貢献+お得を実感するユーザーに届けられることで、ブランド好感度を下げない
「せっかくのドリップバッグ。自分用にゆっくり楽しんでもらえたら」
そんなストーリーと一緒に届けられる場所が、OEFなのです。