谷澤まさみ
谷澤まさみ

PMSの不調をきっかけに、食事・睡眠・メンタルケアなど暮らしを見直した体験談を紹介。PMS改善に役立つ生活習慣やセルフケアのヒントが満載。自分に合った対策を探している方におすすめです。

PMS改善が暮らしを変えるきっかけに(問題提起と全体像)

「PMSの不調、なんとかしたい」と思いながら、気づけば毎月“やりすごすだけ”になっていませんか?
実は私もそうでした。薬を飲むほどではない。でも、仕事も家事もままならない。そんな微妙な不調が、いつの間にか私の毎日を奪っていたんです。
本音を言えば、最初は「PMSの改善」なんて大それたことを目指していたわけじゃない。
ただ、暮らしの小さな違和感に耳を澄ませてみたら、少しずつ見えてきたんです。今回はその過程を、体験者としてお話しします。


なぜPMSが「我慢できない」状態になったのか

正直、昔の私は「この程度、みんな我慢してるよね」と思っていました。
生理前にちょっとイライラするのも、眠くてだるいのも、全部“女性なら当たり前”だと思い込んでいたんです。

でも、ある日ふと気づいたんですよね。
「この不調、毎月10日近く続いてない?」って。

たとえばこういう感じでした。

  • 仕事中に突然涙が出そうになる
  • 些細な言葉に反応して、夫や同僚と衝突
  • 体が鉛のように重くて、朝起きるのがつらい
  • 胃腸の調子が悪く、好きだったコーヒーすら受け付けない

月の1/3くらいをPMSに支配されていると気づいたとき、「これって本当に普通なのかな?」と、やっと立ち止まれた気がしました。

“我慢”が当たり前になっていた分だけ、変化にも鈍感になっていたのかもしれません。


病院に行くほどではないけど…日常に支障が出た瞬間

私が本気で「これは変えなきゃ」と思ったのは、仕事でプレゼンをした日のこと。
前日からどうにも気分が落ち込んでいたんですが、「まあなんとかなるだろう」とそのまま出社したんです。

結果は散々でした。

言いたいことがうまく言葉にならず、途中で頭が真っ白に。
終わった後、トイレにこもって涙が止まらなくなりました。

そのとき、心の中でこう叫んでいました。
「私、ただ仕事がしたいだけなのに…」

それまで「病院に行くほどじゃない」と自分に言い聞かせてきたけれど、
生活やキャリアに支障が出るようになって、ようやく「これは身体からのSOSなんだ」と理解できたんです。

✅ すぐに病院へ行ったわけではありません。でも、体と暮らしの関係を、根本から見直したいと思うきっかけにはなりました。


自分の体調と向き合うようになったきっかけ

PMSのことをちゃんと調べはじめたのは、その失敗からしばらく経ってからでした。
私の場合、「PMS 改善」「生理前 イライラ」「PMS 仕事つらい」みたいな検索履歴がズラッと並んでいました。

でも、検索しても出てくるのはサプリや商品ばかり。
もちろん、それらが悪いわけじゃないんです。でも、当時の私には「まず何から始めればいいの?」がわからなかった。

そんな中で、ある女性医師の言葉が心に刺さりました。
「自分のリズムを知ることが、最初のセルフケアです」

その瞬間、私の中でスイッチが入りました。

  • 朝起きたときの体調をメモする
  • イライラが強く出た日の前後を振り返る
  • 食事や睡眠との関係を観察してみる

最初は面倒でした。でも、書き出してみると「あ、生理前に決まって便秘になるな」とか「低気圧と重なると不調が強いかも」など、少しずつ“私のPMSの傾向”が見えてきたんです。

それが、暮らしを整える一歩目になりました。


次章では、実際に私がPMS改善のために取り入れた5つの生活習慣の見直しについて、具体的に紹介します。
体調を大きく変えるきっかけになった「ちょっとした選択」の連続を、ぜひ参考にしてください。

私が見直した5つの暮らしの習慣(生活改善の具体例)

PMSの不調を「一気に解決する」魔法のような方法は、正直なところ見つかりませんでした。でも、日々の小さな選択を少しずつ変えていくうちに、体も心も穏やかに整っていった実感はあります。
ここでは、私自身が取り入れてよかったと思える5つの暮らしの見直しポイントを紹介します。どれも劇的ではないけれど、じわじわ効いてきたものばかりです。


食事:女性ホルモンを意識した「ちょっとの工夫」

私にとって、食事の見直しは「足すこと」よりも「引くこと」から始まりました。
たとえば、白砂糖や過剰なカフェイン。PMSがひどい時期は、つい甘いものやコーヒーに手が伸びていたんですが、あとから必ず気分が沈んだり、むくんだりする自覚があったんです。

そこでまずは以下のような変化を取り入れました。

  • 間食をドライフルーツやナッツに置き換える
  • 1日1杯だったコーヒーをデカフェに変える
  • コンビニごはんの日は野菜スープを追加する

さらに、生理周期に合わせて食材を意識するようにしたことで、自分のリズムを「応援する食事」が少しずつ身についていきました。

タイミング意識した食材理由
排卵後〜生理前納豆・豆乳・味噌などの大豆製品女性ホルモン(エストロゲン)をサポート
生理直前バナナ・くるみ・チョコ少量気分安定に役立つトリプトファンやマグネシウム
生理中鮭・レバー・小松菜鉄分・ビタミンB群でエネルギー補給

✅ 完璧にできなくてもOK。「今日はホルモンに優しいごはんを選ぼう」という意識だけでも、自分を労わる気持ちが育ちました。


睡眠:夜ふかしをやめただけで変わったこと

生理前は特に「ちゃんと寝たはずなのに疲れが取れない」という感覚がありました。
そこで試したのが、“夜ふかしをやめる”というシンプルな行動です。

私はもともと寝る直前までスマホを見て、0時過ぎに寝るのが当たり前でした。
でもあるとき、「22時半以降は画面を見ない」と自分にルールを決めてみたんです。

結果、びっくりするくらい朝がラクに。
そして何より、生理前の「起きた瞬間からイライラする」ような感覚が、いつの間にか和らいでいったのです。

もちろん毎日完璧にはいきません。
でも、「休む時間を自分に許すこと」そのものが、セルフケアになると気づけたのは大きな一歩でした。


運動:ストレッチと散歩が毎日のリズムに

ジムに通うとか、ヨガを週3でやるとか、ハードルの高い運動は続きませんでした。
私が続けられたのは、「1日10分のストレッチ」と「朝の15分散歩」という、誰でもできるような習慣です。

ポイントは、「やること」よりも「やるタイミング」。
私はPMS期に向かうタイミングで、意識的にこの2つを強化しました。

  • 起床後すぐの太陽光を浴びながらの散歩
  • 就寝前に骨盤まわりをほぐすストレッチ

この2つを意識すると、不思議と「気持ちが整う」感覚があるんです。
自律神経と女性ホルモンは密接に関わっていると聞きますが、それを実感するようになりました。

✅ 運動=ハードなもの、と思っていたけれど、自分に優しい動きがPMSにはちょうどいいと学びました。


メンタル:気持ちを「書き出す」ことで見えてきたこと

生理前のメンタルの乱れって、誰にも見えないし、自分でもコントロールしにくい。
でも、ノートに気持ちを書き出すことで、意外と落ち着くことが多かったんです。

やってみたのは、ほんの5分でできる「感情の棚卸し」。

  • 今感じていることをそのまま書く
  • イライラの原因を「事実」と「感情」に分ける
  • 明日の自分へのメッセージを書く

たとえば、「彼の一言に傷ついた」という気持ちも、「私が疲れていたから大きく感じたのかも」と書いてみると、感情を俯瞰できるようになります。

そして何より、「書いていいんだ」と思えるだけで、少し楽になる。
言葉にできない不調に、“声”を与えるような作業だと感じています。


デジタル:SNSとの距離感を変えた理由

最後に見直したのは、意外かもしれませんが「SNSとの関わり方」でした。
特にPMSがひどい時期は、他人の投稿を見るだけでどんどん自分を責めてしまっていたんです。

  • 仕事も育児も完璧に見える投稿
  • キラキラした生活写真
  • 「今日もがんばった!」というポジティブな言葉たち

それらが、自分のダメさを突きつけてくるように感じてしまう
なので、生理前の時期はSNSの通知をオフにし、意図的にログアウトするようにしました。

そのかわり、読書や散歩、音楽など「誰かと比べない時間」を増やすように。
そうすると、「私は私でいい」と思える瞬間が少しずつ増えていったんです。

✅ PMSとSNSの関係、あなどれません。
情報との距離感も、暮らしのバランスの一部だと気づけたことは大きな変化でした。


この5つの習慣は、どれも「劇的な変化」ではありません。
でも、少しずつでも積み重ねていくことで、確実に「自分の暮らしが、自分の味方になってくれる感覚」を持てるようになったのです。

次のパートでは、「じゃあ、それをどうやって続けていくの?」という実践と継続のコツについて、私自身のつまずきも含めてお話ししていきます。

続けるコツとつまずきポイント(リアルな試行錯誤)

暮らしを整えるのは、やってみると意外と気持ちいい。でも、それを「続ける」ことのほうが何倍もむずかしいと、私は何度も感じました。
完璧を目指して挫折したり、忙しくて後回しになったり…。
ここでは、私が実際にぶつかった“つまずき”と、そこから見つけた“ちょっとした工夫”をご紹介します。


最初は「頑張りすぎ」が逆効果だった

実は、最初の頃の私は、PMSを改善しようとするあまり、“正しさ”に縛られていました。
「これを食べなきゃダメ」「運動は毎日しなきゃ意味がない」と、気づけばセルフケアがプレッシャーになっていたんです。

たとえば、完璧にバランスのとれたごはんを作ろうとして、逆に疲れたり。
夜にストレッチを忘れてしまって、「また続けられなかった」と自己嫌悪になったり。

そんな時、ふと日記にこんなことを書いていました。
「PMSを良くしたいのに、今の私はそれに振り回されている」

これを読み返したとき、「ああ、これじゃ本末転倒だな」と思ったんです。

✅ それ以来、私の中での優先順位が変わりました。
“正しくやる”より、“やめない範囲でゆるく続ける”ことを大事にするようになったんです。


ゆるく続けるルールで気が楽に

継続のコツは、“例外をゆるす自分ルール”を持つことでした。
たとえば、こんなルールです。

  • ストレッチできなかった日は、深呼吸3回でOKにする
  • 甘いものを食べちゃったら「今は心の栄養が必要だった」と肯定する
  • 食事に偏りが出たら、翌朝に味噌汁1杯だけプラスする

どれもたいしたことではありません。
でも、「できなかったこと」を責めるのではなく、「できたこと」に目を向けるようになると、自然とセルフケアが習慣に変わっていった気がします。

PMSの症状は、人によっても月によっても波があります。
だからこそ、“毎日同じことをやる”よりも、「今の自分にとって最善の選択をする」柔軟さが何よりも大事だと感じました。


忙しい日々でもできる工夫とは?

フェムケアに取り組みたい気持ちはあっても、仕事・家事・育児に追われる日々では、「時間がない」が正直な本音。
そんな中でも無理なくできた工夫をいくつかご紹介します。

  • 「ながらストレッチ」:歯磨き中に足首を回す/寝る前に布団の上で肩を回す
  • 「買い物ついでの選択」:冷凍の小松菜やひじきを常備/おやつ代わりにミックスナッツ
  • 「スマホに予定登録」:生理周期に合わせてリマインダーをセット(例:「そろそろPMS期、夜は早めに寝よう」)

✅ ポイントは、「わざわざ時間を取らなくてもできる仕組みにしておく」こと。
習慣化には、意思よりも環境づくりが効くと身をもって感じました。

さらに、調子が悪い時は「今日は何もしなくていい」と自分に言うことも、立派なケアです。
PMSを改善することは、誰かに勝つことではなく、
「自分と穏やかに付き合っていくこと」だと思っています。


次回は、こうした暮らしの積み重ねによって私が得られた「心と体の変化」や「自分への向き合い方の変化」について、リアルな実感をお伝えします。
もし今「どうせ私にはムリ…」と思っていたとしても、あなたなりのペースが、きっとあります。

必要なときは、私たちがいますからね。

よくある質問Q&A(実践の参考に)

「生活を見直す」と言っても、何から始めたらいいのか迷いますよね。
ここでは、私自身がよく聞かれる質問を3つピックアップして、体験ベースでお答えしていきます。
すべての答えがあなたに当てはまるわけではないかもしれませんが、ヒントとして受け取っていただけたらうれしいです。


どれくらいでPMSの変化を実感できる?

これは本当によく聞かれます。私の場合は、体調の変化を実感しはじめたのは2〜3ヶ月目くらいでした。
ただし、その前にも「気づき」はいくつかありました。

  • 朝スッキリ起きられる日が増えた
  • イライラのピークが短くなった
  • 「また来るかも…」という不安が減った

数値では測れない“自分なりの変化”に気づけることが、最初のステップです。

体やホルモンには波があります。だからこそ、「1回で効果が出ない=ダメ」ではありません。
まずは3ヶ月、自分のリズムを観察しながら、少しずつ変化を積み重ねてみてください。


自分に合った暮らしの見直し方は?

大切なのは、「これが正解」ではなく、「これが私に合ってる」を見つけることだと思います。
SNSや本に出てくるセルフケア法が合わないと感じたら、それは“自分がズレている”のではなく、“やり方が合っていない”だけ。

私が試したステップはこんな流れです。

  1. 自分のPMSパターンを知る(いつ、どんな症状が出る?)
  2. 負担にならない1つの習慣を試す(食事・睡眠・記録など)
  3. やってみた感想を振り返る(合わなければ変更OK)

✅ とくに大事なのは、「自分の声を拾う」習慣を持つこと。
スケジュール帳でもメモアプリでもOK。「今日はちょっとしんどいかも」という日が見えてくると、暮らしを調整しやすくなります。


不調が続くときはどうすればいい?

生活を整えてもつらい日が続くと、「私の努力が足りないのかな」と思ってしまうかもしれません。
でも、それは違います。PMSは医学的にも“治療の対象になることがある不調”です。

私自身、生活改善である程度ラクになったものの、
「これはセルフケアの範囲を超えているかもしれない」と感じた時期がありました。
そのときは、勇気を出して婦人科に相談しました。

診察では、以下のような対応がありました。

  • 月経周期の記録を一緒に見ながらヒアリング
  • ホルモンバランスや貧血などの検査
  • 必要に応じて漢方や低用量ピルの提案

「まだ受診するほどじゃない」と我慢するより、「今の状態を知る」ことのほうが、ずっと前向きな一歩です。
不安が続くときこそ、一人で抱え込まず、医療の力を頼ってみてください。


ここまで読んでくださったあなたへ。
PMSとの付き合い方は、“自分の暮らしをどう整えるか”という選択の積み重ねだと、私は思っています。

焦らず、比べず、自分の声にだけ耳を傾けて。
あなたの体と心が、少しでも軽くなりますように。

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参考情報・出典

本記事は筆者の体験と生活者視点をもとに構成していますが、医学的な理解を深めるために以下の公的情報を参考にしています。体調に不安がある場合は、必ず医療機関にご相談ください。

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