谷澤まさみ
谷澤まさみ

季節外れの商品、ただ処分するのはもったいない。在庫を「価値」に変えるために、いますぐ始められる現実的な4つの方法をまとめました。目次を見て必要なところから読んでみてください。

オフシーズンの在庫処分、どうして難しいのか?

「季節が変わるたびに、売れ残ってしまう商品がある…」
そんなお悩みを抱えていらっしゃる卸売業やメーカーの方は、少なくないのではないでしょうか。春夏商品や冬限定品など、季節性の強い商品はどうしても在庫リスクが高くなりがちです。

オフシーズンに入ると一気に需要が落ち込み、在庫を抱えたまま次の季節まで持ち越すか、処分するか…そんな二択を迫られてしまうこともあります。

ここでは、なぜ季節商品の在庫処分が難しいのかについて、一緒に考えてみたいと思います。

季節商品の需要サイクルと販売機会の短さ

たとえば、冷やし麺や日焼け止め、クリスマス関連グッズなどは、需要のピークが非常に短い商品です。しかも、そのピークを少しでも逃してしまうと、売上が大きく落ち込んでしまいます。

✅ 1ヶ月遅れるだけで、売れ残りになる
✅ 来年まで保管するには、保管コストや劣化リスクがある

このような「時間に追われる売り方」は、売る側にとっても精神的に負担が大きいですよね。

一番の理想は、需要が下がる前に売り切ること。でも現実には、予測どおりにいかないことも多く、在庫を抱えてしまうケースが後を絶ちません。

値引き販売がブランド価値を毀損するリスク

「売れ残るくらいなら、いっそ値下げしてでも売ってしまいたい」
そんな気持ちになるのは当然です。けれど、値引きには思わぬ落とし穴があります。

それは、ブランドイメージを下げてしまうリスクです。

✅ 「このブランドはすぐに安売りされる」
✅ 「セールを待てばいい」

こんな印象がついてしまうと、次のシーズンの定価販売にも影響が出てしまいます。

特に、こだわりの商品を扱っているメーカーさんほど、価格を守ること=信頼を守ることになります。「売り切るために価値を下げる」という選択が、本当に正解なのか…悩ましいところですよね。

従来の販路では現金化が間に合わない現実

もうひとつ、課題となるのが「現金化までのスピード感」です。

在庫処分のために展示会に出したり、問屋に交渉したりするのは、時間もコストもかかります。さらに、すぐに買い手が見つかるとは限らず、販売までのリードタイムが長くなることも多いです。

このスピード感のズレが、卸売業にとっては致命的になることもあります。

とくに資金繰りが厳しい時期には、「いますぐ売って、すぐに現金にしたい」というニーズが高まります。しかし、従来型の販路ではそのスピードについていけないという声もよく耳にします。

実際、ある食品メーカーさんは、在庫を処分するために地元のスーパーに掛け合ったものの、条件が合わず断念。結果的に数十万円分の商品を廃棄せざるを得なかったそうです。

このように、オフシーズンの商品は「売ること自体が難しい」だけでなく、スピード感・価格・信頼性など、さまざまな課題が絡み合っています。

けれど、だからこそ――
「捨てずに、価値を保ちながら届けられる新しい仕組み」が必要だと思うのです。

季節外れ商品を無駄にしない、4つの販売戦略

谷澤まさみ
谷澤まさみ

「もうシーズンが終わったから…」とあきらめていた商品でも、届け方や見せ方を工夫することで、しっかり価値を感じてもらえる販売ができる。そんな事例が、実はたくさんあるんです。
ここでは、オフシーズン商品の在庫を「無駄なく活かす」ための4つの戦略をご紹介します。どれも現場で実践できるものばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。

アウトレット卸売で「期間外需要」をつかむ

まず注目したいのが、「アウトレット販路」の活用です。
たとえば、春夏用の商品でも、「オフシーズンの特価品」として探しているユーザーは一定数存在します。

✅ 次のシーズンに備えて早めに買いたい人
✅ 気候の違う地域(例:沖縄・北海道など)
✅ 少しでもお得に買いたいエシカル志向の消費者

こうした方々に向けて、アウトレット感覚でお得に提供することで、期間外でも安定した販売が可能になります

ポイントは、価格だけに頼らず、「理由がある値下げ」であることを伝えること。
「シーズン終盤の商品を、無駄にせず活かしたい」というストーリーがあれば、買い手の納得感も自然と生まれます。

セット販売やギフト化で付加価値アップ

単品では売れ残りがちな商品も、セットにすることで魅力が再発見されることがあります。

たとえば:

セット内容こんなシーンにおすすめ
夏用の冷製スープ × 季節のジュース季節外れでも「おうちカフェ」ギフトに
ハンドクリーム × ぽかぽか入浴剤寒暖差ケアの「癒しセット」として提案

こうした提案型セットにすることで、単なる在庫処分ではなく、“選びたくなる”商品に変えることができます。

ギフト包装にすることで、「贈りもの需要」も拾えるのが嬉しいポイントです。

BtoB販路で業務用需要を拾う

個人向けの販売が難しくても、業務用途なら十分ニーズが残っているケースも多いです。

✅ 飲食店の季節メニュー用食材
✅ 介護施設や病院のまとめ買いニーズ
✅ 社内ノベルティやキャンペーン景品

特にBtoBでは、「価格より安定供給」や「ロットでの取引」を重視される場合があるため、まとめて現金化したい場合に向いています。

注意点としては、「法人向け仕入れサイト」「業務用食材サービス」など、流通チャネルの選定が重要です。販路開拓の手間はありますが、軌道に乗れば強力な出口になります。

クラウドファンディングで共感と販売を両立

最後にご紹介するのは、共感型の販売チャネル=クラウドファンディングです。

「季節外れだけど、まだまだ使える商品を捨てたくない」
そんなストーリーに共感して支援してくれる人は、今とても増えています。

✅ 「訳あり在庫レスキュー便」として限定販売
✅ 支援者限定のオリジナルセットを用意
✅ フードロス削減やエシカル消費をテーマに訴求

この方法の魅力は、ただ売るだけではなく、“想い”に賛同してくれる仲間が増えることです。

さらに、クラファン後にファンになってくれた方が、定期購入につながることもよくあります。


どれも「捨てない選択肢」でありながら、無理のない形で利益とつながる販路です。
在庫は、眠らせるよりも動かすことで価値を取り戻せる——そんな実感を、もっと多くの方に届けていけたらと思っています。

在庫ロスを防ぐには「販売先の確保」が命

谷澤まさみ
谷澤まさみ

在庫を抱えてしまうと、どうしても「早く処分しないと」と焦ってしまいますよね。でも実は、在庫ロスの本当の原因は、“売れなかったこと”ではなく、“売る場所がなかったこと”にあるのかもしれません。
大切なのは、あらかじめ「出口」を持っておくこと。つまり、「どこにどう届けるのか」が見えているかどうかで、在庫の価値は大きく変わるのです。
ここでは、在庫ロスを防ぐために必要な「販売先の確保」について、3つの視点から掘り下げていきます。

通年通して動く販路を持つことの重要性

オフシーズン商品を売るとき、最も苦労するのが「季節に左右されること」。
だからこそ、一年中安定して受け入れてくれる販路があるかどうかが、在庫リスクを左右するポイントになります。

✅ 季節関係なくお得を求めるエシカルな個人ユーザー
✅ 全国に広がる温度差やライフスタイルの違い
✅ 自然災害・流通混乱などで「備え買い」する人たち

こうした需要は、季節に関係なく存在しています。

たとえば、夏の冷感グッズが秋にも売れることがあります。理由は「職場の空調が寒すぎるから」だったり、「更年期の体調管理で使っている」など。売り方ひとつで、通年商品に見せることも可能なんです。

オフシーズンでも需要がある市場の特徴

「もう季節が外れたから、ニーズはない」と思いがちですが、実はオフシーズンこそ“静かな需要”がある市場も存在します。

たとえば:

市場特徴とニーズ
ギフト・ノベルティ市場季節感より“コンセプト”重視。安定供給とストックが求められる
教育・福祉・介護施設食品や衛生用品などをまとめ買い。季節より“単価”と“内容量”で判断されやすい
海外輸出・インバウンド市場季節が日本と異なるエリアでは、逆シーズンが主力になることもある

このような市場は、価格やストーリーがきちんと伝われば「今必要」と判断してもらえる土壌があるんですね。

つまり、「もういらないかも…」と思った在庫でも、市場を変えれば主力商品に生まれ変わる可能性があるということです。

在庫を「価値に変える」考え方とは

在庫=余ったもの、というイメージはもう古いかもしれません。
これからは、「在庫=まだ伝えきれていない価値」という視点で考えることが大切です。

たとえば、売れ残った入浴剤があったとします。
夏は売れませんでした。でも、「冷えが気になる季節の前に、まとめて備えておきませんか?」という提案に変えるだけで、“準備買い”という新しい動機を生み出せます。

✅ セットにしてストーリーをつける
✅ ターゲットを少しずらす(家族→職場、女性→男性)
✅ 意外な使い方やシーンを提案する

在庫は、「どう届けるか」によって価値がガラッと変わるんです。
廃棄寸前の在庫こそ、工夫次第で“宝”に変わる可能性を秘めています。

そんなふうに、ただ「売る」だけではなく、「届け方をデザインする」発想が、これからの時代にはもっと求められるのではないでしょうか。

在庫ロスを防ぐために、“いつ売るか”よりも“誰に、どう売るか”を一緒に考えていけたら嬉しいです。

OEFという新しい選択肢——オフシーズン在庫を価値ある形で届ける

谷澤まさみ
谷澤まさみ

ここまで、季節外れの商品を活かすためのヒントをたくさんご紹介してきました。
でも、「どれもやるには時間がかかりそう」「自分たちだけで取り組むのは難しい」——そんな声も聞こえてきそうです。

そんなときに知っておいていただきたいのが、OEFという新しい仕組みです。
OEF(Outlet, Ecology, Foodloss)は、フードロス削減とエシカル消費をテーマにしたECプラットフォーム。ここでは、ただ商品を安く売るだけでなく、“価値ある形”で届ける仕組みが整っています。

オフシーズンの在庫を「無理に捌く」のではなく、「納得して受け取ってもらう」ために。OEFがどんな場を提供しているのか、一緒に見ていきましょう。

サブスク会員に支えられた安定販売モデルとは?

OEFの特徴のひとつが、“会員制”という仕組みです。
月額制のサブスクリプションモデルを採用しており、登録したお客さまだけが商品を購入できる設計になっています。

この仕組みによって得られるメリットは、たくさんあります。

✅ 購買が「限定された会員」に絞られることで、市場価格への影響を最小限に
✅ サブスク会員は「エシカルな選択をしたい人たち」なので、安売り目的ではなく“共感”で買ってくれる
✅ 安定した購買層が存在することで、「今売れるのか?」という不安が減る

このように、OEFでは単に「商品が安いから売れる」のではなく、“この商品を活かしたい”という意志のある会員によって支えられたマーケットが形成されているのです。

価格オープン・購買クローズドの安心感

多くの卸・メーカーが懸念するのが、「安売りが外にバレてしまうのでは?」という点。
OEFでは、商品情報はオープンに表示されているものの、購入は会員のみが可能という「クローズド・バイイングモデル」を採用しています。

この仕組みの良いところは、ブランドの信頼性を保ちながら在庫を活かせること。

✅ 価格が見えることで「ごまかしてない」という透明性を担保
✅ でも、実際の取引は選ばれた会員に限定されるため、過度な値崩れを防げる
✅ 卸先や取引先に説明しやすい「公開・非公開のバランス」がとれている

つまり、「値下げ販売をしている」ことがブランドリスクになるような場面でも、OEFなら安心してご活用いただけるんです。

ブランド価値を守りながら在庫活用する方法

「在庫処分はしたい、でもブランドは守りたい」——その気持ち、よくわかります。
OEFはまさに、その両立を実現するための場所として設計されています。

たとえば:

✅ 商品ページには「期限が近い」「季節限定品」など、正直な情報開示
✅ サブスク会員限定での販売により、“選ばれた場”であることを演出
✅ 価格だけではなく、「商品背景」や「フードロス削減の意義」も丁寧に伝える

このように、“安いから”ではなく、“意味があるから”買ってもらう販売が、OEFでは自然と成立しています。

商品が流通するだけでなく、「ブランドの姿勢」まで伝わる販売。
それこそが、OEFが大切にしている在庫活用のかたちです。


在庫には、まだまだ届けたい人がいます。
「売れ残り」ではなく、「次に届くべき誰かのための商品」として、新しい流れに乗せていきませんか?

そんなときに、OEFはきっと力になれるはずです。
「捨てずに届ける」を、私たちと一緒に実現していきましょう。

👉 在庫のムダを減らす販路戦略が気になる方はこちらからどうぞ

✅ 在庫処分に悩んでいる
✅ ECに出したけど広告費ばかりかかる
✅ ブランド価値を守りながら売りたい
その悩み、OEFでまるごと解決できます!
初期費用を抑えて、今ある在庫を新しい売上に。